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林檎  作者: 裏夏
6/10

その後。

休憩中も昼休みも掃除中も、

林檎とは、一言も喋っていない。


まぁ、いいか。


気づくと放課後で、部室前に立っていた。

『ガチャン』

「あ、れ?」

『ガチャガチャン』

「まだ、部室空いてないのか。」


部長は何やっているんだ。まったく…


「・・・・・・」

じっとしていると、遠くからワイワイと運動部の声がする。

もうすぐで、この学校も蝉の声で包まれるのだろうか。


なんだかうとうとしてきて、最終的に座り込んで、目を閉じていた。


『ボスンッ』

頭の上にのしかかる重さ。

「?」

軽い。


見上げると、林檎が給食当番の白い袋を片手に立っていた。

給食当番の袋は今、僕の頭の上に乗っている。


「そんなところで寝られたら邪魔なんだけれど。」

「…へ?」

後ろを見ると、ドアの鍵穴が僕の目の前にあった。

林檎の片手には、銀色でミサンガのついた鍵を持っていた。


「あれ?部長は…?」

のびをしつつ、ドアの前から退く。

「今日は休み。」

「他の子、は?」

「サボり。……いや、正確に言うと、体調不良で帰る・・・フリをして友達と何処かに行った。」

ただ淡々と棒読みで言われる林檎の言葉は、感情がまったくない。


「あ、れ?」

ちょっと待てよ…。


みんな休み=


林檎と


ふ、二人きり…!?

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