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02-04.許容範囲

「就寝です!!」


 今日は心愛ちゃんと茉白ちゃんのターンだ。やわやわ。



「ふふ♪ かげりん♪」


「うふふ♪ 影裡ちゃん♪」


 近いなぁ~。今日も襲われるなぁ~。


 いやまあ、ベッドの上には皆もいるからね。あまり妙な動きはしないだろう。多少のお茶目は暗黙の了解で許されてるけど。だってあんまり厳しく制限しちゃうと自分の番の時にやりたい事が出来ないもんね。しゃあないね。



 それにこの二人の時は比較的大人しいのだ。二人とも理性的な方だからね。あと二人自身も大の仲良しだ。私の睨んだ通り、二人は相性が良かったのだろう。そのうち眼の前でキスだって始めるかもしれない。流石に脳破壊キスはまだだけど、今も私のお腹の上で仲良く指を絡めている。もちろんもう一方の手は私と繋がれている。大丈夫? 寝づらくない?


 さくちゃんとリーリャちゃんも意外と燥がない。さくちゃんはいつも爆速で寝ちゃうし、リーリャちゃんは黙ってペロペロするタイプだからね。ASMRっていうんだっけ? 耳まで舐めるのはやめてほしい。くすぐったいだけだし。まだ。ギリ。……逆調教は順調だ。私が御主人様なのに。ぐすん。


 未来ちゃんと凜火ちゃんは意外と燥ぐタイプだ。中々お喋りがやまず、皆に窘められてからようやくって感じだ。それでも言われたら静かになるだけの理性は持ち合わせている。


 キスイちゃんとアリシアちゃんが一番飛ばしているかもしれない。二人は喋らない。ひたすら私にちょっかいをかけてくるのだ。あまり変な所は触らないでほしい。キスイちゃんは言わずもがな、アリシアちゃんはベッドの上でなら何しても良いと思ってない? そういうのは淑女の守るべき節度って言わないと思う。今更か。



 皆の家が完成したらいったいどうなってしまうのだろう。個室なんて与えられようものなら、それこそ皆の理性が飛んでしまうかもしれない。間違いなく今より自制心は働かなくなるだろう。皆思春期真っ只中だ。過酷な異世界野宿生活の反動も相まって、私に対する異様な執着を見せている。



「かげりん? むつかしい事考えてる?」


「(ふるふる)」


 ここ最近、寝る時はいつもスキルを取り上げられてしまうのだ。イチャイチャ思念が垂れ流しになるから皆気が散って眠れなくなるそうだ。私のせいじゃないやんけ。ぐすん。



「影裡ちゃん♪」


 腕が埋もれる。ただでさえ近い茉白ちゃんが更に近づいてきた。私の露わになった二の腕をたわわで挟み込んでいる。圧巻だ。ふわふわおもちだ。良い匂いがする。何度触っても飽きない、病みつきになる触り心地だ(パジャマの生地)。


 そんな視覚と触覚の暴力に何か心の中にむくむくと芽生えかけていくのを感じる。



「あ~♪ かげりんのエッチ~♪」


 反対側からも心愛ちゃんが抱きついてきた。足を絡めるのはやめなさい。はしたない。お母さん許しませんよ。



「なんでスンってなるん? 胸の差か?」


 あかん。機嫌を損ねてしまった。ガクブル。



「(ふるふる)」


 違うよ。心愛ちゃんのおもちも結構な代物だよ。ただ私はライン越えに厳しいだけだよ。ほら、足をぐりぐりしない。ガン飛ばしながらそういう事されると、キレたヤンキーがつま先を踏みにじってるみたいになるからさ。なんか別物になっちゃうからさ。皆仲良くしよ?



「いいし。かげりんがその気なら考えがあるし」


 全然伝わってないな、これ。



「(ぺろっ)」


 ふっ。今更軽い耳舐めなんぞで動じるものか。考えがそれとは片腹痛い。リーリャちゃんやキスイちゃんは遠慮が無いからね。とっくにその程度の刺激は慣れっこさ。



「ましろん」


「は~い♪ うふふ♪」


 なっ!? 両耳だと!? 待て! それは未経験だ! アリシアちゃんだってそこまではしないのだ! 何せアリシアちゃんはお尻フェチだからね! じゃなくて!!



