番外第一話〈回帰! 佐無柄家の血は争えないのか〉-2-
佐無柄兄妹、感動の再会――かと思いきや、
「え……兄貴?」
明朝に来ると事前に連絡を受けていたはずの兄・卓の急すぎる来訪に、美貴理は唖然として呟いた。
しかし、意識はすぐに別の方面に向けられる。それは、中途半端にパーティの準備がされた居間の現状。
壁には色彩豊かな紙飾り、テーブルには無駄に豪華な食材、そして床一面に折り紙の切れ端が散乱している……兄はその光景と見覚えのない顔ぶれに目を白黒させていた。
美貴理の容貌が絶望に引き歪む。
――サプライズパーティの幕切れは、唐突に訪れたのだった。
「……えっと、俺、まだ帰ってこない方がよかった?」
居間の景色とその顔で大体の事情を察したのか、卓は気まずそうに美貴理から視線を逸らした。
「いや、兄貴は悪くないよ、うん……」
「さあ、片づけるかー……」
「はーい……」
卓を除く一同が重い口を開いて覇気のない空虚な声で言った。タクに至っては既に紙飾りの撤去を始めている。
「いや、あの、マジで申しわけないです」
この場の陰鬱な空気にあてられて平謝りする卓だったが、不意にタクとトーコに奇異の視線を向けた。
「というか美貴理……この奇天烈な人たちはどなた?」
「え? ああ、そっか」
当然、彼らの間に面識はない。
タクたちは美貴理兄が帰省するという話をしていたため問題ないが、卓の立場で考えると、久しぶりの我が家に全身タイツスーツの男とウサギの着ぐるみを被った少女が馴染んでいたのだ。いつから自宅に奇々怪々なドレスコードが指定されたのかという心境。
すると、まずタクが一歩前に進み出て、丁寧な所作で卓に頭を下げた。その表情からは、もう先刻までの鬱屈は読み取れない。
「初めてお目にかかります。私は美貴理さんの専属ハロワマンとしてハローワークから派遣されました、タクと申します。以後、お見知りおきを、お兄さ――」
「すとっぷ!」
不穏当な発言を漏らしそうになった口を、美貴理は偶然目についた玉ねぎを突っ込んで塞いだ。いつぞやの父親の悲劇は繰り返してはならない。
「ど、どうも……」
彼女の暴挙(口に玉ねぎ)を見て、怪訝そうに眉を顰める卓。が、我に返ると慌てて笑顔を取り繕い、挨拶を返した。
「美貴理の兄の佐無柄卓です。こちらこそよろしく」
そしてタクと握手を交わす。さすが美貴理や成佳の関係者だけあって、妙な人種への適応能力は高い。
こうやって兄の顔を見るのも久方ぶりだ――卓を見ていると、ふと美貴理は感傷的な気分になった。昨年の同時期に帰省して以来だから、実に一年ぶりだ。
しかし、こう見ると兄はあまり変わっていない。
面長な輪郭やすっと伸びた鼻筋は兄妹らしく美貴理と似ている。しかし双眸はぱっちりと開かれた二重瞼で、健康的な短髪と合わさって活発そうな印象の顔立ちだ。
服装も暖色のシャツにパーカー、それに某ブランド名が膝に書かれたジーンズと無難な組み合わせ。部屋着と外出着ともにジャージの愚妹とは格が違う。
総じてごく一般的な大学生といった風情で、外見だけ見ると妹がニートだなんて想像もできない。
兄の姿に自虐的な分析をしていると、タクとの挨拶を終えた卓が美貴理の肩を叩いた。
「それで、こっちのウサギの子は?」
「ああ、なんていうか……」
自身とトーコとの関係を考えて言葉に詰まる美貴理を遮り、トーコは口を開いた。
「美貴理ちゃんの友達のトーコです! よろしくお願いします!」
無邪気な笑顔を咲かせて跳ねるようにお辞儀する。
その台詞を聞いた卓は、
「うっ……」
突然床に膝をついた!
