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ポタラ宮と、その他もろもろ

ポタラ宮のなかというのは、きちんとした照明もなくろうそくの光がかすかに灯っている程度なんですね。


しかも通路も迷路のように入り組んでいて、不安にさせる?造りをしています。


さらに、バター香がたちこめていて、人の感覚を狂わすように?できているとしか思えない不思議な内部なのです。




そんな宮殿内部を、ひたすらうごめいている人々がいます。


ある柱と柱をぐるぐると何周も回り続ける人。


マニ車という一回回すと経典を一回読んだと同じになるという……なんともご都合主義的なアイテムを片手に持ちながら、ブツブツと経を読んでいる人。


信仰の深さとはここまで!? と、若かりし頃の私は少なからず衝撃を受けたものでした。




ちょっと話は外れます。


ラマ教の総本山・大昭寺では五体投地が常に行われていて目にすることができるのですが、この寺の周囲を歩くことでもお経を読んだのと一緒になるらしく、毎日のように人々がぐるぐると歩き回っているんですね。


これもまた壮観なのですが、その中に物乞いする乞食もかなり多いんですよ。


傑作だったのが、瀕死のフリして地面に突っ伏してた人がいて、何かくれと言いたげに右手の掌を震える手で差し出してくるのですよ。


もう、慣れっこになっていた私はしゃがみこんで、そいつの顔をのぞき込んだわけ。

すると、こそこそタバコ吸ってやがんの!wwww

おまえ、なめてんのか!?

ですね。




そういえば、チベットではないですが、他の都市でも物乞いして生活してる人はいっぱいいました。



かなり衝撃的だったのが、風光明媚で名高い桂林で会った人たちです。


上半身のみしかないのですが、身体を車輪付きの板に乗せて、棒きれを櫂代わりにして移動するんですよ。それが三人も。


今の時代だったら、きっと日本軍の仕業とかにされるんでしょうけどね、真相は文革に巻き込まれて大怪我をしたのだそうです。


この頃は日中友好を前面に出していた時期でしたから、人々の憎悪はもっぱら文革の闇に向けられていたんでしょうね。


とにかくたくましいですよ。



話を戻します。


私の興味はなんといってもポタラ宮のどこかにあるというシャンバラへの隠し通路を見つけることでした。



あたりをきょろきょろとしながら、怪しいところはないかを探索したのです。


立ち入り禁止になっている場所がいくつかあり、その奥は真に闇で怪しさムード100%です。




意を決し、見つからぬよう忍び込もうとした矢先。



なんと。



鳥葬の山で私の肩をつかんで止めた僧侶がいたんですよ。

30分ほど前に山にいた僧侶がですよ。



当然、侵入を止められました。



このことがずっと記憶に残っていて、帰国してからしばらくした後、変化身のことを調べるにつけ

(ははあ。あれ、そういうことだったのか)

などと、解釈していたのです。


中二病全開ですねww

でも、中二要素がないと、こういった行動はとれなかったでしょうしね。




ホントに同一人物だったのかは確証できません。


単に、似ていただけの人かもしれませんし、私の思い違いということもありえる。


私が、ここに30分でこれたのだから、その僧侶がいたことも時間的にはおかしくない。



しかも私なんかに変化身を見せる必要がないですからね!w


というわけで、他人の空似に決定!

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