十一通
書いているうちに突然全部消えたので、この手紙は実質12ってことになりそうですが頭数としては11なので、そのまま11ということにしておきます。
少しショックを受けましたが、逐一保存するという対処法を学びとして得たことで事なきを得ました。
さて何を書いていたかというと、時間の流れはとっても早いですね、私は振り落とされずにずっと着いていけるのですかね、また大丈夫じゃない頃に戻ったりしませんかね、と不安がっていました。
私の大丈夫じゃない頃というのは、家に入れなくなりご飯もなんだか美味しくなくて、公共の場での笑い声は私への誹謗中傷に聞こえ、道行く人の視界に自分が映ることが不快で、息の死ずらい時間でした。
幸いお金に貪欲だったから、定期的にバイトという形で社会活動に参加はしていたし、強制的に電車のリハビリもできていたし、社会から孤立トラウマだけを残して みたいな事にはなりませんでした。
家を出たいのもそうですが、得たお金で定期的に自分の機嫌を取ってやらないと心が死ぬのです。
バイト先の店長がストーカー化するというトンデモ事件があったり、お父さんができたり大層愉快な沈み期でした。
何とか自分が好きだったものやときめくものをかき集めては胃に入れ、眠れないときはぎりぎりまで粘り、何かを見るなり泣くなり空っぽになるなり。私はどうやらつらかった経験を忘れてしまいがちな傾向にありますので、あの時私はわんわん泣いていたはずなのですが、今となってはいい経験だったね!だってもうできないもん!って、思って、いる。その当時の私が聞いたら右ストレートどころか刃物が出てくると思う。
でも本当に思い出しにくくて、空っぽであった状態を思い出すって、どうやって?
もう一度それにならないと思い出せないし、やってないことを証明する悪魔の証明と同等に難しい。
思い出せないが故に、つらかったころの自分が、忘れないで私あの人の事大嫌い!あんなに汚い手を使った!あの人も助けてはくれなかった、傍にもいてくれなかった!って叫んでくる。その声を無視しちゃいけないけど、やっぱりあの頃の自分には戻れない。這い上がり方が分からないのだから、落ち方も分からない。今落ちたって別もので、あの子にはもうなれない。残酷な一期一会って感じで。




