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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
02.森林村開拓編(仮)

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02-19.傷跡

「ガキの我儘に何を本気になっているのよ」


「面目次第もございません……」


「漏らすまで締め上げるのは流石にやりすぎよ。気持ちはわかるけど」


「はい……」


「いい? 未来さん。影裡は子供なの。年齢の話じゃなくて心の話よ。あの子の成長は止まってしまっているの。もちろん全部じゃないわ。一部だけよ。ただそれだけの事なの。あの子は無理だなんて言うけどそんな事はないわ。だってあの子には私達がいるんだもの。私達が愛し続ければ必ず前に進む時がくる。私達はただあの子の大切な存在になれればいいの。あの子に必要なのはそういう存在なの。わかるわね?」


「はい」


「そうよね。未来さんは全部わかっているわよね。今更言われるまでもないわよね」


「……すみません」


「お互い面倒な相手を好きになってしまったものよね」


「……そうですね」


「今更だけど未来さんは影裡のどこが好きなの? 私が言うのもなんだけど、あの子別に皆で取り合いになる程魅力的な子でもないわよ?」


「……そういう綺透さんは」


「私を好きになってくれたからよ。それが一番ね」


「迷わないんですね」


「当然よ。私は本気で影裡を愛しているもの。欠点まで含めた全てをね」


「私もです。綺透さんにだって負けません」


「そう。ならお互い頑張りましょう」


「はい♪」


「それで? 未来さんはどこが一番好きなの?」


「頼りがいのあるところです!」


「ふふ♪ 影裡ももったいない事をしたわね♪」


「そうですよ! あんな事言わなくてもいいじゃないですかぁ!!」


「破滅願望っていうのかしら。いえ。そんな大層なものじゃないわね。やっぱりただのガキなのよ、あいつ。本当に困ったものだわ」


「綺透さんは本当にそういうところまで好きなんですか?」


「好きと愛しているは違うわ」


「それはズルい答えです」


「冗談よ。もちろん大好きよ♪ 可愛いじゃない♪」


「それはちょっと同意しかねます」


「ふふ♪ 未来さんの愛はその程度なのね♪」


「好きと愛が違うと言ったのは綺透さんでしょう!?」


「影裡にとって未来さんは特別なのよ」


「唐突ですね。それはどういう意味ですか?」


「言葉通りよ。私だってあそこまでぶっちゃけられた事はないもの」


「……うん? つまり盗み聞きしていたんですか?」


「丸聞こえだったわよ。影裡の思念はダダ漏れだもの。未来さんも随分と盛り上がってたし」


「……くっ」


「ふふ♪ 未来さんも可愛いものね♪ 影裡程度に翻弄されるなんてあなたもまだまだね♪」


「私正直、綺透さんと話すのは苦手です」


「あら。つれないのね」


「いつも綺透さんのペースに飲まれてしまいますから」


「ふふ♪ いっそ私が未来さんを口説き落としてみようかしら♪ そうすれば影裡も危機感を抱くんじゃない?」


「今の影裡さんでは諦めるだけでは?」


「まあそれは事実なんでしょうね。あの子の自己分析が何か間違っているってわけでもないものね」


「事実だから間違いではないなんて事はありません」


「ええ。影裡は理解していないもの。理解した気になっているだけで」


「私達を持ち上げすぎなんです」


「中でも未来さんは特別よ。前に言ったでしょ。未来さんは影裡の憧れなの。あなたはあの子の理想そのものよ。そんな理想に傷跡を残せたのならあの子も満足でしょうね」


「だからって意地が悪すぎますよぉ」


「綺麗なものほど汚したくなるってやつかしら?」


「私は影裡さんには染まりません。私が影裡さんを染め上げてみせます」


「その意気よ♪ けどさせないわ♪」


「皆で取り合っていたら増々歪んでしまうかもしれません」


「そうね。現実味が無さすぎるのも問題よね」


「影裡さんの言い分も正しかったのかもしれません。影裡さん一人で我々全員を抱え込むなんて土台無理な話しだったんです」


「まああの子にそんな度量は無いわよね」


「けれど心配は要りません。私が責任を持って影裡さんを鍛え上げてみせます♪」


「あんまり厳しくしたら逃げ出しちゃうわよ? 他に甘やかしてくれる子だって沢山いるんだから」


「そこは協力してくださいよ!?」


「責任持つんでしょ?」


「そんな事言うなら触らせませんよ!」


「影裡は未来さんだけのものじゃないわ」


「私だけのものにしてみせます!」


「戦争でも起こすつもりかしら」


「冗談です♪」


「いつか本気でやらかしそうだわ。警戒は怠らないようにしておきましょう」


「やりませんってば。皆さんの事だって大切に思っているんですから」


「ちなみに私はいつか出し抜くつもりよ」


「ちょっとぉ!?」


「影裡は私だけのものよ。皆を元の世界に送り返して私だけが影裡と生きていくわ」


「流石に冗談ですよね?」


「当たり前じゃない♪ そのつもりがあるならわざわざ教えるわけないでしょ♪」


「くっ! 胡散臭い笑顔です! わざとらしすぎます! からかうのはやめてください! どっちだかわからなくなるじゃないですかぁ!」


「一つ良い方法があるわよ♪」


「……聞きたくありません。絶対ろくでもないやつです」


「私と未来さんで恋仲になりましょう♪」


「ほらぁ!」


「どうせなら皆で愛し合うべきじゃないかしら♪」


「私は影裡さん一筋です!!」


「未来さんってお硬いのね」


「綺透さんが手段を選ばなすぎるんです! 自分で満足させて影裡さんを独占するつもりでしょう!!」


「まさかぁ♪」


「その笑顔が怪しすぎるんです!! 信用できません!!」


「酷いわぁ。私は未来さんの事だって大好きなのに」


「なっ!? ちょっ! やめ! どこ触ってるんですかぁ!!?!」




----------------------




「カゲリちゃん、今度は未来さんと一緒にいる事が多くなったね。キスイちゃんの方は終わったのかな?」


「逆。影裡様が九条 未来に捕まってる」


「なんか変だよね。最近の二人」


「……少し喧嘩した」


「リーリャちゃんは知ってるんだね」


「灯里は手元に集中しすぎ。もう少し周囲の様子にも気を配るべき」


「無茶言わないでぇ。結構いっぱいいっぱいなんだからぁ」


「修行が足りない」


「頑張ります……」


「手伝う」


「ありがとう♪ それで? 二人は大丈夫だったの?」


「心配ない。綺透が調停した」


「え? そんなガチなやつだったの?」


「……少し大袈裟に言った」


「そっか。それはよかった」


「影裡様が漏らしただけ」


「なにそれ!? 恐怖で漏らしたの!? 未来ちゃんそこまで怒ったの!?」


「あれは影裡様が悪い」


「リーリャちゃんが言う程なんだ……」


「ボクなら泣いてる。というか少し泣いた」


「そこまでぶっちゃけてくれるんだ……」


「慰めて」


「お~よしよし~」

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