アルカナの訪問者─ようこそ何でも屋へ─

村のはずれの森の近くにひっそりと佇む木造二階建ての古い店の中には店主・リゼットがただ読書にふけっている。

窓辺の花と古びた本の紙の匂いのする埃っぽい部屋で、１５歳の少女は本を眺めては紅茶を飲む。店内にはごちゃごちゃと紙や本が雑多に置かれている。まるでこの店だけでは静かにゆっくりと時間が流れているかのようにさえ感じられる、妙な心地よさのある不思議な店である。暖炉の火はパチパチと音を立て、淹れたばかり甘い紅茶の香りもほんのりと漂いはじめている。

ここはアルカナム。読書とものづくりを愛する風変わりな少女の営む何でも屋である。どんな難題だって解決すると巷で噂の店である。

今日はどんな依頼者が訪れるのだろうか。
今日もまた、リゼットは本を片手に依頼者──アルカナの訪問者を待つ。

貴方もぜひ、悩みがあれば何でも屋アルカナムまで。