「まさか美貴理に、セーカちゃん以外の友達ができるなんて……」
「やめて!」
目尻に浮かんだ涙を拭う卓に、たまらず美貴理は叫ぶ。自分に友人が少ないのは周知の事実だが、兄に感涙までされてはさすがに気恥ずかしい。これでも美貴理はもう十九歳なのだ。無職だが。
「ありがとう、ありがとう……。これからもどうか美貴理と仲良くしてあげてね」
震える足で立ち上がり、卓は着ぐるみの頭を撫でた。
恐らくは卓よりもトーコの方が年上なのだが、見た目は子ども、頭脳は公務員の彼女の年齢を誤解しているのだろう。無理もない、顔や身長だけなら小学生といっても違和感はないのだから。
トーコもそういった扱いをされるのには慣れているらしく、屈託ない笑顔を崩さず「はーい」と元気に返事をした。
「なんだ、いいお兄さんじゃないか」
美貴理の脇でそれを眺めて、口角を緩めたタクが意外そうに呟いた。その表情は安堵、あるいは拍子抜けしているように見えたが、美貴理は気づかない。
「うっふふ、でしょー」
それに美貴理が同調して白い歯をこぼした。タクの数百倍は表情が緩んでいる。
「兄貴はね、世界一優しい兄貴なんだよ!」
「そうかそうか」
(年甲斐もなく)はしゃぐ美貴理を微笑ましく思ってタクは幾度も頷いた。
きっと美貴理は心底から兄が好きなんだろう、素晴らしい家族愛じゃないか――
「将来はあたし、兄貴に養ってもらうんだ」
「ド畜生!」
タクが美貴理の脳天を引っぱたいた。
すこーん、と中身のないスイカを叩いたような音が響く。実際中にはなにも詰まっていないのだろう。
実兄の脛までかじろうと画策するとは、常軌を逸したニート根性だ。小一時間は説教してやろうと息巻くタクだが、
「ああ、任せろ」
「快く了承するな!」
今度は卓が満面の笑顔で美貴理に向けて親指を立てた。
――この兄妹の言動、正気の沙汰ではない。
「やはり変人の血は争えなかったか……」
精神的疲労による頭痛を感じながらタクはよろめき、崩れるように椅子へ腰を下ろした。……ご苦労お察しします。
「兄貴、ホントに⁉ 約束だよ、約束!」
「男に二言はないよ。まったく美貴理はかわいいなぁ」
鼻高々に妹を買収する卓。
そこに、蚊帳の外になってしまったトーコが、卓の正面に回って、笑顔のままで言った。
「ところでお兄さん」
「ん、なんだい?」
「お兄さんは、グラマラスな女性が好きなんですか?」
「――は?」
卓は呆けた声で疑問符を吐き出した。
突然なにを言い出すのか、それも年端もいかないような童女が。――とでも考えているのか。
美貴理がトーコの台詞にはっとなり、慌てたように追従した。
「そうだ! 兄貴の部屋から、え、えっちな本が出てきたんだけど!」
「な――っ!」
途端、卓の表情が一変する。
両眼を仰天に見開き、額から顎までだらだらと幾筋もの汗を伝わせ、
「ば、馬鹿な……。ちゃんと家を出るときに残さず処分したはずなのに……」
「え?」
「「あ」」
男ふたりの声が重なった。
気づけばタクが顔を上げ、頬を引き攣らせている。隠した赤点のテストを母親に発見された中学生のような表情をしている。
美貴理の笑みが深まっていく。口裂け女のような笑顔だ。
「ちょ、ちょっと大学に用事を思い出してしまった……」
「俺はハローワークに……」
「はい、お待ちください」
同時に居間から抜け出そうと踵を返す卓とタクの襟首を、美貴理が常人離れした万力で締め上げた。底冷えするような恐ろしい声音の敬語が、異様に恐ろしい。
