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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
02.森林村開拓編(仮)

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02-32.甘やかし担当




 いやぁ~。困ったなぁ~。


 今日中に決めると約束して、一旦皆とは別室に移動させてもらった。私は一人でベッドに大の字で転がり、今日のデートについて思い返していた。



 さてどうしたものか。



 一組目、未来ちゃんと凜火ちゃんは露天風呂を用意してくれた。


 二組目、さくちゃんとリーリャちゃんは釣りデート。思い出話も楽しかった。


 三組目、心愛ちゃんと茉白ちゃんはペンダントをプレゼントしてくれた。


 四組目、キスイちゃんとアリシアちゃんは演劇を観せてくれた。


 五組目、フェアリスちゃんとティエラとは沢山遊んだ。



 どれも甲乙付け難い。準備の段階から全力を尽くしてくれたとよくわかる。皆が心の籠もった贈り物をくれたのだ。ここに順位をつけるなんて私には出来ない。皆は私の想像以上に本気だった。時間も無い中、よくあそこまで仕上げてくれたものだ。それに皆で協力しあったのも間違いない。露天風呂やペンダントを作り上げるには他の組の人達のスキルだって必要不可欠だ。演劇だってあそこまでの完成度に持っていくには、当然誰かに観客になってもらって練習を繰り返したのだろう。あの二人だけで仕上げたわけではない筈だ。


 つまり皆が、ライバル同士でありながら、それぞれの力を貸しあったのだ。これで本当に順位なんて付けてしまってよいものだろうか。皆一番ではダメなのだろうか。いっそのこと、腕輪は交換しないでそれぞれが元の形のまま付けるのではダメだろうか。


 あの腕輪は驚く程の精度の高さだ。どの組み合わせでも繋げることが出来る。とはいえ、流石に何度も付け外し出来る類のものでもないだろう。日替わりとか順番とかってわけにもいかない筈だ。



 むむむ……影裡ちゃん大ピンチ……。


 むむむむむ~。


 ……いっそいっぱい付けてみる? ティエラに頼んだらもっと作ってくれるかな?


 流石にそこまで頼むのは調子に乗りすぎだよねぇ……。


 というか、なんもかんも、影裡ちゃんが調子に乗ったせいなのだ。なんだ影裡ちゃんって。いつまでふざけているつもりだ! もっと真面目に考えろ! 私!



 ああでもダメだ。ニヤけるのが抑えられない。皆私のこと好きすぎだよ♪ えへへ♪ 今日は一日楽しかったなぁ♪ 真面目に考えなきゃだけど集中出来ないよぉ~♪ あはは♪




----------------------




「カゲリうれしそー♪」


「浮かれまくってるわね」


「ふふ♪ 浮かれポンチちゃんです♪」


「ダダ漏れだねぇ~」


「うふふ♪ 可愛いわぁ♪」


「これそのうち寝落ちするよ?」


「影裡様だから。間違いない」


「うむ」


「あの子、やっぱり子供みたいですわね」



「困ったものね」


「結論は必要です」


「異論は無いわ。叩き起こしてでも決めさせましょう」


「しかし影裡さんには決められそうにもありません」


「だからって甘やかしてはダメよ。自分で言い出した事なんだから」


「同感です」


「未来さんには何か考えがあるの?」


「最後のテコ入れです。一人十分ずつアピールタイムを設けましょう」


「今度は個人戦ね。悪くない考えだわ」


「え~? そこまでするの~? 皆に悪いよ~」


「ちょっと。何で灯里さんはもう勝った気になってるのよ」


「カゲリちゃんの一番は私に決まってるじゃん♪」


「違う。ボクが一番。間違いない」


「いいえ。カゲリはワタクシを選ぶ筈ですわ」


「ノンノン♪ うちに決まってるっしょ♪」


「私も負けないわ~♪」


「今回ばかりは譲れん」


「フェアリスもー!」


「皆さん何言ってるんですか♪ 影裡さんの一番は私に決まっています♪ これは二位決定戦です♪」


「……未来殿?」


「あっさり裏切ったわね。相方を。つまりは凜火さんが足を引っ張っているから影裡が決めあぐねていると。未来さんはそう言うのね?」


「違いますよ!? 流れに乗っただけですよぉ!? 皆さんだって似たような事言ってるじゃないですかぁ!」


「二位決定戦とまでは言ってないわ」


「「「「「「「「うん。言ってない」」」」」」」」


「くっ! 皆さん意地悪です!」


「正直ね。未来さんは強すぎるのよ。私達全員で足を引っ張らないと勝ち目がないわ」


「そんなつもりだったんですかぁ!?」


「冗談よ」


「じゃあ何がしたいんですかぁ!?」


「未来さんに限っては無いとは思うけど、アピールタイムだなんて言い出したのは、何か明確な勝算あってのものかもしれないじゃない。未来さんには未来が視えるんだから。未来さんに限ってそんなズルい事はしないと思うけど」


