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異世界合宿サバイバル ー チートお嬢様たちに溺愛された日陰少女のハーレム異世界復興譚 ー  作者: こみやし
03.森林村発展編

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03-11.記憶の欠落




 影裡ちゃん神様化計画は順調に推移していった。


 衣装も完成し、例の石像も改修済みだ。夜な夜な歩き回る姿も見せている。人々は順調に私を崇め奉っている。


 もちろんただ姿を見せたからなんて話ではない。皆が頑張ってくれたお陰だ。私の姿を見せながら、同時に日々の出来事を少しずつ脚色して伝えることにしたのだ。


 要はでっち上げの神様エピソードだ。話すのは巫女の二人だけど、そこには皆から私に向ける愛が込められていた。


 人々はその愛を感じ取ってくれたのだ。時たま普通の少女のようにすら思える愉快な神に興味を抱いたのだ。




----------------------




「綺透さん」


「ええ。気付いているわ」


「最近の影裡さんは以前にも増して成長著しいです。停滞していた身体能力も向上を始めています」


「影裡の中に眠っていた力が広がり始めているわ。まるで根を張るように体中に伸びていってるの。まるで人間ではない何か別の存在に生まれ変わろうとしているみたい」


「これはマズいですね。なんだか嫌な予感がします」


「ええ。私もよ。皆にも共有しましょう」


「……」


「リーリャさん? どうかしましたか?」


「なにも」


「本当に? あなた何か隠してない? 最近少し妙よ? まるで浮かれているみたい」


「影裡様。約束してくれた」


「何をですか?」


「ボクを一番にしてくれるって」


「「は?」」


「ふっ」


「「あ! 逃げた!!!」」




----------------------




「影裡さん!」


 どったの未来ちゃん。そんな怖い顔して。


「リーリャさんに言ったことは本当ですか!?」


 何の話? リーリャとは毎日語らってるよ? ここ最近は特によく話しかけてきてくれるんだよね♪ なんだかやる気に満ち溢れてるみたい♪


「やっぱり!!」


 何がさ。


「影裡」


 キスイまで。


「あなたはリーリャを一番に愛しているの?」


 一番? 敢えて言うならさくちゃんじゃないかな。もちろんリーリャも匹敵するけどさ。


「「……」」


 そんな怖い顔しないでよ。もちろん皆のことも大好きだって♪ けどほら。やっぱり順番は必要でしょ? 愛の量に差があるって話じゃなくてさ。一番最初に私を抱きしめる人は一人だけなんだしさ♪ 暫定一位はさくちゃんって話は前にもしたでしょ? 二人も頑張って一位を目指してくれるんでしょ? 期待してるぜ♪ 影裡ちゃんは平等に評するぜ♪


「「……はぁ」」


 なんじゃ?



「ばからし」


「からかわれてしまったようです」


 リーリャに?



「まあいいわ。それより今は影裡についてよ」


 結局変わらなくない? もう♪ 皆影裡ちゃんの事で頭いっぱいなんだから♪


「あなた気付いてないの?」


 何が?


「身体の異変についてです」


 異変? どこに?


「体力がついたとは思わないの?」


 良い事じゃん♪


「そういう問題ではありません」


「あの神に何をされたのよ。本当に何も聞いてないの?」


 神? アルテミシア様のこと? トリウィア様のこと?


「「は?」」


 え?


「ちょっと! トリウィアってどういうことよ!? いつもう一方の神に会ったのよ!?」


 あれ? 言ってなかったっけ?


「聞いてませんよ!?」


 ほら。最初に神様ごっこを始めた時にさ。空に登ったでしょ? あの時にさ。話しかけてきたの。


「なんで言わないのよ!?」


「何を話したんですか!?」


 えっと……。確かトリウィア様が本当の守護神で、アルテミシア様はミーシャ様で、ミーシャ様は何かやらかして? トリウィア様が叱ったって。それから……。


「何やらかしたのよ!? なんで覚えてないのよ!?」


 なんでって言われても……。


「なんですぐに言ってくれなかったんですか!? それ大切なやつじゃないですかぁ!」


 ……あれ? なんでだっけ?


「こいつ本当に覚えてないわよ!?」


「これはいくらなんでも不自然です! さてはリーリャさんが抜き取りましたね!?」


「リーリャさんはどこ行ったの!? 影裡! 今すぐ呼び寄せなさい!」


 んなこと言われたって。あのリーリャがこの状況で出てくるわけないじゃん。


「ふん! なら話は簡単よ!」


 あっ!? ちょっ!? どこ触ってるの!? きゃー! えっちー! 痴漢ー! すけべー!


「そこです!!」


「影裡様!! っ!?」


 うそ!? リーリャが捕まった!? 今未来ちゃん先回りして手を置いてた!? 凄い! 流石未来ちゃん!



「観念してください! 私からは逃げられませんよ!」


「アリシアさん!! 灯里さん!! 早く来て! リーリャを捕まえて!!」


「ちっ!!」


「くっ! 負けません!!」


 未来ちゃんが全力で未来視を使っている。視線がリーリャを追っていない。常に先回りしてリーリャの抵抗を防ぎ続けている。



「綺透さん!!」


「ええ!!」


 キスイも一緒になってリーリャを抑え込み始めた。


 未来ちゃん一人なら最悪未来ちゃんの記憶を抜き取ればこの場を脱することも出来たかもしれない。未来ちゃんが未来を視て避けてしまうとはいえ、リーリャを抑え込んでいる以上は接触を避けられない。



「観念なさい!」


 リーリャは突然力を抜いて二人を受け入れた。



「待って! 綺透さん!!」


「っ!?」


 周囲が光に飲み込まれた。リーリャが溜め込んでいた光を解放したのだ。


 リーリャのスキルは吸収と放出。目眩ましの為に周囲の光を吸収することはこれまでも度々あったことだ。今回は今まで蓄えていた光を解き放ったのだ。


 未来視は未来ちゃんが未来で視たものしか視られない。つまり目潰しにはめっぽう弱い。それも対象を指定しない全体攻撃かつ、予備動作すら存在しないなら回避は不可能だ。目を瞑って光をやり過ごしたとて、リーリャを見失うことに変わりはない。今のように一瞬先を視続けているだけなら尚の事だ。


 光が晴れると、既にリーリャの姿はどこにもなかった。

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