02-30.デート勝負・前半戦
デート勝負の日がやってきた。
持ち時間は一組一時間。たったのそれだけ。
ここは森の中だからね。ショッピングモールどころかカフェすらない。あまり時間がありすぎても持て余すだけだ。
一組目は、未来ちゃんと凜火ちゃんだ。
「それでは! 出発です!!」
「うむ!」
お~♪
いつにも増して気合い充分だ♪ いったいどこに連れて行ってくれるのかしら♪
「到着です♪」
「ここだ♪」
……え? えぇぇぇえええええええ!!?!!?!
「「っ!?」」
凄い! 凄いよ! 二人とも!!
「喜んで頂けて何よりです♪ こちらの想定以上に驚いてくださいましたね♪」
「だな。早速入るとしよう」
やったぁ~♪ 温泉だぁ~♪ 露天風呂だぁ~♪
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あ~♪ いい湯だなぁ~♪
「お気に召して頂けたようですね♪」
「さあ、一献」
凜火ちゃんが木の実ジュースを差し出してくれた。
ありがとう♪ 凜火ちゃん♪ 未来ちゃんも♪ 最高の気分だよ♪ ぐへへ♪ お餅がいっぱいだぁ♪
「ダメですよ、影裡さん♪ そういうのは無しです♪」
とか言いつつ、私の腕を更に抱き寄せる未来ちゃん。もう一方の腕は凜火ちゃんに抱えられている。まさに両手に花。温泉と相まって極楽浄土。この世の春を見つけたり♪
「今日は健全なデートですからね♪ "今は"未来予知も使っていません♪」
そうだった。この温泉を見つけ出した時には使ったんだよね、スキル。準備するにも凜火ちゃんのスキルは必要不可欠だっただろうし。これは果たしてありなのだろうか?
「禁止されていたのはデート中のスキル使用だけです」
まあそうね。未来ちゃんが未来予知をフル稼働させて私に迫ってきたら言葉だけで籠絡させられちゃうかもだからね。
けど事前に使ってしまったら、確実に勝利する手段を見つけられちゃうかもじゃん? 実際、この温泉はもう殆ど勝ち確だよね。気持ちいいし。天国だし。天然温泉なんてデート関係なく役立つものだし。事後の事までバッチリだ。
「まだ完成とは言い難いものです。皆さんの協力も必要不可欠です」
そこはまあしょうがないよ。むしろ二人だけでよくこれだけのものが作れたよね。ちゃんと石が敷き詰めれてるし。
「そこはもちろん凜火さんのお陰です♪」
ありがとう♪ 凜火ちゃん♪
「うむ♪ それから言うまでも無い事だが、この地を見つけ出したのは未来殿だ♪」
ありがとう♪ 未来ちゃん♪
「はい♪」
二人との温泉デートを満喫した。
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二組目は、さくちゃんとリーリャちゃんだ。
「さあ♪ めいっぱい楽しもうね♪」
二人が提案したのは釣りだった。広大な地底湖の奥の一角を使い、三人で身を寄せ合って釣り糸を垂らしていた。
「流石にちょっと寒いね♪」
そう言ってくっつくさくちゃん。
「影裡様を温めるのはボクの役目」
続くリーリャちゃん。
二人とは少しだけ昔の話をした。
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三組目は、心愛ちゃんと茉白ちゃんだ。
「はいこれ♪ うちらからのプレゼント♪」
ありがとう♪ とっても嬉しい♪
「よかったわ~♪ 喜んでもらえて~♪」
ふふ♪ やわやわ♪ もっと抱きしめて♪
「ええ♪」
「うちも!」
やっぱりこれが一番落ち着くよね♪ ここ数日、皆準備に忙しくて一人だったから。こうして皆に抱きしめてもらうのが何より堪らなく嬉しくなるよね♪ もちろんプレゼントも嬉しいよ♪ えへへ♪ 綺麗なペンダントだぁ♪ この宝石みたいな石はどこで見つけたんだろう? 洞窟かな? でも加工する方法なんてあるのかな? 二人のスキルはそっち系とも違うよね。他の皆に手伝ってもらったのかな? 何にせよ、二人の技術もあってのものだよね♪ 心愛ちゃんは言わずもがな、茉白ちゃんもこの世界でずっと手作業を続けているからか、すっごく上手だよね♪ えへへ♪ やっぱり嬉しいなぁ♪ ニヤけるのが止まらないや♪ えへへ♪
「よかった♪ 喜んでもらえて♪ かげりんって、もっと物欲とか無いタイプなのかとも思ってたんだぁ~」
そんな事無いよ♪ 欲望塗れだよ♪ グヘヘ♪
「うふふ♪ そうよね~♪」
茉白ちゃんは私のものだ♪
「あっ! ずっる~い!」
もちろん心愛ちゃんも♪
「大丈夫? おっぱい足りてる?」
はいはい。今日はそういう話はなしだよ。
「え~? 始めたのは、かげりんの方っしょ~」
私は茉白ちゃんと心愛ちゃんの全てを貰っちゃうって言ってるんだぜ♪
「目は口ほどに物を言う、って知ってる?」
気の所為だぜ♪
「そういう事にしてあげるわ~♪」
かたじけないぜ♪
「それもう認めてるようなものっしょ♪」
うふふ♪




