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死んだよ!願いが叶うよ!転生が願い…?(転生は当然だと思ってた)

むーん

目指すは笑顔、求むは幸福、願わくば安寧を。


人は、いや生物はいづれ必ず死に至る。

これに例外は存在しない、してはならない。

この世で最も長命な生物であったとしてもその環境がなくなれば、大雑把に言えば地球が、太陽系が、宇宙がなくなってしまえば関係ないのである。


では、何故生物には死という最終地点があるのか。

当たり前だが、それは生物だからである。

生きているから死ぬのである。

死なないものは生物ではない、とも言えるだろう。

死ぬとは何か、生きるとは何か。それに答えはない。

何故ならそもそも生きるも何もないのだ。

生物とは高々物質である。

そこに魂などというものはあるはずもなく。

心や精神などは存在しないのだ。

この世界の法則によって生まれたに過ぎない。

例えば、君の体の全ての物質と性質を解析し、全く同じ通りに再現できたのなら必ずや君がもう一人生まれるだろう。

これは現実的ではない。

しかし、理論的にはそれが当然なのだ。

人間の記憶を保っているのは心でも精神でもない。

脳という物質であり、その性質である。

だからこそ人間は記憶を失うことが出来る。

忘れたくないと心から思えど、保っている物質を失えば綺麗さっぱり消え失せるのだ。

生物とはシステムであり、命とは物である。

しかし、であるならばシステムには必ず不具合があり、物には必ず価値がある。


…であるからして、不具合を調整する存在が生まれるのである。自分もまた世界のシステムである。


と、カミサマっぽい存在は言う。


えっと、え?

何か壮大な事を言っていたけど。

つまり何?結論は?



結論、君は身体を失ったにも関わらず記憶を保ち、世の理から外れたのである。



んー???

全く分からん。

取り敢えず僕は死んだって事で良いのかな?



然り。



えぇ、そうなんですか。

じゃあこれからずっとこのままなんですかね?



否。この世の理から外れた存在はその理が通ずる世に行くのが道理。即ち君に合った世界に送ることになる。



あー…じゃあ所謂転生ですか?もしくは行くだけで死ぬんですかね?



不明。それを決めるのはあちらの世界である。



でもなんでこんな仲介を挟んだんですか?

決めるのが異世界の方ならわざわざ説明するより強制転移でもさせた方が早いのでは?



送り出すのはこの世界よりも上位の世界である。

よってあちらに何の脈略もなく君を送るわけにはいかず。

君に説明もなかったとなってはこの世界の責任問題となる。



へぇー、じゃあもう説明は済んだって事で送られるんですかね。



否。君を送り出すにあたって説明することがまだある。

君はこの世の理を外れた者。その原因は不明だ。

しかし、君がまだこの世の存在である今、その責任はこの世にあるのが道理。

よって、送り出すに当たって最低限の責任を取る必要がある。

この世のシステムとしてあちらの世界に送り出す前に便宜を図ろう。して、君はどうしたいだろうか。転生を望むか、転移を望むか、またはそのまま死ぬ事を望むか。

望みを答えよ。



望みですか。そうですね。

もし願いが叶うのなら、僕は異世界でもう一度生きてみたい。



了解した。



そこで僕の意識は暗転した。

死んだわけじゃないからね?







ふにゃーん

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