表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/28

狼少年

「ご主人様はどうして血の匂いが染み付いているの?」


突然聞かれた質問。 

私はやっぱり。と思った。


「私は人を沢山殺めたからかな。もう100人を超えた所で数えるのを止めたから人数は分からない」


「なんでそんなに殺したの?」


「命令。人質をとられていたの。もう殺されていたというのに…」


「そっか…」


これ以上踏み込んではいけないと判断したのだろう。もう何も言わなかった。




「私はこの世界の人間ではないの。未来から来たから。だから私は未来に行くことだってある。それでも私についてこれる?」



「勿論。だって貴女俺のご主人様だから。」


本当の犬のように、頭を撫でてあげる。

すると気持ちよさそうに私の手に頭をすりよせた。


「ふふふ。本当に犬ね」


「犬じゃなくて狼なんだけど…狼の方が犬より格好良いんだから」


ぷいっとそっぽ向き、拗ねるようにぼそっ言った。


「くすくす。そうだね。格好良い狼なんだよね。だから拗ねないで、ね?」


可愛いらしいなと思い、思わず笑ってしまう。


「拗ねてないよ!!本当だからね!!」


「はいはい…わぁっ」


突然


少年に抱きかかえられた。そのまま少年は走る。ついた場所は崖っぷちの所だ。正直危険な場所である。


「ちょっと、少年!!何をするの!」


「俺の名前は少年じゃなくて凛だよ。あと、拗ねてないって言っているのに信じてくれないから罰だよ。怖いでしょ?」


えーっと、私の所持品は…大まかにナイフ、拳銃、毒。


ナイフを使えば登れそうだ。ナイフを土に刺して使えばいける。


早速登り始める。

右足と左足を溝にあてる。そしてナイフを土に刺し、進む。

 

「ご主人様っ。助けを求めてよ!!人間の体は俺とは違って脆いんだから死んだらってヒヤヒヤだよ」


「こんなことで死んでたまるかっと。」


登り終えた。そこはさっきと同じ所みたいで、元にいた場所に戻ったみたいだ。


「ただの人間ではないことが分かったよ。

そもそもご主人様は女性だよね?どこから怪力が?バケモノ?」


「今のって悪口だよね?怒っても良い?」


「やだぁ。怒らないで!!」


怒られるの良いかな。

という言葉が聞こえて背中がゾクッとした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