恐怖に震えながらゆっくりとふたりが振り向いた先には――
「詳しく聞かせてもらうよ」
――悪鬼が仁王立ちしていた。
★
佐無柄家長男である卓が一足早く帰省した、その翌朝。
美貴理は、タクと卓の三人で食卓を囲んでいた。メニューは母手製のトースト。調理は簡単、食パンをオーブンに放り込む。以上。
「うん、この母さんが焼いてくれたパン、懐かしいなぁ」
「いやオーブンがあれば誰でもどこでも」
昨日のエロ本騒動の後、結局男性陣は拷問に次ぐ拷問の末、遂にエロ本の所持を認めた。そのときの現場状況については、あまりに凄惨かつしょうもないので割愛する。
ともあれ結果的に佐無柄宅に残ったエロ本はすべて撤去された。追悼。
事態が収束する頃にはすっかり夜も更けていたので、帰宅するタイミングを逃したトーコは、タクが家まで送った。
そして懸念であった卓の寝床だが、一戸建ての部屋数にも限度がある。相談を重ね、タクと卓が相部屋で過ごすことになった。
そんなこんなで月は沈み太陽が昇り、現在に至る。
四角いテーブルを囲み、美貴理の両隣に座る男性陣がにこやかに談笑している。どうやらすっかり意気投合したようだ。
それ自体は非常によいことだが、ひと晩で打ち解けるなんて社交的なことが可能なのか、対人関係の経験に乏しいニートの美貴理には理解できなかった。
「ずいぶん仲いいね」
「ん、ああ、まあな……」
曖昧に頷いて言葉を濁すタク。
なにかをひた隠すようなその表情を見て、美貴理は察した。どうせ女性の体型の趣味嗜好でも合ったのだろう。男ってみんなそう。
軽蔑をすこぶる詰め込まれた視線を突き刺され、タクは慌てて咳払いをし、話題を逸らした。
「そ、そうだ。美貴理、今日は確か授業がある日だったな」
苦し紛れのその発言に、
「うげ」
美貴理は本気で嫌そうな顔で呻きを漏らした。
「授業って……社会復帰の?」
横で会話を聞いていた卓が、興味に瞳を爛々と輝かせて尋ねた。唇の端を持ち上げて肯定するタク。
「ああ。今日の午後にする予定だ。よかったら見学するか?」
「是非見たいね。筋金入りの内弁慶だった美貴理にセーカちゃん以外の友達ができたんだ、さぞ立派なことをご教授しているんだろうし」
「ちょっと兄貴! やめてよ!」
からからと明朗に笑う卓の台詞で、タクは質問したかったことを思い出した。
「そうだ、卓くん。成佳さんとはどういった関係なんだ?」
刹那、卓の表情が凍る。
彼が帰省する数刻前、美貴理はタクにこう言ったのだ。
“兄貴とセーカにはちょっとした因縁があってね”
その際は深く詮索すべきではない、と理性が警鐘を打ち鳴らしていたのだが、蓋を開ければ卓の方は(かなりのシスコン気質を除いて)まったくの真人間だったのだ。
ならば、成佳との関係も意外と普通かもしれない――そう、安易に予想したのだが、
「聞かない方が……いいかもしれないよ」
突如として神妙な顔つきになった美貴理が、ぼそりと呟いた。
意味深な警告、それは余計にタクの好奇心を煽った。藪から顔を出すのは果たして無害な草食動物か、それとも蛇か……
「大丈夫だ、教えてくれ」
タクは毅然として首肯した。
本人の口から聞こうということか、美貴理は首を卓の側に回した。
美貴理とタク、四つの瞳から放たれる眼光が卓に集中する。
「いや、たいした関係じゃないけどね……」
