01-31.刺激的な作戦
最近刺激が足りない気がする。
「それって!?」
違うから。さくちゃんの欲望とは関係無いから。
「他に何があるって言うの!?」
いっぱいあるでしょ。
「停滞気味だと言いたいのですね」
うん。流石リーダーちゃん。
「何かお考えが?」
いや別に。
「そろそろジャブの一でつも入れてみてはどうかしら? 反応観察及び伏線張りと割り切って軽めにね」
結果はリーダーちゃんの力で視てみればいいもんね。この森に変化が起こるなら未来予知で確認出来るんだし。
「ええ。やりようによっては調査隊くらい派遣されるかもしれないわ。そういう未来が観測出来れば王国の出方もわかるでしょうね」
そしたらまた次の作戦が立てられるね。
「なるほど。二人の言う事にも一理あります。少々悠長過ぎたのかもしれません」
慎重さも大切だけどね。下手な事しでかして敵対しちゃったら元も子もないんだし。
「そうですね。そこをフォローするのが私の力ですね♪」
やっぱリーダーちゃんは頼りになるぜ♪
「影裡さんこそ♪」
何故私? 今案出したのクールちゃんでは?
「あなたが言い出したんじゃない」
そうだっけ? なんか違くない?
「カゲリちゃんは凄い! それが真実!」
「流石影裡様」
解せぬ。
「それで? 具体的に何をするんですの?」
「食料を山と積んでみるのは如何ですか? 補給部隊の手間を減らして差し上げるのです♪」
素直に持ってってくれるかなぁ?
「食料関連は下手に手を出して刺激するのが怖いわ。先ずは後ろ姿を見られる程度で構わないと思うの。何かいるかもって感づかせましょう」
調査隊を誘い出すにはそれで十分かもね。
「しかし違和感が小さすぎても問題があります。下手をすれば村に追求が及ぶかもしれません」
なるほど。村人の誰かと勘違いされるかもだしね。
「明らかに村人ではあり得ない要素を加えましょう」
もしかして例のパジャマ作戦? ネグリジェとか着て飛び回るの?
「神秘性を追い求めるよりは異質さを強調したいわね。神やその遣いのイメージが私達の抱くものと同じとは限らないもの」
それもそっか。遺跡からその辺の情報は得られなかったし、私達も神様の姿は見てないもんね。あの時はフェアリスちゃんに憑依してたから。
「そういう意味では制服のままでも問題無いのかもしれませんね」
確かにこの世界では一般的ではないのかもだけども。
「何か気になりますか?」
少しばかり大人しすぎない? もう少しだけインパクトを追求してみても良い気がする。
「ねえ? それって別にうちらが姿を現す必要無くない? あかりんの結界をさ。こう柱みたいにしてさ」
なるほど! そんでもって光らせればいいんだね!
「そうそ♪ 何か降りてきたみたいな感じでさ♪ 王都からも見えるデッカイやつ♪」
「なら場所は遺跡がいいわね。未来さんの未来予知に変化が現れるまで出現させておけば確実よね」
「タイミングは明日、補給部隊が王都を出た直後辺りが良いでしょうか」
だね。補給部隊は日が出る直前くらいには王都を出ているみたいだし、暗さもちょうど良いと思う。
その後はどうする? 調査隊がすぐに派遣されて、尚且つ好意的なら顔を出しちゃっていいのかな? それとも暫く焦らしてみる? 二段階に作戦を分けて、光の柱で誘い出した人達に後ろ姿を見せるとか。
「安全策としては後者ですね。良い未来が視えたタイミングで本格的な接触を試みるのが無難でしょう」
「どちらも選べるように備えておきましょう。最悪途中で逃げても構わないわ。完全に見失えば、それはそれで私達の力に感づくでしょうし。いずれにせよ私達の力が特別であると印象付ける結果には繋がるわ」
そうだね。全ては結果次第だね。私達の力が神様から特別に与えられたものだって判明したのは良かったね。これで心置きなく動けそうだ。
「もしかして演劇はやらないの?」
うん。多分必要無いし。
「そんなぁ!? 濡れ場は!? キスシーンは!?」
あるわけないでしょそんなもの。
「酷い! あんまりだよ! いっぱい練習してたのに!」
一人で? ナニしてたの?
「そっか。あかりんって個室も作れるんだ」
ああ。結界で。気付かなかった。そういえばたまに姿を見失っていたかもしれない。
「ねえねえあかりん。今度うちにも使わせてくれる?」
え゛っ!? ギャルちゃんも!?
「ちょっ!? 何想像してるし!? ちがっ! そんなわけないでしょ!? 少し一人になりたいだけ! かげりんのエッチ!!」
おかしい。私が悪いみたいだ。
「ドン引きです。影裡さん」
「今のは無いわね」
「あらあら。まあまあ」
皆顔真っ赤だね。なるほど。私が悪いのか。
ちょっと驚いた。このスキルって言葉だけじゃなくて私の抱いたイメージもセットで送られちゃうんだね。けどさっきさくちゃんのを想像した時には伝わらなかったよね? 今回はたまたまかな? やっぱり私にスキルなんて早かったのかもしれない。大人しくリーリャちゃんに預けとくべきだったのかも。
「影裡様。欲求不満?」
違うし。事故だし。リーリャちゃんは落ち着いてるね。
「……(ポッ)」
待って。何を想像したの?
「カゲリちゃん!」
さくちゃんが一番真赤だ。ワナワナ震えている。
「もう! そういう事想像するなら私のだけにしてよ! なんで心愛さんのなの!? 心愛さんの事が好きなの!?」
元はと言えばさくちゃんのせいなのに……。
「やっぱり預かる?」
お願いしようかな。
「ダメに決まってるでしょ! 今は大切な話の最中だよ!」
さくちゃん。
「なっなに!?」
好き好き大好き愛してる。
「!?!?!!!?!!?!?」
よし。チョロい。
「「「うわ~」」」
皆にもやったろか?




