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event21 7/10 章灯の誕生日 後日談・おまけ

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 むっち@nadeshico1205・2週間前

 傷心旅行で京都! なう! (≧▽≦)

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 むっち@nadeshico1205・2週間前

 舞妓さんかわいい~ (≧▽≦)

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 むっち@nadeshico1205・1週間前

 充電っ、完了っ! (≧▽≦)

 パパにお願いして部署変えてもらった(^^)v

 私は事務作業に向いてるってことで、

 今度は番組制作に関わる部署!("`д´)ゞ

 素敵な番組作れるように頑張りますっ!

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 むっち@nadeshico1205・5日前

 むむむ。新しい職場はなかなか良いかもですよ。

 女はおばさんばっかりだけど、恰好良い先輩も結構いるし!

 てことは、私、社内のマドンナ? なんちゃって! (≧▽≦)

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 むっち@nadeshico1205・3日前

 みんなやさしい~(。´Д⊂)

 前の部署とは大違い! です!

 やっぱり私が若いから、かな? (≧▽≦)

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 むっち@nadeshico1205・2日前

 ちょっとこれは、運命の出会いかも、ですよ( ゜ε゜;)

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 むっち@nadeshico1205・1日前

 明日は彼と一緒に資料作り!(^-^)/

 お礼にお弁当作っちゃうんだ~(≧▽≦)

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「――ね?」

「うん、まぁ、確かに……。ていうか木崎君、毎日チェックしてるの……?」

「チェックしてるだなんて、そんな。ここにいた時、無理やりサポートさせられたんですよ。俺、SpreadDERってあんまりやってないんすけどね」

「そうなんだ……」

「しかし、番組制作部署とは随分盛りましたねぇ。番組製作じゃなくて、CSの幼児向け『番組』で使う小道具とフラッシュアニメを専門に『制作』する『部署』っすからねぇ」

 呆れたように木崎が呟く。

「まぁ、嘘では……ないんじゃない? 最近は幼児向けっていってもかなり良く作られてるし」

「いやぁ、でも矢島(やしま)がメインで動くことはないと思いますけどね。今回も事務枠で行ったみたいですし。第一、矢島ってパソコンも使えないっすから」

「え? そうなの?」

「ワードで文章打てる程度ですよ。っつってもブラインドタッチも出来ないレベルですけど。エクセルはアウト。名前すら間違ってましたから。ずーっとアクセルって言ってましたよ」

「えぇ――……」

「たまにアクセスってなってましたし」

「……そうなんだ」

「ま、でも何か楽しんでるみたいなんで、結果オーライなんじゃないすか?」

「そうだね」

 給湯室で木崎と向かい合い、章灯(しょうと)はホッと胸を撫で下ろす。

 自販機に小銭を入れ、木崎を手招く。「木崎君、好きなの押して」

「――え? 良いんすか?」

「こんなんで悪いけど、お礼」

「お礼って……。俺、スマホ見せただけっすけど」

「良いから。俺はそういうの見つけられないし。ほら、早く早く。早く押さないと俺が勝手に選んじゃうけど。――これで良い? 誰の好みで入れてんのかわかんない焼き芋シェイクつぶつぶゼリーin」

 意外とコンスタントに売れているらしい『焼き芋シェイクつぶつぶゼリーin』のボタンに触れながらそう言うと、木崎は慌ててブラックコーヒーを押した。「わわわ! やめてくださいっ! 御馳走様ですっ」

「はいはい。ありがとね」

 ガタン、という音と共に冷えたブラックコーヒーが受け取り口に落ちる。木崎は「ありがとうございます」と言ってそれを取り出した。

「しかし、こんなの一体誰が飲んでんすかね」

 おぞましいものを見るような目付きで焼き芋シェイクをにらみ、コーヒーのプルタブを開けた。

「同感。俺も無理だわ」


 さすがにいつまでも休憩してはいられないと、空の缶をゴミ箱に捨て、章灯は木崎と共に給湯室を出た。すると小銭入れを持った明花(さやか)と出くわす。

「お、(みぎわ)も休憩か?」

「あっ、何? 木崎君ってば先輩独り占めなんてずるい! もう少し早く来れば良かったぁ!」

「へっへー、悪いな、汀。俺ら、実はそういう関係」

「ちょっと止めて木崎君」

 冗談とはわかっているものの、一応訂正はしておく。

「ふん、良いもん」

 口を尖らせそう言ってから、木崎に向かって、べぇ、と舌を出す。そんな子どもじみた彼女に苦笑して、章灯は尻ポケットの中から小銭入れを取り出した。中から100円玉を一枚出して明花に差し出す。

「――え?」

「好きなの買っといで。さっき木崎君にも奢ったから」

「良いんですかぁっ? やったぁ! ありがとうございますっ! 焼き芋シェイク焼き芋シェイクぅ!」

 軽やかに一礼し、踊るような足取りで給湯室に向かった明花を見送った2人は、同時に顔を見合せた。


 お前か――――――――――――――――――っ!!!!


 心の声がシンクロしたのを確かに感じ、2人は肩を組んで笑った。

「……先輩、今度飲み行きましょ」

「……そうだな」


  

 

 かなり長くなりましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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