★キャラクター紹介
★恭 鳴一郎
学校卒業時は15歳。
名前は五月一日に拾われたことから蒼二郎に名付けられた。
(五月→May 一日→一郎)
蒼二郎の従者となるべく、恭家の僻地の領館で教育を受ける。
その後、蒼二郎の叔父の置き土産的に養子になり、鳴一郎が10歳のときに蒼二郎と共にギムナジウムに入学。
蒼二郎が気に入らない迫三郎にイジメ倒されたが、一年後、主人を侮辱され続けたことに我慢ならなった鳴一郎が迫三郎に決闘を挑む。
迫三郎のやり方に対して、あまりにも憤懣やる方なかったからか、相手の脅しであったレイピアの刃を顔面に受けて左目を失いながらも迫三郎にかすり傷を負わせる。
(その時、迫三郎は鳴一郎が片目から血を流しながら嗤ったと言うが、鳴一郎自身は覚えていない)
その後、療養生活を送っていたが、見舞いに来た蒼二郎から何故か急に「対等な友人になろう」と言われ、訳が分からないままにそれを受け入れ、卒業後、蒼二郎と二人旅をするに至る。
対等な友人に、ということで蒼二郎を呼び捨てして、タメ口で会話している。最初は慣れなかったが、徐々に慣れ、今では完全に対等な友人として接している。ただし、蒼二郎が主人だった頃の名残か、蒼二郎の提案に素直に従ってしまうきらいがある。
蒼二郎から『男らしく』と教育された結果、刈り上げた髪型、一人称に『俺』を使ったり、語尾に『〜だぜ』を付けたり、わざとがさつな物言いを好むようになった。『男らしく』思い切りが良いところがあり、顔面ダメージを覚悟して迫三郎に傷を負わせたり、「左目を失っても、右目があるからワンチャンある」と言って蒼二郎に怒られたりするほど。
能力は平凡以下、腕力も魔力も速さも低いので本人はかなり気にしている。
武器はフレイル(棍棒)。決闘事件により刃物全般(尖ったもの)が苦手になったため。
蒼二郎のことはご主人と思っていたが、血統事件以降は友人と思っている。昔の蒼二郎の言動に対しては、主従なのだからあれぐらい当たり前だし、蒼二郎に拾われなかったら飢え死にしていたのでむしろ感謝すべき、と思っているので、思い返して怒ったりすることもない。
その正体は、ゲーム「GUILTY GUILD」における、パーティー加入可能キャラクターのリボーシャ。
リボーシャはメニール(両性未分化)であり、男でも女でもない状態。主人公との友好度MAXになった場合、主人公が男だったら女性に、主人公が女だったら男性に、俗に言う愛のパワーで分岐する。
男性に分岐した場合、勇者並の力と体力を得る。
女性に分岐した場合、賢者並の魔力を得る。
どちらにせよ高パラメーターになる。
メニールはエルフを遠縁に持つ家系に稀に生まれ、分岐後はその容姿もエルフから隔世遺伝したかのように見事なものになる。
ゲーム内において絵画に描かれる天使は両性未分化であることが多いことから、ゲーム上においてメニールは『天使』と呼ばれるケースもある。そのことから、リボーシャ好きのファンは、リボーシャそのものを『天使』という愛称で呼ぶことが多い。
当初、ゲーム上では明かされておらず、男か女か分からない、一人称が「ぼく」の健気な性格をした、パーティー加入可能キャラ内では一、二を争う低いパラメーターキャラと思われていたが、ハイゲームプレイヤーに分岐後の姿と高ステータスが発見されてからは人気キャラになり、その人気は公式のキャラクターランキングにおいて1位を勝ち取るほど。男女キャラを分けても、それぞれ1位を取るぐらいである。
ちなみに、一番早く仲間にできる時点でパーティーインした場合、主人公への愛の力で覚醒するのは、恭 蒼二郎との最後の戦いの最中になることが多い。覚醒したリボーシャで蒼二郎を撃破するプレイヤーが多く、その後のイベントで蒼二郎が死ぬので、ファンの間では『愛の力に負けた(笑)』と言われている。
ちなみに、この戦闘において敵である蒼二郎は主人公と一番友好度が高いキャラを優先的に攻撃するようにプログラミングされている。
本来のゲームのストーリーにおいて。
メニール(両性未分化)という特殊な設定を持っていたがためにリボーシャは親を殺され、人身売買グループに攫われたが、3歳の頃に脱走。魔法値ゼロ地帯の荒野を横切って、緑の土地に辿り着き、緑の土地の領主に拾われ、その養子になる。緑の土地の領主はリボーシャを大事に愛を込めて育て、新たな愛(分岐)に目覚めさせるるために、恭 蒼二郎&迫三郎とは異なるギムナジウムから卒業したリボーシャを冒険の旅へ送り出す。
