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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
02.森林村開拓編(仮)

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02-37.荒療治




 皆が帰ってきた。


 空っぽだった村に活気が出てきた。


 あっという間の日々だった。


 ここ数日はとにかく忙しかった。新しい人々の受け入れは想像していた以上に問題ばかりだった。複数の村々から人々を集めた弊害か、初日から言い争いにまで発展してしまったくらいだ。未来ちゃん達は"案内人"を使って人々の仲を取り持っていった。今はまだ町という程の規模ではないけど、どうにか人々は一つの集団へと纏っていった。



「どうにか落ち着いたわね」


「だね~。きっすーもおつかれ~♪」


「心愛さんもね。影裡は順調?」


「(ニコ♪)」


「ばっちり~♪」


「それは何よりね」


 キスイちゃんは私の隣に腰を下ろした。



「ねえ、影裡。一つ思いついたことがあるの。試してみてもいいかしら?」


「(こくり)」


 なんでもどうぞ♪



「それじゃあ、心愛さん。影裡を押さえて頂戴」


「かしこまり♪」


 え?


 ちょっ!? なんで脱がすの!?



「好きなだけ暴れなさい」


 は!? え!? なにして!? ちょっと! くすぐったいよぉ!? ダメ! やだ! 放して! ねえ! キスイちゃん! 心愛ちゃん! ねえ!! ねえってばぁ!!!



 キスイちゃんは無言で私をくすぐり続けた。心愛ちゃんも決して放してくれることはなかった。私がどれだけ泣いて嫌がっても二人が手を止めてくれる事は決してなかった。




----------------------




「……もう結構よ。放してあげて」


「……ごめんね、かげりん」


 なんだよもぅ……。なんなんだよぉ……。



 二人は椅子や床に散らばった諸々を拭き取ってから、私を抱えて浴室に向かった。



「……ひっぐ……ぐす……ずび……」


「笑い声や悲鳴は出ないけど嗚咽は出るのね」


「どういう条件なんだろうね」


 どうやら二人は私に声を出させようとしたようだ。無茶苦茶やりやがって……。二人なんて嫌いだぁ……。



「ごめんね、影裡」


「ごめんね、かげりん」


 二人は私を抱きしめて撫で続けた。




----------------------




「流石にそこは痛いわ、影裡」


 私の恐怖と苦しみはこんなもんじゃないやい。



「あれだけやられてもきっすーに甘えるんだね。かげりん」


 別に甘えてるわけじゃないやい。



「ふふ♪」


 こんにゃろ。もっと抓ってやる~。



「なんだか甘噛されているみたいだわ」


「(がじっ!)」


「痛っ!?」


「かげりん!? ストップストップ! ダメだよ!? そんなとこ噛んじゃ!」


「い、いえ。大丈夫よ。悪くない気分だわ」


「エッチなことしてたぁ!?」


「(がじがじ!)」


「ぐっ! う、うふふ♪」


「ちょっと二人とも!? 流石にやり過ぎだってばぁ!」


「いいのよ影裡。好きなだけ噛みなさい。何も出してあげられないけど」


「ダメだってば!!」


 がじがじがじ。



「かげりん!」


 力尽くで引き剥がそうとする心愛ちゃん。逆に私を抱きしめてさせまいとするキスイちゃん。ちょっと鬱陶しくなってきた。



「……」


「あら。やめてしまうのね。残念だわ」


 キスイちゃんの素肌に私の歯型がついている。くっきりハッキリと残っている。けどまだだ。まだ足りない。まだまだ足りない。もっといっぱい付けてやる。私の苦しみと悲しみと恐怖をキスイちゃんにも味あわせてやる。例えそのほんの一部しか伝えられないのだとしても。



「ほら! かげりん! やりすぎっしょ!」


 どの口で!


