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停電と断水の中の極寒

中国の南部、たとえば広州や昆明、香港とかも入れるとして、これらの地域は冬になっても暖かく、とても過ごしやすい都市なのだが、反して北部は夏は暑く、冬はとても寒いもの。


北京より北であれば、それこそマイナス20度以下なんてけっこうザラにあったりするのだ。


私が住んでいた西安も冬はかなり寒く、マイナス10~15度くらいにまで気温が下がる。鉄の扉に素手で触れば、手が離れなくなってしまう世界だ。


日本でも北海道や東北ではそうとう寒いだろうし、少しぐらい寒いからといって辛いなどと言っていたら怒られてしまうだろうが、なんといっても中国であるw


寒さの質というか、気持ち的なもので圧倒的な違いがあるのだ。



まず、夜の9時になると停電になるという恐ろしい罠!



よって、ホットカーペットなどの暖房器具は無意味になる。

唯一頼りになるものは湯たんぽのみなのだが、さらにもう一つ罠が待ち受けている!


夜の7時になると、断水してしまうのだ!


よって、湯たんぽの水を貯め忘れると悲劇……というか、湯たんぽもあまり役に立たないぐらい寒い!

とにかく寒い!


であるから、私は毎晩大衣ダーイという、オーバーコート(ほら。中国人がもこもことした格好してるあの緑色の服ね)を着て、ガクガクブルブルしながら眠ったものだった。

殆ど刑務所みたいなものだ。


建て付けも悪い招待所だから、すきま風は入るしね。


だから、よく風邪を引いた。

みんな引いてたw


黄砂も吹き荒れている街ゆえに、鼻や喉をやられている人が多く

こあー!と気勢を上げて、そこかしこに痰を吐くのも仕方がないのかもしれない。


武術や格闘技のために渡った中国であったが

こうした日々を生きていくのが、過酷な戦いそのものであり、果たして生きて帰れるのか? と不安になったことも一度や二度ではない。


風邪にくわえて、急性腸炎もいつかかるかわからない油断ならない土地であったし、自転車泥棒、強盗にも備えなければならない日々の中、精神的にはそうとう鍛えられたと思う。


いちいち気にしないのであるw


真面目な話、小さなこと気にしてたら生きていけないのよ。


練炭のストーブで一酸化炭素中毒で死んでしまった同学トンシュエも数人いたり、チェーンもつけずに車走らせるから交通事故に巻き込まれた人もかなりいる。


不思議なことに、あまり悲しまないのですよ。

もちろん、親とか恋人は別ですよ。

みんな、麻痺しちゃってるというか、生きるのに必死すぎるのだ。


と、まあ、何を勉強しに行ったのかわからないほど

めちゃくちゃな環境だったわけだが、武術はしっかり学んできたので、その辺のネタも小出しにしていこうと思っております。




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