03-26.人間性の欠落
「決まりました! 影裡にやっていただく罰ゲームは!!」
テンション高いなぁ~。
「水着ショーです!! どんどんぱふぱふー!」
ぱふぱふしろと?
「ただのオノマトペです! はい! 皆さん拍手~!」
パチパチパチパチ。
あら。意外と疎らね。
「影裡の裸なんて見慣れてるもの」
それはそう。日替わりでお風呂の世話してくれるもんね。
「たしかに色気のある水着には価値もあるわ。けれどそれを着るのが影裡じゃね」
おいこら。
「しかも、皆で一緒に観るんでしょ? 独り占めさせてくれるならともかく、それで盛り上がるのもね。当然お触りも出来ないのよね?」
「当たり前です。健全な鑑賞会です」
それはそれでどうなんよ。
「まあ、やるって言うなら参加はするわよ? けどねぇ。罰を与えると言うならもう少しなんかねぇ。あってもいいと思うのよねぇ」
さてはイジケてるな? 自分の提案が却下されたからって往生際悪くゴネているだけだな?
「綺透は面倒くさいですね。仕方ありません。後ほど私が綺透のためだけに特別ステージを設けて差し上げましょう♪ 私の水着姿でよろしければいくらでもご賞味ください♪ もちろんお触りもオッケイです♪」
「普通に楽しみだわ」
おいこら。私にも見せろ。
「その水着は誰が出すんですの?」
アリシアがジト目だ。自分の水着を未来とキスイ(と私)の極めて個人的なプレイに利用されるのは、流石に厳しかったらしい。
「作りましょう♪ みんなで♪ 誰が一番影裡に似合う水着を作れたかで勝敗を競うのです♪」
「「「「「「「「「やる!!!」」」」」」」」」
えぇ……。
ならせめてさ。皆の分も作ってよ。それでさ。一番良かった水着を私が着るからさ。その人とはお揃いってことでさ。
「「「「「「「「「「採用!!!」」」」」」」」」」
よし。これで変な水着は生まれまい。
「水着が完成したら第四階層で泳ぎましょう♪」
水没してるってエリアだね。いいね♪ 楽しそうだ♪
「ねえ、影裡まで楽しんでしまったら罰にならないのではないかしら?」
余計なこと言わないの。キスイだけ影裡ちゃんの生着替えショー出禁にするよ。
「生着替えってなんです? そこまでしろとは言ってませんよ?」
なんだ。折角サービスしてあげようと思ったのに。
「ちょっと。コイツ全然堪えてないわよ」
「流石にこれでは意味がありませんね」
羞恥心なんて皆に剥ぎ取られちゃったからね。
「罰はまた別で考えましょう」
「「「「「「「「「賛成~!」」」」」」」」」
ひどい……。
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「影裡。ちょっと」
あらキスイ。八百長の依頼なら受けないよ?
「私を何だと思ってるのよ。いいから来なさい」
キスイは私を部屋に連れ込むと、早速脱がせ始めた。
「う~ん……やっぱり似合わないわね」
どうやら試作品を試着させに来たようだ。
「次はこっちよ」
キスイも器用だね。
「無駄口を叩かないで」
口は開いてないんだよなぁ~。
「だから困るのよ。強制的に思考が妨害されるんですもの」
しゃあない。大人しくしていよう。
「良い子ね……」
キスイはそのまま真剣な表情で私を着せ替え続けた。
「だいたいわかったわ。ありがとう。もう結構よ」
私から水着を剥ぎ取ると、そのまま急ぎ足で出ていった。……全裸の私を置いて。ぐすん。
「影裡♪」
出たな未来。
「次は私のもお願いします♪」
好きにしてたもれ。
それから他の皆も続々と押し寄せてきた。一巡する頃にはまたキスイが水着の試作品を持って現れた。早くね?
おかげでもうずっと素っ裸だ。
いっそのことと諦めて、それから暫くは全裸で過ごすことにした。もちろん家の中にいる間だけだけど。
「服は着てください。影裡。風邪ひきますよ」
茉白ちゃんいるし大丈夫っしょ。
「襲うわよ」
ばっちこ~い♪
「「「「「「「「「「……」」」」」」」」」」
冗談だよ?




