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静かに過ごしたい冬馬君が学校のマドンナに好かれてしまった件について  作者: おとら@9シリーズ商業化
冬馬君は彼女のために……

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冬馬君は激昂する

 さて、始業式から翌日のこと。


 今日も綾と待ち合わせをし、学校へ向かう。


「昨日よりはマシか……」


「そうだね、視線や悲鳴は減ったかも」


「これで、少しずつ認知されていけばいいかな」


「……ごめんなさい、面倒だよね……」


「おい、怒るぞ?俺がいつそんなこと言った?大好きな彼女のためなら、こんなの面倒なうちに入らん」


「と、冬馬君……大好きって言ってくれた……」


「あれ?あんまし言ってないっけ?」


 そういや、大事とか大切とかが多かったか?

 うむ……照れるが、綾が喜ぶなら頑張るとしよう。


「う、うん……嬉しいです……」



「なんだ!?あれ!?」


「あまーい!!ってか!!」


「クソーー!!いいなーー!!」


 ……やっぱり、まだ収まらないようだ。





 そしてその日の放課後、綾が用事があるというので、教室で待っていた。


 短縮授業だし、このまま遊びたいと言われたからだ。


 いわゆる、初めての制服デートというやつだな。


 教室にはまだまだ人が残っていて、その中に田中君もいた。


 なので俺は、田中君とライトノベルについて語り合っていた。


 どうやら、この田中君は良い人のようだ。

 ネタバレや、押し売りはしてこない。

 遊んだりはしないだろうが、学校にいる分には話すことにした。


「吉野君は、他にどんなもの読むの?」


「そうだな……昔の作品だが、フルメ○やスレイヤー○なんかも好きだぞ?」


「あっ!ほんと!?僕も好きだよ!いいよね!ライトノベルの金字塔だもんね!」


 すると教室のドアが開き、知らない男が俺に話しかけてくる。

 ジャニー○系の容姿で、いかにもなイケメンだな。


「お前か!吉野とか言う奴は!清水さんと付き合っているのは本当か!?」


「ああ、そうだよ。ところで、お前誰だ?」


「はぁ!?俺を知らないだと!?澤田拓海だ!さすがに知ってるだろ?」


「しらん」


「なーー!!なんでこんな奴と!?こんな地味な奴なんかと!しかも、友達はキモいオタクの非リア充かよ!清水さんは、お前には勿体ない!」


「おい、貴様。今、何と言った?」


 俺は怒りに震える……こんなに怒るのはいつぶりだろうか……!


「な、なんだよ……勿体ないって言ったんだよ!」


「そこじゃない。綾が俺には勿体ないくらいの、可愛く、綺麗で、性格も良くて、家族思いで……何より、人の気持ちに寄り添える素敵な女の子なのは百も承知だ」


「チッ!惚気かよ!!」


「ああ、そうだ。だが、今はそこじゃない。何故、田中君が非リア充なんだ?」


「はぁ!?当たり前だろ!ラノベやアニメ見てるやつは非リア充だろ!」


「その当たり前とはなんだ?誰が決めた?お前か?」


「み、みんなそう言うだろ!」


「そのみんなとは誰だ?連れてこい、論破してやる。ところで、お前の趣味はなんだ?」


「なんだ、急に……まあ、ギターとかアウトドア系かな」


「それで、お前はリア充なのか?」


「はぁ?当たり前だろ?モテるし、スポーツもできる。趣味もイケてるだろ?」


「それはお前の好きなことだな?」


「そりゃ、そうだ」


「じゃあ、何故同じ好きなことなのに、ライトノベルやアニメは非リア充になる?同じことだろう?ただ、趣味が違うだけだ。お前がリア充であることを否定しない。だが、田中君も間違いなくリア充だ。だって好きなことをして、楽しく過ごしているのだから。何故差別をする?マウントをとりたいのか?」


「な、なんなんだよ!?はぁ!?わけわかんねーし!もういいよ!」


 そう言い残し、その男は去っていった。

 チッ!!まだまだ言いたいことは沢山あった言うのに!


「吉野君……!ありがとう!僕、感動したよ!」


「いや、別に当然のことを言ったまでだが……」


 すると、一部から拍手が起きる。


「よく言ってくれた!!」


「そうだよな!俺らだってリア充だよな!」


「好きなことしてるんだもんな!」


 ……なんかよくわからないが、まあいいか。


「冬馬君!!」


「おっ、綾。終わったのか?」


「うん!帰ろ!」


 綾はなんでか知らないが、満面の笑顔だ。


「ああ、帰るか。田中君、またな」


「うん!じゃあね!」




 廊下に出ると、綾の友達の2人がいた。


「へえー、やるじゃん。綾の彼氏と知った時はアレだったけど」


「そうね。でも、案外お似合いかもね。よく見ると、男前ですし」


「それはどうも。一応自己紹介をしておくか。綾の彼氏だ」


「もう!2人とも!冬馬君!いこ!」


「わかった、わかったから引っ張るなよ」


 そのまま綾に手を引かれ、学校を出る。

 そして、駅に向かい歩き出す。


 綾は、何やらずっとにやけている……可愛い。


「なんか、嬉しそうだな?」


「え!?か、顔に出てたかな!?」


「ああ、ニヤついてるぞ?まあ、可愛いから別にいいんだが」


「……あのね!……その……」


「綾?」


 今度はモジモジしている……ヤバイな、抱きしめたくなる。


「う、嬉しかったの!冬馬君!ありがとう!」


 そう言うと、俺の腕にしがみつく!


「ちょっ!?綾!それはよくない!非常にマズイ!」


 当たってるから!

 柔らかいモノが!!


「で、でも、こうすれば喜ぶって……加奈達が……」


 何教えてんのーー!?

 いや、喜んでますけど!?

 ありがとうございます!いや、ちがーう!!


「アイツらめ……で、何がどうした?」


「あのね……さっきの話聞いてたの。加奈達と一緒に。ただ、あの人苦手だから出て行けなくて……」


「ああ、なるほど。まあ、しつこそうではあったな。もしアレなら、殺るが?」


「ダメだよ!?でも、その気持ちが嬉しい……あの時、冬馬君が言ってくれたことが嬉しかったの……私の見た目だけじゃなくて、中身を好きになってくれたことが……あっ!もちろん、わかってはいたんだよ!?ただ、私のいないところで、きちんと言葉にしてくれたのが嬉しくて……」


「そうか……まあ、見た目も中身も好きだな。俺は綾といると、いつも幸せな気持ちになる」


「エヘヘ……一緒だぁ……あのね!加奈達に言われてたの!身体目的じゃないか?とか、そういうことを……でも、アレを聞いて認めてくれたみたい」


「まあ、仕方あるまい。良い友達じゃないか。心配したってことだろ?」


「そう言ってくれる冬馬君大好き!!」


「おい!だから!押し付けるなって!ヤバイから!」


「エヘヘ、冬馬君大好き!」


 結局、腕を組まれたまま、駅まで行くのであった。


 ……ハァ、俺の忍耐よ、すまないがもう少し踏ん張ってくれ……。







少しでも興味を持った方、続きが気になった方。


お手数ですが、ブックマークと下の方にある⭐️を押して頂けたら幸いです^_^

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