再会2
翌朝、ジュリエットは宿屋で朝食をとっていた。
すると宿屋のおかみさんがなぞの緑の液体をコップに入れてこちらにやってきた。
「お嬢さん、こちらはサービスです。」
そういうと、謎のおそらくジュースと思われるものをジュリエットの目の前においた。
「ありがとう。」
ジュリエットは、そういいながらジュースを飲んだ。どうやら青汁のようだ。そしてその瞬間倒れるなんていう小説のようなことはおこらず、いつも通りジュリエットは宿屋を引き払った。
そしてお昼頃、ジュリエットは荷馬車にのって移動していた。体が急にだるくなり立っているのがきつくなった。
「お嬢さん大丈夫かい?」
そう話しかけてくれたのは荷馬車の従者である。
「大丈夫です。」
そうジュリエットは弱弱しく答える。そしてここでジュリエットの記憶は途絶えたのだった。
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ジュリエットが目覚めると、そこは真っ暗だった。どうやら目隠しされているようで何も見えない。しかし、自分の近くに一人男がいる気配は感じていた。
「お目覚めだね、マリア様。」
男の声がする。
「その声は…。」
「私のことをおぼえていてくれたのですねぇ。光栄ですよ、マリア様。それともジュリエット様と呼んだ方がよろしいでしょうか?」
ジュリエットの問いに返事をくれた男は、1年前に出会ったワーム男爵その人だった。