……というのが本来の流れだが、迫三郎に転生した男が蒼二郎毒殺未遂事件を起こした結果、魔法値ゼロ地帯の荒野を治める叔父の館へ療養することになった蒼二郎が、緑の領地へ行く前のリボーシャを見付けてしまうことになった。
つまり、いらんことしいをしたことにより、迫三郎はリボーシャに会える可能性を自ら潰してしまった。
リボーシャの心優しい健気な性質は、鳴一郎となった今でもあり、リボーシャの心優しさは緑の土地の領主から愛の庇護を、鳴一郎の心優しさは荒野の領館にて蒼二郎にイジメられた後にメイドたちから優しくされたものによる。
メイドたちは、悪餓鬼の蒼二郎の従者になったばっかりに恐らく一生オモチャにされるだろう鳴一郎を可哀想に思い、優しく接していた。
鳴一郎は自分が『メニール(両性未分化)』とは知らず、『男』と認識しており、男性器も大人になれば自然と生えてくると信じている。これは蒼二郎からそう言われてきたのもあり、蒼二郎しか親しい人物がいなかったせいである。
(ちなみにメイドたちには緘口令がひかれていた)
ギムナジウムを卒業してからは蒼二郎と冒険することに心を躍らせており、迫三郎の薄汚い野望と蒼二郎の決死の決意には微塵も気付いていない。
キャラクターの名前由来
共鳴→恭 鳴一郎
★恭 迫三郎
学校卒業時は15歳。
蒼二郎の2つ離れた弟。
(長兄の賢一郎は死別とされている)
賢一郎と蒼二郎、迫三郎で母親が異なり、賢一郎と蒼二郎の母親は既に死去している。つまり、迫三郎の母親は後妻に当たる。
本来のストーリーにおいて、気は弱いが心優しい性格。
パーティー非加入キャラであるが、主人公に協力的で、蒼二郎にイジメられている。
蒼二郎が恭家きっての神童と呼ばれるぐらいに優秀なので、当主の座はほぼ蒼二郎と思われているため、父親からは期待されておらず、母親からは常に心配されており、蒼二郎からは「俺の奴隷になるなら殺さないでおいてやる」と言われている。
命惜しさで蒼二郎の命令に従っていたが、欲に飲まれた蒼二郎が地獄とこの世界を繋げる『インフェルノゲート』を開ける気だと知り、それを止めるよう主人公に掛け合った直後に蒼二郎に殺されてしまう薄命の少年。
そのことを知った迫三郎の生みの母親が深く悲しむ一方、父親は跡継ぎがいなくなったので「もう一人、産めばいいじゃないか。今なら一人しかいないから確実に継げるぞ」と慰めている。
そんな迫三郎の、あまりの報われ無さに同情票が集まり、人気ランキングでは二十位圏内。迫三郎が助かる二次創作が数多にある模様。
キャラクターの名前由来
脅迫→恭 迫三郎
★男
享年不明。
ゲーム「GUILTY GUILD」が好きで、そのゲームに出てくるリボーシャというかわいい女の子キャラが大好き。
トラック事故で命を落としたが、天国のような場所で神サマと名乗る者より「手違いで死なせてしまったので、お前の望む場所に好きな条件で転生させてやろう」と言われ、男はこう望んだ。
・大好きなゲーム「GUILTY GUILD」の世界に転生
・パラメーターはMAX
・攻略本が頭の中にある状態
・すべての魔法と技を覚えている
・見るだけで何のマジックアイテムか分かる
・初対面のかわいい女の子はみんな俺に惚れる
要は転生チートである。
すべてそうなるよう叶えられたが、転生先のキャラクターを指名していなかったため、恭 迫三郎に転生させられてしまう。
迫三郎の薄命っぷりを理解していた男は、その運命からの脱却を目指すべく蒼二郎に毒を盛り、殺害を試みるが、運悪く蒼二郎は生き残り、魔法値ゼロ地帯の荒野を治める叔父の館へ預けられることになった。
その間に、両親に有能ムーブを叩き付け、緑の土地の領主の元にいるであろうリボーシャに会いに行くが、既にリボーシャは蒼二郎に捕まっていたので、この時は会わずに終える。
(蒼二郎を毒殺しようとしなければ素直に会えていたのに、いらんことしいをして自ら潰している)
ギムナジウム入学後でも優秀ムーブ「なんかやっちまいましたか?」を見せ付け、教師陣とクラスメイトを味方に付けることに成功。
ゲーム本来では二年先に入学している蒼二郎が同学年として入学して来たので、自分の命を守るため、蒼二郎に自殺をさせるよう従者である鳴一郎共々イジメ抜く。