「ほ~ら。暴れない」


 ちょっ!? 耳元で囁かないで!? それ弱いのぉ!!



「ふ~~」


 茉白ちゃん!?



「「ふ~~~~」」


 にゃふっ!?!?!



「「ふふ♪ くすくす♪」」


 くっ……、なんか悔しい……。



「あれあれ~♪ かげりん真赤じゃぁ~ん♪」


「あらあら~♪ うふふ~♪ 可愛いわ~♪」


 ……はいはい。二人ともテクニシャンだね。



「怒っちゃった?」


「(ふるふる)」


 別に怒ったりなんてしないよ。けどもうお終い。明日から忙しいんだから。今日はもう寝よう。



「よかった♪ かげりん大好き♪」


 うんうん。私も大好きだよ。心愛ちゃん。



「影裡ちゃん」


 うんうん。茉白ちゃんもね。大好きだよ。



「あっ。ましろんひっど~い」


 茉白ちゃんが両腕で私の頭を抱き締めている。たわわに顔が押し付けられる。息苦しい。さっきまでしっかりと繋いでいた筈の心愛ちゃんの手は離してしまったようだ。やわやわで溺れそう。



「うちも!」


 心愛ちゃんは後ろから私の腰に抱きついてきた。今日はこんな体勢で寝るの? 明日身体痛くなっちゃうよ?



「うわ♪ なにこれ♪ すっご♪」


 ちょっと。どこに頬ずりしてんのさ。下がってる下がってる。もう。すぐそういう事するんだから。



「かげりんの尻どうなってるん!? 剥いていい!?」


 いいわけあるかぁ!



「ちょっ!? 暴れないでよ! 脱がせないじゃん! 大人しくして! 少しだけだから!」


 やぁーのぉ~~~!!



「心愛さん! そこまでです!!」


 未来ちゃん!!



「流石に嫌がっているのは見過ごせないわね」


 キスイちゃん! さてはまだ私のスキル持ってるな! もっと早く止められたでしょ! けどありがとう!!



「ごめん……調子乗りすぎた……」


「(ふるふる)」


 わかればいいって事よ。さ。元の体勢に戻って寝直すとしようぜ。



「影裡は甘すぎるわね。本来なら接触禁止を言い渡しても構わないのよ?」


「うぅ……」


「(ふるふる)」


 キスイちゃんたらよくそんな事が言えたね。皆が我慢している時に最初に禁を破ったのはキスイちゃんじゃん。



「うわ~ん! ごめんね~! かげり~ん!」


「(なでなで)」


 お~よしよし。大丈夫だよ。これくらいで見捨てたりなんてしないから。さくちゃんなんて毎日直揉みしてるからね。未だに洗体担当はさくちゃんだし。それにアリシアちゃんだってよく指をげふんげふん。



『あなた達、私の横でそんな事してたの?』


 しまった。気付かれた。



『ズルいわ。私にも揉ませなさい』


 やだよ。遠慮して。



『私にだけ辛辣だわ』


 わざわざ思念伝達まで使ってズルしようとしているのはキスイちゃんの方でしょ。



『愛してるわ、影裡』


 私にゴリ押しは悪手だよ。知ってるでしょ。



『いつかこの手で剥いてみせるわ』


 唐突すぎて意味がわからないよ。



『だって悔しいじゃない』


 キスイちゃんはだいぶ良い汁吸ってる方だと思うけど。



『いやね。お下品よ、影裡』


 変な意味じゃないし! ちゃんと伝わってるくせに!! 直に思考読み取ってんだから取り違えなんてしないでしょ!



『ふふ♪』


 ちょっと。何笑ってんのさ。



『影裡に怒鳴られるのって悪くないわね♪』


 やっぱマゾなの?



『強い感情を向けてもらえるのが嬉しいのよ♪』


 ……もう話はお終い。今晩は心愛ちゃん達のターンだよ。これ以上続けるなら、キスイちゃんがズルしてたって明日皆に言いふらしちゃうからね。



『残念ね♪ おやすみなさい♪ 影裡♪』


 うん。おやすみ。キスイちゃん。

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