01-28.異文化コミュニケーション
「カゲリ」
そうそう♪ 私は影裡♪
「キスイ。クール」
そうそう♪ 綺透ちゃんはクールちゃん♪
「クール。つめたい?」
ありゃ? 違う違う。冷静でかっこいい感じ♪
「クール。かっこ、いい?」
そうそう♪ よくできました♪
「えへへ♪」
フェアリスちゃんは可愛い♪
「フェアリス……かわい♪」
完璧だね♪
「えへへ♪」
私達。外から来た。
「カゲリ、みんな、そと、きた」
うんうん♪ それでね。この国の人達と仲良くしたいの。
「みんな、なかよく」
そうそう♪
「むら……なかよく……ちがう……」
そうだね~。困ったね~。
「カゲリ……こまる……だめ……」
うん。けど気にしないで。皆頑張ってるから。近いうちにきっと解決するよ。
「……」
ありゃ。ちょっと長すぎたよね。ごめんごめん。
「フェアリス……てつだう……する」
ありがと♪ 心強い味方が増えたね♪
「フェアリス、みかた」
うんうん♪ 仲間と言ってもいいね♪
「なかま……えへ♪」
可愛いなぁもう♪
私ってロリコンだったのかな? リーリャちゃんからも目が離せないんだよね♪ リーリャちゃん本人はすぐどっか行っちゃったけど。もしかして見えてないだけで側にいるのかな? 私の影って言ってるし。そこにも拘りがあるのかも?
「ろりこ、ん?」
あ、そこは気にしないで。
「きにする、ない?」
そうそう♪ 良い子良い子♪
「ろりこん? カゲリ、フェアリス、すき?」
悪い子だった!?
「フェアリス、わるい?」
悪くない悪くない。悪いのは影裡ちゃん。ロリコンは悪。
「カゲリ、わるい、ちがう」
フェアリスちゃんマジ天使♪
「てんし?」
気にしないで。
「おしえて。しりたい。カゲリ」
私について知りたいの? それとも言葉を?
「ぜんぶ!」
ハングリーだね♪
「フェアリス、カゲリ、すき♪」
あら。やっぱりモテ期かしら?
「カゲリ、フェアリス、すき!」
そっちも断言なんだ。ちゃっかり(?)してるね。
「ろりこん、わるい、ちがう!」
なるほど。私の意見に流されず自論を導き出したんだね。それは良い事だ。フェアリスちゃんは賢いね♪
「カゲリ、やさし♪」
えへへ~♪
「カゲリ、かわい♪」
あらあら~♪
「フェアリス、カゲリ、すき!」
力強い告白だ。まるでさくちゃんのよう。
「さくちゃ、ん?」
私の大好きな幼馴染のことだね。
「だから、フェアリス、すき?」
だからって事はないよ? というか私がフェアリスちゃんを好きな前提で話が進むんだね。もうこの話やめない? なんだか嫌な予感がしてきたよ。
「だめ! たいせつ!」
あらま。おませな子ね。
「おませ? こども? こどもちがう!」
あら凄い。やっぱり言葉と意味がセットで伝わってみたいだね。流石は神様のくれた力だね♪
「かみさま。くれた……カゲリ、すごい!」
私が凄いんじゃないよ? 神様が凄いんだよ? 私なんかただのモブキャラだし。
「ちがう! カゲリ! すごい!」
うっ! なんてキラキラの眼差し! 浄化されそう!
「おしえて! もっと! カゲリ! いっぱい!」
なんか目的がシフトしてない? クールちゃんはもういいの? 過去の女なの?
「かこ? おんな? ……つがい?」
あかん。変なリーディングしてる。翻訳機能ポンコツか?
