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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
01.少女たちの夏休み

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01-25.導き

「約束したではありませんの」


「ダメ! カゲリちゃんは私の隣なの!」


「影裡様を守るのはボクの役目!」


 また始まってしまった……。



「(すりすり)」


「カゲリちゃん!? アリシアさんを選ぶの!?」


「(こくこく)」


「良い子ですわね。カゲリ」


 約束は約束だからね。今日はノーブルちゃん優先で。



「……影裡様が選んだなら……ボクは……ぐすん」


 あかん。泣きそうだ。というかもう泣いてる。



「(なでなで)」


「影裡様……」


 困った。今日はまだリーリャちゃんの側にいるべきかもしれない。



「構いませんわ。リーリャはカゲリの腕の中で眠りなさい」


「私は!?」


「順番ですわ」


「あかりん今日はうちとましろんが一緒に寝てあげる♪」


「歓迎するわ♪」


「くっ!」


 幼馴染さくちゃんはもう少し協調性を……いや、無いわけじゃないんだけども。私が関与すると拗れるだけで。やっぱ私ってサークラなの? うふん♪ 私ってば魅力的ぃ♪



 ノーブルちゃん、私、リーリャちゃんの三人でしっかり抱き合ってベッドに潜り込んだ。私とリーリャちゃんはノーブルちゃんの腕の中に、リーリャちゃんは私とノーブルちゃんに挟まれる形で。



「困る。これでは抜け出せない」


「必要ありませんわ」


「(こくこく!)」


 そうだよ! たまには気を抜いてしっかり休まないと! 私はいつだってそうしてるぜ! そもそも張りつめていた事がないけど。私ってお気楽だよね。自分で言うのもあれだけどさ。




----------------------




「~♪」


 よかった。今朝のさくちゃんはごきげんだ。なんだかんだとギャルちゃんと茉白ちゃんが上手くやってくれたようだ。朝一で私の隣を陣取りに来たけど。


 最近さくちゃんに着替えさせられるのも慣れてきた。これは幼少期を思い出すね。昔もこんな感じで完全にお人形さん扱いだったし。



「で~きた♪ ばっちり♪」


「(ちゅっ♪)」


 お礼にちっすしてやるぜ♪ ほっぺにだけどな♪



「も~♪ カゲリちゃんったら♪ 本当に私の事好きなんだから♪」


 よかった。もう昨晩の事は気にしていないようだ。



「お・か・え・し・に♪」


 待てやこら。どこ触る気やねん。



「なんで避けるの?」


「(ふるふる)」


 朝っぱらから発情するのはやめてもろて。



「よかった♪ 避けたわけじゃないんだね♪」


 コミュニケーションって難しい!



「させない」


「出たわね! 忍者娘!」


 ありがとう! リーリャちゃん! 悪の人形遣いを懲らしめてやって!



「いつまでベッドの上で燥いでいるんですの? 朝食にしますわよ?」


「「「!?」」」


 消えた! ベッドが突然消えた! 危ないじゃん! リーリャちゃんが抱きとめてくれたけどさ! 私一人なら絶対怪我してたよ!? 意外と高さあるからね! このベッド!



「もう。アリシアさんたら乱暴なんだから」


 私より小さな身体で私を抱っこしてるリーリャちゃんも凄いけど、幼馴染さくちゃんも普通に着地してるぜ。凄い。




----------------------




 ちょっち歩きづらい。さくちゃんとリーリャちゃんが私の両腕を掴んで離さないからだ。一応喧嘩はしなくなったけど、互いに一歩も譲る様子が無い。



「待ち合わせ場所はここよ」


 森の入口から続く道の終端に辿り着いた所でクールちゃんが立ち止まった。どうやら遺跡まではまだ少しあるようだ。ここからはフェアリスちゃんに案内を頼むらしい。



「皆さんお静かに。結界で見えなくなっているとはいえ、気配に気づかれる可能性はあります。彼女が他の村人を連れてきていないとも限りません。どうか用心してください」


 一応結界には防音効果もあるらしいけど、何かしら違和感を感じさせてしまう事もあるかもしれない。用心するに越したことはないだろう。



「来たわね。出てくるわ。皆はそのまま隠れていて」


 クールちゃんが一人で結界を抜け出した。突然現れたクールちゃんに驚くフェアリスちゃん。どうやら本当に一人で来てくれたようだ。



「動き出しました。我々も続きましょう」


 フェアリスちゃんを先頭に、全員で森の中へと分け入っていく。姿を見せているのはクールちゃんだけだ。けれどこれは気付かれてしまうかもしれない。もっと道っぽい所を通るのかと思っていたのだけど、今では完全に道が朽ちて途切れてしまっているようだ。


 いったいどれだけ放置されていたのだろう。神様はこれまで何をしていたのだろう。世界がこんな有り様になって、人々からも忘れ去られて。今更になって私達を呼び出して。


 この世界を救うっていったいどうすればいいんだろう。どっかに魔王でもいるのかな? それを倒せば砂塵の壁が晴れるのかな? 世界が広がれば人々は強く生きられるのかな?