「なっ!? かげりん!?」


 今度は心愛ちゃんに噛みついた。がじがじがじ。


「痛っ!? 痛いよ!? かげりん!?」


「ダメよ、心愛さん。仕返しはちゃんとさせてあげなきゃ」


「うぅ~そうだけどぉ~ッ痛!?」


「我慢よ。影裡は本当に怖かったの。本気で怒っているの。逃げてはダメよ。心愛さん」


「うぐっ!」


 がじがじがじ。



 心愛ちゃんは身を震わせながら耐え続けた。心愛ちゃんの身体にもいくつもの噛み跡が刻まれていった。




----------------------




「どう? 少しは満足したかしら?」


 私を抱えたキスイちゃんが問いかけてきた。


 心愛ちゃんは浴槽の脇に転がっている。少しのぼせかけているようだ。すっかりお湯は冷めてしまったけど、いいかげん外に出してあげるべきかもしれない。



「何も答えてくれないのね」


 ふんだ。



「影裡」


 キスイちゃんが口付けてきた。私はすかさず唇に噛みついた。



「いひゃいわ」


 心愛ちゃんにはああ言っておいて本人はこれだもんなぁ。言い出しっぺのキスイちゃんが全然反省してないじゃんよ。



「何故あんな事をしたのか聞きたい?」


 興味ないね。想像を超えるような何かがあるとは思えないし。どうせ思いつきの暇つぶしでしょ。結局のところ。



「実はね。今影裡のスキルを持っているのは私なの」


 ……は?



「とっても。可愛かったわぁ♪」


 ……なに……言って。



「影裡の恐怖をずっと見ていたの♪ 手も足も出ない影裡が心の中で泣き叫んでいたのをずっと感じ取っていたのよ♪」


 ……。



「私のことが嫌いになってしまったかしら?」


 ……。



「そう。ショックだったのね。そんなに悲しかったのね。私を信じてくれていたのにねぇ」


 ……嫌い。



「けれどね。それはダメよ。影裡」


 ……大嫌い。



「私のことだけは嫌いになってはダメよ」


 放して。



「いくらでも噛みなさい。私にあなたを刻み込みなさい。互いに傷つけ合うのも悪くないものでしょう?」


 放せ変態。もう付き合ってられるか。



「ふふ♪ 抜け出したい? 今のあなたの力では無理よ。簡単に押さえつけられてしまうわ♪」


 くそう……こんな奴に……。



「だから助けを求めなさい。大声で人を呼びなさい。心愛さんは無理よ。意識を失ってしまったもの。少しばかり刺激が強すぎたみたいね。早く起こしてあげないと危ないかもしれないわね」


 洒落になってない……。



「さあ、影裡。あなたの声を聞かせて頂戴」


 ……嘘だ。



「あら。諦めてしまうの? 抵抗しないの?」


 ……キスイちゃんはスキルを持っていない。



「まさかここで眠るつもり? 放っておいたら心愛さんが風邪を引いてしまうわよ?」


 やっぱり。全然気付いてない。だからこれはただの揺さぶりだ。どうしてそこまで……。突然に……。



「残念。気付いてしまったようね」


 察しが良い。思念伝達スキルがなくても私の思考なんてお見通しか。



「ごめんね、影裡。少しやり過ぎてしまったわ」


 ほんとだよ。バカキスイ。


 頭が良いくせにどうしてそうバカなことばっかりするんだか。



「愛しているわ、影裡。どうか嫌いにならないでいてね」


 無茶言うな。キスイなんか大嫌いだ。



「私はまた近い内に似たようなことをするわ」


 ふざけんな。



「終わった後はまたこうして抱きしめてあげるわ」


 自分がしたいだけだろ。恩着せがましく言うな。



「私のことはいくらでも傷付けて構わないわ」


 やだよ。割に合わないじゃん。お前みたいな変態と一緒にするなし。



「だからいつか聞かせてね。影裡」


 バカ。変態。もう知らない。



「あなたの本当の声を」


 べぇ~!! っだ!!

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