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あけよんのプチユーモアエピ

銭湯にて

作者: あけよん

銭湯が好きだ。しょっちゅう行く。常連客だ。

しかし大好きな銭湯でも嫌なことがある。それは、大型連休の時期だ。

お盆や正月、ゴールデンウィークになると、通常より客様が増える、子連れ客も多い。


子供たちは走り回る。気持ちは分かるのだがやはり迷惑だ。そして何よりも、そんな子を注意しない親御さんには驚く。それどころか一緒になって追いかけっこをする親もいる。


昔の銭湯は子供が騒いだりしたら、例え他人の子だろうと注意をするが常であったらしい。

今では考えられない。もしそんな事をしてしまえばトラブルになるだろう。警察沙汰にされるかもしれない。だからいくら迷惑であろうとも我慢して見て見ぬふりをしなければならないのだ。


そんなある日の事だった。

いつもの様に銭湯へ来た。その日も元気の良い子供がいた。叫んで走り回って湯に飛び込んでと大騒ぎだった。


(迷惑だな)


きっと誰もがそう思っているだろう。


その時だった。


「こら!お前、いい加減にしろ!」


怒る声が聞こえた。

どうやら我慢できなくなった人がとうとう注意をしたらしい。


「いくら子供だろうとマナーは守らなきゃダメだ!他の客に迷惑だろっ!」


「ご、ごめんなさい、、」


圧巻だった。

とても自分には同じ事はできないだろう。他の客にもきっと真似できないはずだ。清々しかった。やはり正しい事を堂々とできる人は魅力的だ。自分もそうなりたいものだ。と思い尊敬の眼差しを向けた、が、驚いた。


その人は身体中に刺青が入っていた。


この場所に居てはいけないはずの、マナー以前にルールすら守っていない人だったのだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最新の小説とその他いくつかを読ませていただきました。  この中でも、自分のかいてる作品に一番近いなとこの小説に感じたので感想を書かせていただきました! ほぼ毎日かかれていてすごいなと感じまし…
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