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紫天の剣光  作者: 桃姫
第五章
53/57

53話

 リオン・シィ・レファリスは、察知する。仲間が、ほぼやられてしまったことを。

 真っ先に突っ込んだ、子供二人は、帰ってこないところを見ると、やられたのだろう。レオンからは、先ほど連絡が来た。九御は、無反応。かなりの絶望的な状況である。

「あぁ~。どうしよ……」

 リオンは、溜息をつき、上を見る。上には、照準の合った、魔装砲が確認できる。誰かが、狙っているのだろう。

 リオンは、状況を全て理解した。それゆえに、降参しか道が無いと分かった。

「ただ、普通に投降するのも、ねぇ」

 垂直に跳躍し、屋上から、自分を狙っていた人物の横へ着地する。

「ども~」

「きゃっ」

 思わず、驚きの声を上げたシルフィー。先ほどまで、照準の先にいたのに、気づけば、横にいるのだ。驚かないほうが無理と言うものだ。

「誰だ?!」

 厄魔が声を荒げ聞く。

「どうも、リオン・シィ・レファリスよ。あっ、と、別に襲いに来たわけじゃないから」

 鼻歌交じりに、シルフィーの横に腰を下ろす。

「いえ、ねぇ。私達の仲間も、ほぼやられちゃったみたいだから。お花を見に来たのよ」

 花?とシルフィーは首を傾げる。

「そう、お花。綺麗な綺麗なお花」

 そう言って、シルフィーに触る。

「貴方のことよ、お嬢さん」

 ゾワッ、と感じた悪寒に、シルフィーは、飛び上がる。

「あらあら、可愛いわね。ピンク?」

 「ぽっ」っと頬を染めるシルフィーをニヤニヤと眺めるリオン。

「も、もう、なんなんですか、貴方は!」

 シルフィーの声に、リオンは、笑うだけだった。

「さあて、もう、この辺で、止めるとするか」

 厄魔が、二人を止めに入ったのは、数十秒後。二人を(主にリオンを)止めたのは、数十分後だった。


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