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凶夜
クスクスクスクス
薄暗い部屋の中、小さく笑い声が辺りに響く。
そんな部屋に二つの影が在る。
一つは床の上、横たわるのは年の頃は10を越えるか越えないかといった所だろう。
それにを動けない様しかかる背の高い人物。
「…嫌‥だ・」
喘ぐ様に途切れ途切れに発される声は見た目に比例して幼い。
「ど‥して…、おと…さん…」
掠れる声なのは上の人物が子供の首を圧迫している為。
その手は徐々に力を増している。
「助・け‥て、お‥かあ…さ‥」
悲しみからか、それとも苦しみからか涙を零す視線の先は椅子に座るもう一つの影。
クスクスクスクスクスクス
聞こえる笑い声はその人物から発されている。
ぼうっと紅く輝く瞳にはその凶行は見えているだろうに助ける様子は見られない。
一段と子供の首を圧迫する力が込められた。
『やめて』




