妖?ううん?なんだろう
短いです。ごめんなさい。
「ははは。冗談はよせよ。どこにも妖らしさなんてないじゃん」
チョコレートを口元にベタベタとつけながら喋る沖田。
「はは。こんなナヨナヨした見た目の妖怪がいるかよ」
「土方は黙れ。口を開くな。」
妖らしさ…か。
少し考える。いかにも人間ではありません!!的なものは……
─────そういや、羽があったわ。
背中に意識を集中させ真っ黒の鴉のような翼を生えさせる。
これ、改めてつけると結構重い…
「おお。あっ、結構艶々していて気持ちいい」
沖田は私の翼に顔を寄せる。
─────ちょ、おい顔についたチョコレートを拭くな!
「あれ?とれない?広がっただけだ」
口元に着いた汚れは頬まで広がっている
「この翼は汚れないからね。ふふふ…………ざまぁ」
「ひどっ」
顔にベタベタとチョコレートを付けた姿はまるで赤ちゃんのようだ。
«ズォォオオオオ»
«バキッ»
«ボキッ»
あと3日位かな。此処に妖共が着くのは。
時間がない。
凛は耳をピクリと動かした。そして音のした方に顔を向け匂いをすんすんっと嗅いだ。
「凛。」
「うん。」
凛もこの妖共が近づく音に気付いたらしい。
「どうした?」
「え?美味しそうな匂いがしたの?」
沖田の頭の中は甘味で出来ているのかな。
「阿呆か。」
土方は沖田の頭をスパンっと叩いた。
突っ込み有り難う。
「後3日。────────後3日で妖共がくる。」
土方と沖田は目を見開いた。