口では念押し、しかし語るにも覚悟がいるのか、幾度か深呼吸をする。
そして不退転の決意を固めたか、今度は言葉を発するために口から空気中の酸素を取り入れた瞬間――
窓ガラスが大破した。
「な、なんだ⁉」
美貴理が愕然として立ち上がり、居間に破片の雨を降らせたガラスの方を凝視する。
純白のレースカーテンが敷かれたそこは、佐無柄宅の庭に面している。多大な代償を払うことで風通しのよくなった窓からは、背丈の低い雑草が生い茂っているのが覗ける。
そして、その手入れが粗雑な庭から、土足で部屋に上がり込む影。
「卓さんはどこ⁉」
噂をすればなんとやら、清井成佳だ。窓ガラスを蹴り割って侵入したのか。
平生は穏やかな微笑を携えた容貌は脆くも崩れ去り、獰猛かつ凶暴な素顔を晒している。振り乱す長い黒髪は、まるで荒獅子のごとし。
元々部屋にいた三人は、急展開を見せる状況に、完全に硬直していた。瞠目し、戦慄している。
歯の隙間から熱い吐息を漏らし、成佳は居間を見回す。
そして美貴理とタクの間に立つ卓の姿を認めると、ズカズカと靴のままカーペットを踏み締め、距離を詰めた。
至近距離で、成佳は卓を睨めつける。両隣の美貴理とタクが固唾を呑んで見守る中、
「卓さあぁぁぁぁん!」
成佳はいきなり卓に抱きついた!
「うおぉぉぉぉ!」
断末魔を思わせる悲鳴を上げる卓。彼の顔面が、額の方から絶望と恐怖に青く染まっていく。
未だなにが起きたか掴めず呆然とするタクに言い聞かせるよう、美貴理が小さく囁いた。
「セーカの奴、兄貴に惚れてるんだよね……」
卓は、鼻息を荒くした成佳に連れ去られ、いずこかへ消えていった。
相変わらず成佳は、破天荒な性質の持ち主だった――。ハロワマンとして人並外れた頭脳と身体能力を持つタクでさえ、彼女の突飛すぎる蛮行を目にすると、背筋が寒くなった。
……というかアレは、求愛行動にしても過激すぎる。野生動物でももうちょっとうまくやるぞ。
「いっちゃったね……」
「ああ……」
嵐が通過したかと錯覚する惨状を眺める。
窓ガラスは中心部から派手にぶち抜かれ、掃除したばかりの部屋の床は飛び散ったガラスの破片と土色の足跡に犯され、悲惨な有様だ。
嘆息ひとつ、タクが手で美貴理を後ろに下げる。
「まあ割れたガラスの片づけは後で俺がやっておく。怪我するといけないから美貴理は近づくな」
男の鑑である。
対して美貴理は、
「うん。じゃああたしは二階でネトゲやってくる」
なんと素っ気ない態度か。
美貴理の立場としては、午後の貴重な時間を授業に費やさねばならないのだから、午前中のうちにゲームの時間を確保したいのはわかる。
それにしたって感謝の言葉もないとは、薄情なものだ。優先順位が狂っている。彼女がネットゲーム廃人となる日も近い。
「あ、ちょっといいか?」
そそくさと居間から退出する美貴理の背中に、タクが待ったをかけた。美貴理は面倒そうに振り向く。
どうせハロワマンのタクのことだ。労働の妨げになるとネトゲにも批判的だろうし、ゲームばかりの自分にお説教でもするつもりなのだろう。確かに、齷齪とはたらくためにネトゲをやめる気など微塵もないが。
――と予測してしかめ面をするが、続くタクの台詞は、予想外の内容だった。
「ネトゲをやるなら、俺にも見せてくれ」
「……は?」
真顔で言うタクに、思わず美貴理は間抜けな仕草で首を傾げた。
