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新撰組と出会う

  優しい光が薄れると同時に土のにおいが濃くなって行く。

足が何か固い物に触れた。

地面であろう。

光が完全に無くなると、周りが緑色ということに言葉を失った。

 

「此処は……森!?」

普通、タイムトリップといったら街で気を失っていて、倒れているもんでしょ!?

でも、まぁ、あの神なら有り得るな…。

はぁ。おもわずため息が口からこぼれる。

 

ガサガサざっざっざ。


音がした。獣?いや、人だ。

街へ行くなら何処へ行けば良いのか教えてもらおう。

 

「なかなか良い格好してんじゃないか。坊ちゃんよぉ。おい、お前ら。やるぞ!!」


ニヤニヤと口を歪め、笑っている。

なんだ。山賊かぁ。面倒だな。

 

「分かりやした!お頭!!」


そう言うと男は私のリュックに手を伸ばした。勿論触らせる訳が無い。

だから私は男の急所を蹴り上げる。

 

「っつ…。てめぇ。舐めたマネを。」


続々と他の山賊共が襲いかかってきた。

私は急所であるこめかみや顎を殴る。

脳震盪や平衡感覚を狂わす。

頭を残して。

 

「なぁ。行くならどっちへ行けばいい?ねぇ。教えてよ」

 

頭の首にナイフをあて、脅す。

すると頭の顔は真っ青になり、冷や汗をかいている。

コクコクと頷いたひょうしに首に紅い線がついた。

 

「ぃてっ。右へ歩けば街へ行ける!!」

 

「そう。」


言われた通りに歩く。汗で額や首に髪が張り付く。それが不快感を募らせていく。

 

「気持ち悪い。でも、もう少しだ。」


人の声がけっこう近くから聞こえるため、そう考えた。

 

「覚悟───!!」


突然大きな声が響いたので、その声の元へ走った。

青い羽織りを着た武士と腕を負傷している武士が戦っている。

青い羽織り…新撰組か。

新撰組が勝つだろう。

腕を負傷している武士は血をポタポタと垂らしながらふらふらしている。

そして、倒れた。

新撰組の武士は剣を一振りし、鞘に納めた。

そして、顔を上げた瞬間、私と目が合った。

な、何か嫌な予感が…

 

「おい、お前も来い。変な着物を着ていて、怪しい。」

 

「僕もそう思った。初めて一君と意見が一致したんじゃない?」


あははと笑った。  

 

「え。い──」


嫌と続けるつもりだった。

 

「来ないなら、斬るよ?」

 

「分かりました…」


私が殺されるなんてヘマはしないが、ついて行った方が良いということに気づいた。

それは─────

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