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静かに過ごしたい冬馬君が学校のマドンナに好かれてしまった件について  作者: おとら@9シリーズ商業化
冬馬君は彼女のために……

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冬馬君はこれでもかと見せつける

 俺の大好きな女の子が、真っ直ぐに俺を見ている……。


 何やら、ポーッとしているな……どうしたんだ?


「おい、綾……綾さん……?おーい、綾」


 俺は綾に近づき、頬に優しく手を当てる。

 そして、頬にそっとキスをする。


「ひゃい!?と、冬馬君!?み、みんな見てるよ!?」


「まあ、いいだろう。仕方あるまい、お前が可愛すぎるからだ」


「「「キャーーー!!!」」」


「え!?アレが!?」


「例の噂の奴か!?」


「全然つりあってんじゃん!男前じゃん!」


 とりあえず、外野は無視しよう。

 あとは、勝手にやってくれるだろう。


「あう……でも、でも……」


「まあ、いいじゃんか。よっ、綾。1位おめでとうだな。凄えな」


「と、冬馬君だよね……?」


「ああ、そうだ。なんだ?この格好変か?」


「ううん!か、格好いいです!と、とっても!でも……」


「そうか、ならよかったよ。ほら、行くぞ」


「あっ……は、はい……」


 頬を赤らめた綾の手を引き、教室に歩き出す。

 そして、騒がしい連中を通り抜けて教室に入る。


「あいつ、誰だ?」


「清水さんと手を繋いでいるぞ?」


「はぁ?ということは……」


「よう、クラスのみんな。改めて、自己紹介しておく。綾の彼氏の、吉野冬馬だ。綾に告白したい奴は、まずは俺のところに来い。正々堂々と潰してやるから」


「えぇぇぇーーー!!!???」


「アレあんなだったか!?」


「キャーー!!綾ちゃん良いなーー!!」


「あぅぅ……!」


「なんだ?綾。何かマズかったか?」


「し、心臓がもたないよぉ〜……」


 すると、誰かに頭を叩かれた。


「ん?なんだ、真司さんか」


「騒がしいっつーの。ほら、席つけ」


 皆、大人しく席に着く。


「さて、テストも終わったな。次は体育祭だ。明日の道徳の時間に、誰が何やるか決めるからな。それぞれ考えておけ。冬馬!!」


「はいはい、何ですか?先生」


「お前の競技は俺が決める。借りがあるからな!断れないからな!」


「そんなにキャ……わかったよ、好きにしてくれ」


「よし!これで、勝率アップだ!」


 どうやら、どうしてもキャバクラに行きたいらしい。


「よ、吉野君だよね?あ、あの僕は……」


「よう、田中君。俺は俺だ。変わらず接してくれると嬉しいがな。せっかくの同士だからな」


「い、いいのかい?タイプが違いすぎなんだけど……」


「気にするな、周りには言わせておけ。大事なのは、本人同士がどう思うかだ」


「わ、わかったよ。これからもよろしくです」


「おうよ……ところで、綾……見過ぎじゃね?さすがに照れるのだが……」


「え!?み、見てないよ!いや、見たいよ!……あぅぅ……!」


「……いや、好きにしていいから。そんな可愛い顔されたら、もうどうでもいいな」


 その後、午前中の授業を終え、昼休みの時間になる。


「ねえねえ!吉野!」


「ん?森川か。どうした?」


「一緒に、飯食べよ!」


「そうね、私もご一緒したいわね」


「と、冬馬君、ごめんね……2人が話聞きたいって」


「おう、いいぜ。ここにするか」


 席を移動して、森川達がいつもいる席に着く。

 とりあえず、ちょくちょく食べながら話をする。


「ねーねー、吉野は綾のどこが1番好きなの?教えてよー」


「……それは難しい質問だな……」


「ちょっと!?愛子!?」


「私も気になるわね」


「加奈まで!?」


「あら?綾は気にならないのかしら?」


「えぇ!?そ、それは……気になります……」


「……やはり、笑顔だろうな。綾が笑うと、俺は幸せな気持ちになる。綾、いつもありがとな。おかげで俺は、毎日幸せだ」


「は、はいぃ……こ、こちらこそですぅ……」


「あー、これはあれか?綾がやられてるパターンなわけね」


「あらあら、そのようね。うーん、いい男ね。私に乗り換える気はない?」


「ちょっと!?加奈!!」


「悪いな、俺は綾以外眼中にないんでね」


「……ヤバイ!私まで、良いなーって思っちゃったし!」


「……これは、中々の破壊力ね……」


「もう!2人共!やっぱりこうなったよー!」




「おい、あいつ……」


「ああ、我がクラスの三大美少女に囲まれて……」


「羨ましいが……」


「それ以上に、堂々としているのが凄えな……」


「「「「……あいつ、只者じゃないな……」」」」


 ……どうやら、意図しないところで認められたようだな。

 ……一部を除いてだがな。




 そして午後の授業を終え、放課後を迎える。


 ホームルームを終え、真司さんから鍵を受けとる。


「よし……綾、帰るか」


「うん!」


「やけに嬉しそうだな?」


「だって……冬馬君が、嬉しいこと言ってくれるんだもん!」


「俺は思ったことを言ったまでだ。ほら、行こうぜ?」


 俺は、綾に手を差し出す。


「うん!帰ろ!」


 手を繋ぎ、見せびらかすように歩く。

 綾に告白する奴が減るようにな。

 来るなら来い、全て叩き潰す……!


 校舎を出たところで、綾に話しかける。


「じゃあ、綾は正門の前にいてくれ」


「え?あ、そうか。バイクだもんね」


「そういうことだ。後でな」




 真司さんの駐輪場に行き、バイクに乗る。

 そして正門の前で停まる。


「なんだ!?」


「あっ!今朝も見たわ!」


 俺はメットを取り、綾に声をかける。


「ほら、綾。これがしたかったんだろ?」


「え……?わ、私、言ったことあった……?」


「いんや、ないな。ただ、この間バイク通学しないのかって聞いたろ?あの時、多分そうだろうなと思ってな」


「う、嬉しい……!ちゃんと見ててくれたんだ……!」


「まあ、今日だけだからな。それで勘弁してくれ」


「うん!冬馬君、ありがとう!」


 綾は、俺が1番好きな表情になる。


「そうだよ、俺はその笑顔を好きになったんだよ」


「ふぇ?……はぅ……」


「まあ、照れ顔も可愛いがな。ほら、乗るといい」


 綾にメットを渡す。


「し、失礼します」


「よし、行くか」


 バイクをゆっくり走らせ、周りの生徒に見えるようにする。


 そして、駅を通過したところで、スピードを上げる。


「よし……これで、少しはマシになるだろう」


「やりすぎだよー!でも、冬馬君大好き!!」


 ……どうやら、頑張った甲斐があったようだな。


 だが、まだまだだろう。


 これからも、綾に相応しい男になるために精進しなくてはな。


少しでも興味を持った方、続きが気になった方。


お手数ですが、ブックマークと下の方にある⭐️を押して頂けたら幸いです^ ^

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