「以前から興味はあったんだ。まあ、あれだけゲームに対する執着を見せつけられてはな」
美貴理の部屋、机上に置かれたノートPCの前にふたり並んで腰かける。ひとり掛けの椅子なので、尻がべらぼうに狭かった。
画面前の中央には美貴理が陣取り、その脇からタクが画面を覗く格好だ。
肩を寄せ合いはしゃぐその光景は、仲睦まじい恋人同士に見えないこともなかったが、彼らが注視する画面は、わんさか湧いた魔物が埋め尽くしている。色気もへったくれもない。
タクの台詞は、以前授業の場にまでPCを持ち込もうとした美貴理に対する皮肉だったのだが、彼女はそれに気づかない。
「よーし、見ててよ。あたしの実力を」
むしろ口の端を歪め、上機嫌にマウスを操作する。普段は指導されたり説教されたりとタクに頭の上がらない美貴理が、先輩風を吹かせられるのが嬉しいのだろう。
美貴理の真っ当な生活を犠牲にして強さを得た画面上の剣士が暴れ回る。
「おお、圧倒的だな」
「ふふふ格好よかろう」
タクが感嘆の声を上げる。彼もネトゲの虜になってしまうのだろうか。
そのとき、数任せに特攻していた魔物の一匹が、孤独に戦う剣士の背後に回った。脳天めがけて敵の拳が振り下ろされる。
「危ないっ!」
叫んだタクが画面に身を乗り出す。
「ひゃっ」
唐突にタクの顔が接近し、美貴理も別の理由で悲鳴を上げた。彼の吐息が美貴理の頬にぶつかる。
間一髪で奇襲を回避する剣士。しかしそれを優勢と見た魔物たちが、集団で畳みかける。
「おい、まずいぞ!」
「ちょ、ちょっと――」
白熱したタクの表情とは裏腹に、どんどん近づくふたりの距離感に気が気でない美貴理。
そして、互いの耳が触れ合う。産毛が擦れ、形容しがたい刺激が美貴理を襲った。
「あひあっぁ」
言語野が崩壊したような嬌声と同時に、美貴理の手がタクの顔を振り払い
「ぐおぉう!」
偶然にもその指先が、タクの両眼に直撃する。
身体が跳ね上がり、激痛にたまらずのけ反るタク。
「うわあぁ、ごめん!」
美貴理も慌てて立ち上がり、呻くタクの方を振り返る。
「くそっ、前が見えない」
彼は固く閉じた瞼に涙を浮かべ、バランスを崩したのか両腕を闇雲に振り回していた。
その手が宙を掻き、美貴理の脇腹を撫でる。
「ひゃふぅ」
意図せず漏れた艶めかしい声にタクは仰天する。しかし双眸は未だ開けない。自身のセクハラ行為にまったく気づけない。
「なんだ今の悲鳴は⁉ 美貴理、大丈夫か!」
原因が自分にあるとも知らず、タクが凛々しく叫ぶ。
美貴理は顔を真っ赤に染め、しかしこの事態に多少は責任を感じているのか、手を伸ばしては倒れるタクを支えようと苦心している。が、無闇に近づけばまた不慮の事故に見舞われてしまう。
すると、今度は前方に体躯を傾がせたタクの掌が、一直線に美貴理へと向かい――
「え」
その乳房を鷲掴みにした。
未知の感触を不可思議に思ったのか、支えを得て姿勢が安定したタクは、掴んだそれをぐにぐにと片手でこねる。
「あ、あああ……」
「むう、いったいなにが起きているんだ……?」
ようやく激痛が和らいだのか、タクがゆっくりと瞼を開いた。
ぼやけた視界が次第に焦点を結ぶ。
そして、完全に明るさを取り戻した世界の中心には、思い切り拳を振りかぶった美貴理が――
「この助平やろおぉぉぉぉぉ!」
「ぐえぇ!」
鼻面に鉄拳をめり込ませたタクは背中から転倒し、回復したばかりの視界も、即座に暗転した。




