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序章
初投稿です。
「入学式、楽しみだね」
「同じクラスになれたらいいね」
「先生はどんな人かなあ。イケメンがいいな!)
春。うららかで暖かい日差しを浴びながらきゃあきゃあとはしゃいでいる女子高生、潤子、詞四愛の三人はその校門をくぐろうとしていた。
校門をくぐった先には大きな噴水と薔薇のトンネル。さらに奥には大きな威圧感を出す白い宮殿が待ち構えている。
「いつきてもすごい所だな…門を潜るまでは普通の街だったのに」
潤子はクネクネと茎を伸ばし、自身に絡みついてきた薔薇を端折りながら呟いた。
「あー!それおっちゃっていいの?見た感じすごい高級そうだけど…」
詞四は目を丸くし言う。
「まあ…大丈夫なんじゃない?いっぱいあるし…それに勝手に絡みついてくるこいつが悪い」
基本、花屋で売ってあるような薔薇は勝手に動いたりなんかしない。ましてや人の体に勝手に絡みつくだなんて、怪我をしてしまったらどうするんだ。
「そうですわ!潤子さんの体に勝手につまとわりつくだなんてなんて不躾な…焼き尽くして差し上げましょうか…」
「そこまでしなくていいからね、ありがとう」