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王都2
「ワーム男爵、ここ一旦待っていてください。」
そういって、ジュリエットはローゼン伯爵邸の門番と何か話している様子。
「ワーム男爵、行きましょう。」
こうしてジュリエット達は、馬車で屋敷へと向かっていった。
「ようこそ、ジュリエットとそのご友人。」
「お久しぶりです。ローゼン外務大臣。こちらは、私の友人のワーム男爵です。」
「こんにちは、ローゼン外務大臣。」
「こちらこそ、ところでワーム男爵といえばメレヌス帝国の人間ではないか!我が国に何の用が…。」
「外務大臣、彼は私の友人です。何卒ご容赦ください。ところで、ローゼン伯爵はどこにいらっしゃるのですか?」
「息子なら、王宮にいる。仕事でしばらくは帰ってこないだろう。」
「ありがとうございます、外務大臣。では、私は王宮に行ってくるので、あなたはここで待っていてください、ワーム男爵。では、外務大臣宜しくお願いします。」
そういって、ジュリエットは王宮にむかって出かけて行った。残されたワーム男爵とローゼン男爵は紅茶を飲みながら当たり障りのない会話をしてジュリエットの帰りを待っていた。