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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
03.森林村発展編

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03-12.失踪




 リーリャが姿を消してしまった。あれから数日。誰一人として目撃していない。さくちゃんすら会っていないそうだ。



「いったいどういうことでしょう」


 状況はこうだ。私が神を名乗り始めたあの日。空の上でもう一人の神様であるトリウィア様と話をした。トリウィア様は私に何か大切なことを話されたようだ。


 リーリャはその記憶を吸い出した。違和感に気付いた未来ちゃんとキスイが問い詰めると逃げてしまった。


 理由は不明だ。もしかしたら私がリーリャに頼んだのかもしれない。リーリャは私の呼びかけにすら応えないのだ。今のリーリャがそこまでするとしたら、私の命令という可能性も高いだろう。



「もう一度女神に会いましょう」


「あの日は満月でした。何か関係があるかもしれません」


「そうねトリウィア様も月に関する女神だもの。たぶん高度も重要よ。影裡以外には声が届かなかったんですもの」


「影裡さんが特別視されている可能性は?」


「あるかもしれないわね。アルテミシア様は間違いなく影裡を好いているわ。いっそ呼び出したら出てこないかしら?」


「この地に人を増やした事でご褒美でもくれるかもしれませんね」


 どうかな。なんかミーシャ様は何かやらかしてトリウィア様に叱られたって話だし。接触は禁止されてるのかも。


「まったく。厄介なことをしてくれたものだわ」


「そうですよ。リーリャさんが居ないとこれ以上の開発計画は中止せざるを得ないのです。本当に余計なことをしてくれたものです」


 神様に足を引っ張られるとは思わなかったね。


「他人事みたいに言わないで頂戴」


「あなたが中心にいるのですよ。影裡さん」


 ごめんなさい。



「とにかくリーリャさん抜きで頑張るしかありません。今の状況で出てくるとは思えませんから」


「影裡は今晩も空に登りなさい。私も付き合うわ。今日から次の満月まで毎晩続けるわよ」


 了解。



「それから極力一人になりなさい。リーリャに気にかけて出てくるかもしれないわ」


「私たちも極力目を逸らします。影裡さんも頑張ってください。リーリャさんを取り戻す為に」


 うん。なんでもするよ。あの子は私の大切な存在だもの。間違いなく私の為なんだろうけど、このまま放って置くことなんて出来ないよ。


「頑張ってね! カゲリちゃん! 私も一人で出歩いてみるよ! リーリャちゃんなら私のところにも来てくれるかもだし!」


 うん。さくちゃん。一緒に頑張ろう!


「お~!」


 こうしてリーリャ捕獲作戦&女神様謁見作戦が始まった。




----------------------




「ダメね」


 うん。こっちも何も聞こえないや。呼びかけてるんだけどね。


「やっぱり満月の夜でなければ難しいようね」


 ミーシャ様はなんだかんだと出てくるんだけどね。


「あれからはまだよね?」


 やっぱり叱られたせいじゃないかな。


「困ったものね」


 しゃあないよ。


「他になにか気になることはないかしら?」


 というと?


「あなたの身体の事よ。自分で違和感は感じないの?」


 さあ。未来ちゃんも言った通り、少しだけ体力はついたのかもしれないね。自分ではよくわからないけど。


「もう少し興味を持ちなさいよ」


 ないわけじゃないさ。ただキスイたちが求めているであろう危機感を感じていないだけで。


「それがダメだって言ってるんじゃない。自覚してるなら意識なさい」


 頑張ります。


「神……これがマズいのかしら」


 これって? この衣装?


「影裡を神として扱う事が問題なのかもって意味よ」


 なるほど。だとするとミーシャ様のやらかしってなんだろうね。


「あなたの変化が神に近づいているものだとしたら?」


 ミーシャ様はそのキッカケをくれたってこと?


「それは十分叱られるべきものなのかもしれないわね」


 それでマズいのね。私が神様のふりをするのは。


「石像を用いた間接的なものとはいえ、人々の信仰はトリウィア様やミーシャ様ではなく、影裡に集まっているのが現状よ。それによって神への変化が早まったのかもしれないわ」


 願ったり叶ったりじゃない?


「バカね。そんなわけないでしょ」


 なんでさ。どうせやるなら本物にしようぜ♪ って話に納得してくれたじゃんさ。


「なりきれとは言ったけど、人を辞めろとまでは言ってないわ」


 私のスペックは神様になってようやく人並みじゃない?


「怒らせたいの?」


 違うよ。私だって皆の役に立ちたいんだよ。だからこの役割だって引き受けたんじゃん。それが真に近づくって言うなら私は喜んで受け入れるよ。


「バカね。あなたがそこまでする必要はないわ」


 あるかどうかは私が決めることだよ。私は皆に全力で甘えるって決めたけど、皆を手放さない為にする努力を放棄したつもりはないんだよ。


「だからって神になんかなったら向こうの世界に帰れなくなるかもしれないじゃない」


 それが答えだったりしてね。リーリャが隠したかったものって。


「……バカね。そんな事しなくたって」


 キスイは残ってくれる?


「当たり前じゃない。あなたと別れるくらいなら全部捨ててやるわよ」


 大好きなオムライスは、二度と食べられないかもしれないよ?


「こっちでだって作れるわよ」


 お母さんの味は誰にも作れないよ。


「どのみち向こうに帰っても食べられないわ」


 ……ごめん。


「気にしないで。とにかくわかったでしょ。私には失うものなんて何も無いのよ」


 ……お姉ちゃんが。


「仲悪いの。これ以上思い出させないで」


 ごめんなさい。


「大丈夫よ、影裡。私はあなたの味方よ。そしてリーリャの味方でもあるわ」


 私を神様にすることにしたの?


「あなたが欠片も後悔しない選択だと言うならね」


 無茶言うね。結局反対ってことじゃん。


「最初からそう言ってるじゃない」


 リーリャが味方だと思うことはなさそうだね。


「まだ決まったわけではないわ。全て推測よ」


 それもそうだね。リーリャか女神様から聞き出さないとだね。


「ええ。それからただ待つだけでなく考え続けましょう」


 うん。私も早くリーリャと会いたいもん。


「あなたの願いは私が叶えるわ」


 ありがとう♪ お願いね♪ キスイ♪

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