再会
『ジュリエット・ローゼン、全軍の指揮をカイル将軍に任せ直ちに帰国せよ。』
国王からの書状を見て、ジュリエは青くなった。自分がジュリエットであることを国王陛下が知っているわけがない。これは何かの罠。もしくは国内で何かよからぬことがおきているのではないか?と、芳しくないことをかんがえていた。
「ミシェル大佐、大丈夫かい。」
ジュリエットの様子を見てカイル将軍がいたわりの声をかける。
「ああ。全軍をカイル将軍に任せ直ちに帰還せよとのことだ。」
「!!!」
「大丈夫。カイル将軍とスイ元帥なら後のことはうまく事をすすめられるはずだ。後のことは頼んだよ。」
そういうや否やジュリエットは、その場から立ち去った。
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その一ヶ月後、ジュリエットはワーレンベルグ子爵治めるのマイセン領のとある宿屋にいた。この一ヶ月、情報収集しながら一人で王都の屋敷を目指して旅していた。
「ああ、まだ王都につくまで一ヶ月はかかる。それまでにあの書状の意味を正確にとらないと。」
ジュリエットがなにげなくそうささやいていているころ、一人の男がじっと彼女を見ていた。