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裏・自由市場

裏といっても、隠蔽されているわけでも、怪しいものでもなんでもないのですが、動物の取引をする市場というのがありまして……これは各市町村で運営の仕方も異なり、個性的な市場というのも多々ありました。



とりわけ面白かったのが雲南省の大理という街の自由市場です。



中国の市場のほとんどは青空市場でして、野外で開かれているのですが

例のごとく野菜たちがどかん! と、無造作に山積みされている奥に

何十匹という牛、豚、鶏、その他の動物たちが元気よく? 暴れているんですね。



市場で売られているわけですから、当然食用です。

交渉がまとまれば、数時間後あるいは数日後には食べられてしまうわけですが、意外と悲壮感がないのですよ。



というのも――ここが面白いんですが、人間と動物の死闘……いや、喧嘩がユーモラスに見えるんです。


連れて行かれるのがイヤな動物たちは(特に豚)縄で引っ張られると、足を踏ん張って抵抗するのですが、そんな彼らに対しておばちゃんたちが必死になだめたり、威嚇したり、動物相手にムキになって会話しようとする様子がどことなく笑えてしまうのです。


近くにいた人が応援に来て、一緒に豚を説得してみたり、人間を敵とみなしたにわとりが助太刀に来たりとかw


買ったものは自分で運ばなければなりませんから、大理の主婦たちは大変です。

子豚を大きな籠に入れて、背中にしょって帰っていく光景はあちこちで見られました。


一番驚いたのが、生きている鶏を五羽も抱えて歩いて行くおっちゃん!

これは忘れることができないインパクトがありました。

両脇に二羽はさみ、両手で二羽の首を握り、もう一羽はというと、なんと両腕で抱え込みながら、顎で鶏の首を締め付け必死の形相を浮かべながら帰っていったのです。


こ、こ、こんなことが可能なのか……?


人間の持つ無限の可能性を思い知らされたような気がしましたねw


ここの露店で食べた麺料理が美味しくて、今でもときどき食べたい! と思い出すのが、最近、日本でも浸透してきた「まぜそば」のルーツみたいなもので、茹で上げた太麺をどんぶりに上げ、その中に直接醤油や酢、砂糖、ケチャップ、辛子、ネギ、香菜パクチーなどを投入し、混ぜたもの。


中国にいた日々においてこのまぜそばと、昆明で食べたトマトの辛そば、広州で食べたチャーシュー飯が思い出の三大料理なのでした。


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