「カゲリ、つがい、ほしい?」
欲しくない欲しくない。どうしてそう思ったし。いったい何が伝わってるのさ。
「フェアリス? つがい?」
思ってない思ってない。何がどうなってそこと繋がっちゃったのさ。
「えへへ~♪」
なんで満更でもなさそうなのさ。というか話聞いてよ。聞き流さないでよ。
「フェアリス、がんばる!」
なにをかな~。
「いっぱい! カゲリ! しる!」
そっか。うん。そうしてくれると嬉しいな。知ればきっと勘違いにも気付くから。
「かんちがう、ちがう!」
もうわかったから。その話はお終いにしようよ。
「ダメ! カゲリちがう!」
何故か全否定されてしまった……。
「カゲリ! フェアリス! すき!」
もしかして洗脳しようとしてる?
「せんのー……はっ!」
何その天啓が降りてきたみたいな反応。ダメだよ?
「ぎゅっ!」
うわっとっと。急に抱きついてこないでよ。
「カゲリ! してた! キスイに! むーーーーー!」
待って! 唇近づけて来ないで! そういうのはもっと親しい人と! て……あれ? 私も大概か?
「やっと気付いたみたいね」
クールちゃん? 皆も? 集まってどうしたの? もう調査は終わりかしら?
「またスケコマシてます。影裡さん」
リーダーちゃんもしかして怒ってる?
「いったい何をすればそこまで好かれるんですの?」
さあ? 私もわからないから困ってるんだよ。ノーブルちゃん。
「あらあら♪ まあまあ♪」
助けて! まぁま!
「ましろんはうちのママだし!」
娘は何人いても良いじゃん!
「疑似家族の形成か。ふむ。面白い試みかもしれん」
なら武士道ちゃんは長女だね♪ 落ち着いていて頼りになるし♪ クールちゃんも頼りになるけど、長女っていうより一人っ子っぽいし♪
「悪かったわね。一人っ子で」
ごめんて。別に揶揄したつもりはないんだって。
「カゲリちゃんの浮気者! 私を放って次から次へと! そんなにハーレムが望みなの!?」
皆仲良くしてくれるなら案外とそれも悪くないのかも?
「影裡様が望むなら……分身の術……」
出来るの!? けどハーレムとは違くない? リーリャちゃんがいっぱいいたら嬉しいけど。可愛いし。
「修行頑張る。苦手だから」
楽しみにしてるぜ♪
「カゲリちゃんのバカ! 私だけでいいって言ってよ!」
そんな既に付き合ってる彼女みたいな事言われても……。
「同じでしょ!?」
違うと思うなぁ……。
「はーれむ、いっぱいすき?」
フェアリスちゃんはこんな時でも勉強熱心だね。好きな分野が偏ってる気もするけど。
「みんな、カゲリ、すき?」
どうかな~。私は皆の事大好きだけど。
「なんでそこだけ自信なさげなのよ。意味がわからないわ」
「私何度も言ってるじゃないですか! 私だって影裡さんの事大好きですよ!!」
「これは自己肯定感の低さだけが原因ではありませんわね」
「飢えておるのだな」
「影裡ちゃん!」
「待ってましろん! 今飛びついたら乱闘始まっちゃう!」
「離して! リーリャちゃん! 影裡ちゃんを奪い返さないといけないの! あなたも同じでしょ!」
「落ち着け」
あかん。段々ボルテージが上がってきた。取り敢えずフェアリスちゃんを引き剥がさなきゃ。これ以上は幼馴染ちゃんが暴走しかねない。
「はなす! いや!」
くっ! 心を読まれてしまう!
って! 無理じゃん! 腕力じゃ絶対勝てないもん! 思惑も筒抜けだもん! 口先だけで離れてもらうのも不可能じゃん! かくなる上は! リーリャちゃん! スキルを!
「離して!」
「離さない!」
あかん。さくちゃんを押し留めるのに精一杯だ。さくちゃんがリーリャちゃんを引き剥がそうと出し続けている結界を消し続けているっぽい。あそこだけなんかスタックしちゃってる。あのリーリャちゃんと張り合うなんて。恐るべしさくちゃん。これが欲望の力か。
「そろそろ助けてあげましょう」
リーダーちゃん! 私信じてたよ!
「……もう少しだけ放っておきましょうか」
なんでぇ!?