「「「「「「「「しないしない」」」」」」」」


「本当にしませんよ!? 信じてませんね!?」


「私達は信じたいのよ? ねえ、皆」


「「「「「「「「うんうん。信じたい」」」」」」」」


「くっ! 皆して! 何が望みなんですか! ハッキリ言ってください!」


「ふふ♪ 流石未来さん♪ 察しが良いわね♪ それともこれも既に視ていた光景なのかしら?」


「酷いです! あんまりです!」


「悪かったわ」


「これ以上の揺さぶりは不要です! 綺透さんの目論見を教えて下さい!」


「ならお願い。影裡の未来を視て頂戴。一番遠い未来を。それで影裡の腕輪を確認してほしいの」


「嫌ですよ! そんなネタバレ私だってごめんです!」


「本当にそうかしら? そもそも未来さんは見たことが無かったの? だってあなたはもう一度王都に行った未来すら見ていたのでしょう? その時影裡の腕に何が付いていたのか気付かなかった? そんな筈ないわよね。未来さんが影裡を見ない筈がないもの。気にならない筈がないもの。だから本当は知っているのよね? 影裡は誰を選ぶの? 隠している事を教えて頂戴」


「何も隠してなんていません! 私は本当に知りません!」


「言えないって事はきっと未来さんが選ばれたのよね。未来さんはその未来を変えたくないからとぼけているのよね」


「酷いです! 綺透さん! そんな事言われたら証明のしようがないじゃないですか!」


「証明の方法ならあるじゃない。未来を視て、影裡のスキル使って私達に共有してくれればいいんだもの」


「……本当にそれをしなければ信じて頂けないのですか?」


「綺透殿。流石に言い過ぎだ」


「そうね。ごめんなさい。そんな事をしなくても私達は未来さんの言葉を信じるわ」


「……綺透さんの言葉が信じられなくなりそうです」


「そうよね。そうなるわよね」


「……結局何がしたかったんですか?」


「そこは変わらないわ。未来さんに未来を視てほしいの。頼み方が悪かったのは認めるわ」


「……私は視ません。影裡さんに対しては真摯でありたいのです。当然皆さんにも」


「そうよね。ごめんなさい。無理な事を言って。先程未来さんが提案してくれた方法にしましょう。個別のアピールタイムよ。影裡の心が決まるまで何度だって繰り返しましょう」


「……やっぱりやめない?」


「どうして? 灯里さん? 自信が無くなった? それとも自分が勝つと決まっているから?」


「ううん。そうじゃなくて。カゲリちゃんに一番を決めさせるなんてやめようよって話」


「「「「「「「「……」」」」」」」」


「皆も同意見なのかしら?」


「我々も冷静ではなかった」


「かげりんには酷だったかも」


「そう。凜火さんと心愛さんは同意するのね。他は?」


「私も皆仲良くが嬉しいわ」


「……灯里が言うなら」


「茉白さんとリーリャさんもなのね」


「フェアリスも……カゲリひとりじめ……ちがう……みんなすき」


「ワタクシも取り下げますわ」


「そう。フェアリスとアリシアさんも。ならこれで残ったのは私と未来さんね。どうする? まだ決着をつける?」


「出来るわけないじゃないですか」


「いいのね?」


「まさか綺透さんの一人勝ちとか言いませんよね?」


「もちろん。影裡をいじめるのは未来さんの担当だもの」


「もう意地悪は必要ない筈ですよね? たった今綺透さんの目的は果たされたのですから」


「あら。気付かれていたのね」


「いくらなんでも甘やかしすぎですよ。自分で甘やかしてはいけないと言ったじゃないですか」


「私は徹底的に甘やかす担当だもの♪」


「自分だけズルいです。だから私を悪者にしたんですか?」


「適材適所でしょ」


「少しは悪びれてください」


「ふふ♪ 大好きよ♪ 未来さん♪」


「影裡さんみたいな誤魔化し方しないでください!」

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