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カナリアの涙  作者: 風と雲
3/10

カナリアの涙-3p -猫の瞳に映る不思議な恋物語ー

これは「kaze to kumo club」のオリジナル作品です。


あらすじ

泣ける恋愛映画を見ても、泣くことのない妻。

そんな妻に寄せる…夫の気持ちとは…?


1ページずつのミニ不定期連載小説です。


どうぞ、お楽しみください!?

挿絵(By みてみん)


愛している……、なんて言葉では言い尽くせぬほど、

実は彼女が大好きだった。


態度にはなかなか出せない俺ではあったが、

おそらく、本気で惚れたのは俺の方が早かっただろう。

だが、彼女はそれに気がつかぬまま、逝ってしまった。


雨の降る午後、

一匹の小猫を助けるため、

彼女は大通りに飛び込んでしまったのだ。


そんな彼女を……ダンプは容赦なく……。




カナリアは猫が大好きだった。

何度となく飼いたいと俺にせがんだが、マンションでは飼えないと

言い包めて来た俺。


それが、裏目に出てしまった。


救おうとした子猫は

どうやら俺に黙って、裏の空き地で飼っていた

彼女のささやかな……宝だったのだ。


そう……!

キャリアウーマンのカナリアにも女としての弱味があった。

彼女は子供の産めぬ身体だったんだ。


その事は十分に……俺も理解しているはずだったのに……?


なのに…、なのに…俺は

たかだか管理人の目を気にして、

猫を飼おうとはしなかったのだ。


バカな男さ! 俺は……。


いや、そんなことよりも…、

俺は彼女の気持ちがわからなかったことが……くやしかった。

あんなにそばにいたのに……俺はカナリアの寂しさがわからなかったのだ。


もうー悔いても……俺の天使は戻らない。


俺は……泣く事ができなくなった。

恋愛映画を見ても……。



そして……4年がたった。

空き地だった裏には、高いビルが立ち並んでいた。



                    -3p-

一読、ありがとうございました!

次回もお楽しみに??

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