 私達はどこまですればいいの? 世界の復興なんてそんな簡単に出来る事なの? もう二度と家には帰れないの? 皆はそれを受け入れてるの? それとも気付かないフリをしているだけ? わからない。何もわからない。遺跡にはそのヒントが眠っているのだろうか。もはや道すら残っていない遺跡に今更何が残っているというのだろうか。



 考え事をしている内に再び開けた場所に出た。少しだけ空気が変わったのを感じる。間違いない。ここには何かある。そう感じ取れる。


 これが神聖な神の気配というものなのだろうか。神はこの場所を今でも訪れているのだろうか。



「あ~。ごほん。あ~あ~」


 うん? フェアリスちゃん?



「テステス。あ~あ~。聞こえてます? ああ。大丈夫そうですね。どうも皆さん。はじめまして。私は神です」


 は? え? 私達と同じ言葉喋ってる? というか神って言った?



「まだちょっと安定してないんで、もう少し先に進んでください。そこで話しましょう。ご安心を。この少女に害はありません。この子は元々巫女の血筋っぽいですからね。私はここの神じゃないんで多少は無茶もしてますが。まあなんとかなるでしょう。さあ皆さん。時間がありません。さっさと進んでください。でないと話せる時間が減ってしまいますから」


 そう言ってフェアリスちゃんは急ぎ足で遺跡の奥へと進んでいった。どうやらここは教会か何かだったようだ。フェアリスちゃんが足を止めたのは礼拝堂みたいな場所だった。



「どうも改めまして。私はアルテミシア。あなた達の召喚を手配した神です。状況はだいたいあなた達の想像している通りです。質問は手短に。答えられる限りは答えます」


 一から説明してくれるわけじゃないんだ。



「私達は帰れるの?」


「私の力では無理です。はい次」


「他の神なら?」


「可能性はあります。なんなら紹介しましょう。先方が良しとすればの話ですが」


「私達は何をすれば良いのですか?」


「あなた達の望むがままに生きてください。神は何も強制しません。するのは期待だけです」


「何を期待しているのですか?」


「それを伝えてしまえば強制する事になります」


「ズルい答えね。私達の人生を狂わせておいて謝罪もしないのね」


「その必要がありません」


「それはどういう意味ですか?」


「……賢い子供というのは厄介なものですね。あなたの考えている通りですよ。我々は掬い上げたに過ぎません」


 どうやら神様は私達の心が読めるようだ。リーダーちゃんは何を考えたんだろう? 掬い上げたって? もしかして私達は……もう……。



「そう……ですか……」


「感謝しろとは言いません。同情もしません。憂いもしません。憎んで頂いて結構です。私を滅ぼす事を目的に力をつけてください」


「その為に世界を救えと?」


「あなた達だけで私に届くと思うのならば、この森に籠もって修行を続けて頂いても構いません。望むのならば教導役も派遣しましょう」


「それが神のやり方なのね」


「これでも私は優しい方ですよ。いえ。正確にはあなた達に対してだけは優しく接しているつもりです。約束がありますから」


「約束?」


「その質問には答えません」


「そう。ならあの砂塵の壁の向こうはどうなっているの?」


「あなた達自身の目で確認してください。これは意地悪で言っているわけではありません。過度なネタバレはモチベーションの低下に繋がりますからね。世界は不思議に満ち溢れている程度で丁度良いのです」


 過剰じゃないかな? 言ってる事はわからなくもないけども。



「……まあいいわ。なら次は」


「はい! はい! カゲリちゃんの力について教えて!」


「……」


 ありゃ? 神様?



「おっと。時間切れのようですね。またいずれお会いしましょう。あなた達の道行きに幸多からん事を」


「待てこら!」


 キレたさくちゃんが、フェアリスちゃんごと神様を結界で覆ってしまった。



「っ!? 閉じ込められた!? 嘘でしょ!? いくらお祖母様の力だからってただの人間が!?」


 本当に出られないらしい。凄いぞさくちゃん! 流石ださくちゃん! まさか神様を捕らえちゃうなんて♪



「吐け」


「ふっ。この程度で調子に、あばばばばば!?」


 電気ショック? いつの間にそんな拷問用を?



「この! 調子に乗らないでください! いったい誰のお陰で、あばばばばばばばばば!?」


 むごい……。

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