男たる者
これが人の夢!人の望み!人の業!
劉温「どっかで聞いたようなセリフヨ…。」
気にしちゃいかんぜよ。
劉温「今回は呉の太史慈の逸話アル。この時代は散り様が華というか、そんな感じヨ。」
赤壁の戦いは、歴史書にある通り蜀と呉の連合軍の大勝利で終わった。しかし、三国の戦いは、まだまだ続く。
曹操は赤壁の戦いで北に撤退する時に江陵に曹仁を残していった。そこは、呉を率いる孫権の治める土地であった。
そこで周瑜は考えた。
「俺が死んだってことにすれば勝てるぞ…!」
周瑜は、先の赤壁の戦いで弓で負傷していた。この傷を周瑜は利用したのだ。
「軍師が死んだ?これでかつる!」
この噂を信じた曹仁はひょっこり戦場に顔を出した。そして…。
「がはっ!」
こうして曹仁はあっけなく討ちとられた。しかし曹操はそのままにしておく訳がなかった。
「ヤツは私の部下の中でも最弱。偽の情報に騙されるとは魏の将軍の面汚しよ…。」
曹操は部下である張遼、楽進、李典を合肥に派遣したのだ。しかし呉の孫権は、自分の領の近くにいつまでも敵が居られたら気分が悪い。
「行け!太史慈!君に決めた!」
孫権は江陵に太史慈を派遣した。彼は、例のごとく武一辺倒だった。しかし無い頭を振り絞ってある作戦を考えた。
「スパイを送り込んで火を上げよう…!そうすれば勝てる!」
相手がバカならそれでも勝てる。しかし、曹操の将軍は頭の切れる武将ばかり。
「引っかかった事にしておいてやろう。」
張遼はせめてもの情けとして万端の準備をして罠に引っかかったのだ。
「張遼覚悟!」
「うるせぇ!」
すべてを分かりきっていた張遼に隙はなかった。太史慈を一刀のもとたたき切ったのだ。
「もはやこれまでか…。しかし、男として乱世に生まれたからには、三尺の剣を引っ提げてとんでもない武功をたてるのが夢である。それを成し遂げずに、どうして死なねばならんのか…。」
太史慈はこの時代の男の夢を呟きながら息絶えた。彼は、そんな夢があったからこそここまでこれたのかもしれない。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
劉温「今年もこんな駄作を見てやってほしいヨ…。」
駄作違うし…。
劉温「太史慈はこの時代の男の夢を言って散っていったネ…。そんなに暴れたいアルか?」
当然!歴史に名を残すのは男のロマン!
劉温「分からないヨ…。」
けっ!
劉温「それじゃあ、バイバイヨ~。ことよろアル~。」
それでは~。




