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アキザクラ  作者: ゆずの香
第一章
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患者さんと私

外に出ると、ぽかぽかした春の陽気。

私は昼休みにお弁当を買いに近くのコンビニに向かっていた。


澤田さん、かっこよかったなぁ・・・


ぽかぽか陽気に心まで浮き足立っているのか、今日出遭ったステキな患者さんを思い出していた。


でもあくまで彼は患者さん!

私は治療する人!

それ以上の気持ちを持ってはいけないと気持ちをクールダウンさせる。


それに恋なんてもう二度としないって、誓いを立ててる。

もうあんな思いは絶対に嫌・・・。

お母さんにも、お父さんにも、絶対に・・・。



物思いにふけっていると、ふいに涙で視界がゆがみ、

ダメダメ!

と頭を振って悲しい気持ちを吹き飛ばした。



下を向いて目をぎゅっとつむっていると、何かにぶつかった。

「うわっ!?」

「美沙なにやってんだ?」

ぶつかったのは同じく弁当を買いに出ていた雄汰だった。

「・・・泣いてたのか?」

「へっ?」

「目と鼻、赤くなってるし。」

「いや~ちょっと、ね。思い出しちゃって!えへへ。」

すると雄汰は私の頭にポンッと手を置いてなでなでしてくれた。

私が辛かった時、落ち込んだ時、雄汰はいつもこうして慰めてくれる。

何かを言うわけでもないんだけど、なでなでされるだけで気持ちが落ち着くんだよね。


「ありがとう、雄汰!もう大丈夫。」

「ん、そっか。じゃあ俺は弁当買ってくるから先戻ってなよ。」

「はーい!」

雄汰のおかげでまた心がほっこり暖かくなって、自然と笑顔もこぼれる。

良かった、あんな気持ちのまま仕事に戻りたくないもんね!

私は軽い足取りで戻っていった。



・・・・


「はぁ・・・ほんと可愛いなアイツ・・・」





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