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KYというか単なるバカ

劉温「ハ~イ、劉温ヨ。」


劉温「今回は三国志には珍しい空気読めないヤツの話アル。」

蜀にはバクという家臣がいた。彼は、もともととある県を治めていたのだが、劉備が勢力を広めた時に、劉備に臣従した。彼は何か活躍した訳ではない。しかし、こいつはある方面で有名なのである。そう、KYなのだ。どれくらいかというと逆に愛着が湧くくらいKYなのである。



とある宴会の席。KYこと李バクは酒を注いで回っていた。そして、劉備に酒を注いでいる時にこいつはハジけた。


「劉備様よ~。劉璋りゅうしょう様に張魯ちょうろを討伐しろって言われてましたよね~。なのにどうして劉璋様討伐しちゃいますかね~。」


「…じゃあ、なんで助けなかった?」


「まだ助ける力がなかったんすよ~。」


完全に言い訳です。本当にありがとうございました。李バクは当主に向かってこんな発言をしたのである。確かに、遠いとはいえ同じ一族を討伐するのは心苦しい。しかし…、しかしだ。テメーが言うな。


こいつの口はまだまだ回る。李バクは標的を諸葛孔明に定める。諸葛孔明は、あの故事成語になるような断罪を今しようとしていた。


馬謖ばしょく、お前ってヤツは…。」


「孔明殿…、申し訳ありませぬ…。」


あの故事成語とは『泣いて馬謖を斬る』である。李バクはこの場面でも茶々を入れてきたのである。


「そういえば、楚では功臣を誅殺した所為で父祖二代に渡って格落ちしなかった?」


分かってるよそれくらい!しかし、こんな土壇場で言うのはどうなんだよ!孔明は絶対こう思ったに違いない。今回ばかりは李バクは罰を受け、軍を追い出された。しかし、官職は剥奪されなかった。何故か知らんが…。


そして最後の最後でこいつは盛大にやらかす。なんと、部下に流される事で有名な劉禅に喧嘩を売ったのである。この時、孔明が没し蜀の家臣全員喪に服した時だった。しかしこいつは言った。


「良かったっすね~、劉禅様~。孔明は軍の全権を握って裏切ろうとしてたんすよ?」


軍を追放されたことをしっかり覚えていた李バクは孔明をボロクソに言った。


「…。」


さすがの劉禅もこの言葉に絶句する。そしてキレた。


「さっさと失せろ。吹っ飛ばされん内ににな。」


この言葉が李バクの天命の最後だった。彼は獄に投獄され、命を終えた。


後に彼は、こう評される。


「李バクは他に三人兄弟がいるが、その三人は素晴らしい。しかし、李バクは色々やらかしたから、この中に入れんだろうよ…。」


まぁ、妥当だろう。今まで散々貶してきたがきたが、彼なりの進言だったのは容易に想像できるだろう。だからこそ、こんなヤツもいたんだな、程度に覚えていてほしい。

どこにでも空気読めないヤツっていますよね…。


劉温「…。」(チラッ


見るな!そんな目で私を見ないでくれ!


劉温「まぁ、空気読んで小説投稿してるからいいアル。」


(絶対に続けてやる!)


劉温「じゃあ、バイバーイヨ~。」


それでは~。

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