表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/61

01-02.エリア外判定

 ……デジャブ。ここはどこ。私は誰。



「あら♪ お目覚めね♪」


「……(きゅ~)」


「あら? あらあらあら~?」


「もう! ダメだってば茉白ましろさん! カゲリちゃんはデリケートなの!」




----------------------




「ぶぁっはっはっはっは♪」


「笑いすぎよ。ミーシャ。またノルン姉様に叱られるわよ」


「ふふ♪ トリウィアは心配性ですね♪ こんな所までノルンちゃんが来る筈無いでしょうに♪」


「はいはい。そんな事より真面目にやって頂戴。私達には笑い転げてる余裕なんて無いのよ」


「それもこれもトリウィアのせいじゃないですか。一体どれだけ放っておいたらこんな世界になるんです?」


「うぐっ……あなたにだけは言われたくないわ……」


「もう。お祖母様はお喋りですね」


「お祖母様の御力には驚かされるわよね。まさか九人も呼び出すなんて。それもまだ……」


「ダメですよ。我々の気にすべき事ではありません」


「けど……」


「あなたの優しさはこの仕事に向いていませんね」


「……自覚はあるわ」


「だから私が来たのです。こちらは気にせずあなたはあなたの成すべき事を」


「心配だわ……ミーシャに任せるの……」


「おいこら」


「せめてあの子達には……」


「わかっています。家族に顔向け出来ない事はしません」


「ありがとう。それを聞いて安心したわ」


「そんな顔には見えませんが。いえ。その調子です」


「……本当に感謝はしてるのよ?」


「ええ。伝わっていますよ」




----------------------




「あ! かげりん!」


 ……ギャルちゃん?



影裡かげりさん!!」


 今度はリーダーちゃん。うん。よし。覚えてる。名前は……えっと……っ!? 近っ!?



「大丈夫です! 影裡さん! 脅威は去りました!」


「未来さん! 近すぎ! カゲリちゃんには接触禁止だってばぁ!」


 幼馴染ちゃん? あれ? また抱き締められてる? というか膝枕されてた?



「ズルいです! 灯里さんだけ!」


 うん? あれ? もしかして皆名前で呼び合ってる? いつの間に仲良くなったの? 私なんかイベント見逃した?



「私はいーの! カゲリちゃんの幼馴染なんだから!」


 もしかして本当にさくちゃんなの? そう聞いてみたいけど相変わらず人前だと声が出ない。



「きゃわわ♪ かげりんキョトンってしてる♪」


「心愛さんも! カゲリちゃんは繊細なんだから!」


 過保護だ。けどありがとう。これ以上皆に詰め寄られたらまた気絶しちゃうもんね。あとついでにもう少しだけ腕を緩めてくれると嬉しいな。普通に痛いから。



「もしかして皆の事気になってる? 今は二組に別れてるんだぁ♪ ここに残ってるのは、かげりん、みくちー、あかりん、それからうち♪ そんでもって、ちょい離れて探索してるのが、アリリン、りーか、ましろん、きっすーね♪」


 えっと……ごめん。誰が誰だかわからない。取り敢えずここにいるのが、私、リーダーちゃん、幼馴染ちゃん、ギャルちゃんだ。だから出かけているのは高慢ちゃん、武士道ちゃん、天然母性ちゃん、清楚クールちゃんだね。



「カゲリちゃんはこのまま無理せず休んでてね♪」


 甘々だ。増々さくちゃんっぽい。いつもおままごとでは赤ちゃん役やらされてたっけ。



「けどそろそろ火起こししないと。今日はもうここで泊まるしかないみたい。ごめんね、カゲリちゃん。私も作業するね」


 幼馴染ちゃんはまるで国宝でも扱うかのような、うやうやしい手つきで私の頭を膝から降ろし、リーダーちゃんとギャルちゃんと共に作業を始めた。



 どうやらここは洞窟の入口のようだ。随分良いところを見つけたものだね。流石はリーダーちゃん率いるエリートお嬢様達だ。今は見える範囲で葉っぱや枝を集めて暖を取る準備をしてるみたい。食料は探索班に任せたのだろう。もしかしたら高慢ちゃんの能力でも用意できるのかもだけど、直接火を起こせる能力者はいないようだ。



「……」


 さて。本当にこのまま寝ているわけにはいかない。私は小心者なのだ。せめて仕事してるフリくらいはしないと。どうせ私に大した事は出来ないけど、枝を拾い集めるくらいなら問題は無い。早速動き出すとしよう。



「あ! カゲリちゃん!!」


 あかん。見つかった。



 飛んできた幼馴染ちゃんによって私は再び洞窟内に寝かされてしまった。なんかこういうゲームあるよね。スニーキングって言うの? 見つかるとスタート地点に戻されるやつ。それともエリア外判定かな? ストーリーが進むまでマップが解禁されないやつ。どちらかと言うなら後者の方が近いのかも知れない。なんにせよ、私は病弱な子と思われているらしい。実際似たようなものかもしれない。リーダーちゃんとか四十度の熱出てても私より機敏に動けそうだし。



 ならば仕方ない。今度は洞窟の中だ。少しばかり奥行きもあるようだし。流石に入口で寝てるだけなのは良心が痛むからね。決して暗闇の方が安心できるとかそんな理由じゃないんだからね。冒険心が擽られたとでも言っておこう。うん。




----------------------




「~♪」


 なんだろう。凄く安心する。思わず柄にもなく鼻歌まで漏れてしまう。こういうのって普通はもっと怖がるべきではなかろうか。うら若き乙女として。



「こっちだ! こっちから音がする! カゲリちゃ~~~~ん!!!」


 しまった!? 追手だ!?



「なんで逃げるのぉ~~~~!!!?!?」


 そりゃあ追いかけられたらね。咄嗟にね。



「つ~っかまえた♪」


 その間僅か二十秒。私にしてはよく逃げた方だよ。うん。



「うわ! 凄い! 湖だ!」


 あら本当。必死に走りすぎて気付かなかったけど。地底湖ってやつかしら。



「またしてもお手柄ですね! 影裡さん!」


 あれ? リーダーちゃんいつから居たの?



「うっひょ~! こんだけあれば泳げるじゃん!」


 飲むんじゃなくて?



「ダメですよ、心愛さん。皆さんの帰りを待ちましょう。綺透きすいさんならこの水が安全かどうかわかる筈です」


 清楚クールちゃんが? あの子はどんな能力を持ってるんだろう? 鑑定系かな? あの蛇みたいなのを見た時も何か気付いてたみたいだし。あれ? 結局蛇はどうなったの? まさか今晩の晩御飯に出てきたりしないよね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