(ここでも、鳴一郎というゲームにはいないキャラが登場したことに疑問を抱けば、まだ思い通りにできる機会はあったかもしれない)
しかし、主人への度重なる侮辱にキレた鳴一郎に決闘を申し込まれ、鳴一郎の捨て身の攻撃により擦り傷を負うことに。決闘は迫三郎の勝利、傷も擦り傷なのであとも残らずに完治したが、『学園カースト最下位の相手からの口車に乗せられて、真剣での決闘をした挙げ句、相手の左目を奪った』という悪評(紛れもない事実だが)により、優秀だからで見逃されていた教師陣の目が厳しくなり、暴力的なイジメが出来なくなってしまう。
また、この時、鳴一郎の左目にレイピアの剣先が沈む様と感触、左目から血を流しながらも高笑いした鳴一郎に、迫三郎は恐怖とグロテスクさを覚え、それらを迫三郎に教える形になった鳴一郎を恨むようになった。
その事件以降、急に鳴一郎に優しくなった蒼二郎に対して「不気味」と思いつつ、迫三郎は暴力行為以外の嫌がらせを再開するが、蒼二郎が抵抗するようになったため、失敗に終わる。また、卒業後したらすぐに鳴一郎共に殺してやろうと画策していたが、二人は卒業式すら出ずに逃げ出したのでタイミングを失ってしまう。
卒業後は攻略本の知識に則って、有力なキャラをパーティーに引き込み、ダンジョンのクリアと開拓を成功させ、卒業して一年でギルドとして安牌の地位を得る。
しかし、一年経っても一番の目当てであるリボーシャに会えず、迫三郎は焦りと怒りを募らせていた。そしてやっと、蒼二郎が連れていた、迫三郎がモブの従者だと断じていた鳴一郎こそがリボーシャだと気付く。
パーティーメンバーを連れ、リボーシャを取り戻すべく、また蒼二郎を殺すべく、迫三郎は動き始める。
この男が生きていた頃は攻略本しか発売されていなかったが、死亡後に公式設定資料集が発売され、このゲーム『GUILTY GUILD』の詳しい設定(文化・経済・キャラの幼少期など)が載ることに。それを知らないまま男は死んでしまったので、地頭の良い蒼二郎に裏をかかされることとなった。
(せめて頭にスマホがある、というチートでも付ければまだチャンスはあったかもしれない)
ちなみに、この男は『初対面のかわいい女の子はみんな俺に惚れる』というチート能力を持っているが、鳴一郎は迫三郎とギムナジウムで会っているので初対面では無いため、仮に鳴一郎が女性に分化したとしても迫三郎に惚れることはな無い(あれだけのことをしていれば、ね)。
パーティーメンバーは以下の通り。
・レベル100になると、能力が爆上がりする男盗賊コバンザメ
・本当は二重人格の女キャラだか、バグを使って二人に分解した
僧侶のアメ
魔法使いのムチ
・見付けるのがハイパー困難な男商人ソデノシタ
迫三郎がアタッカーで、攻撃魔法の使い手であるムチ以外はすべてサポーターという男に自信がありまくりのパーティー。
あくまで男は、この世界をゲームの世界、登場する人物はゲームのキャラクターとしか見ていないので「殺す」等の物騒な言葉を平気で使っている。そのため、鳴一郎の左目にレイピアを沈ませたとき、血液が吹き出す様を見て男は心から恐怖していた(現実味を持っていない証左でもある)。
そのためレイピア(細剣)が使えなくなり、得意武器は大きな刃の両手剣に変更している。
神サマと呼ばれる存在について。
本当にうっかり男を死なせてしまったので、ボス(上司)に見付からないよう内密で処理しているだけ。うっかり死なせてしまうと、その人物からボスへ苦情がいくシステムなのだが、好きな条件で好きな世界に転生してあげる、というと大概の人物が心置きなく頷くので、おかげさまで処分を免れている(これも一種の処世術)。
このやり方をすると、その人物が死んでも元の世界に転生することが出来なくなり、永遠にその世界に固定されることとなる。勿論、次回転生時にチート能力が引き継がれる事とは限らない。ちなみに、代わりに乗っ取られた側(この場合、本物の迫三郎自身)が転生者がいた世界に転生することになるので、二つの世界間によるライフのやり取りは差し引きゼロになる。
★恭 蒼二郎
学校卒業時は17歳。
長兄の賢一郎とは2つ離れている。
(長兄の賢一郎は死別とされている)
賢一郎と蒼二郎、迫三郎で母親が異なり、賢一郎と蒼二郎の母親は既に死去している。つまり、今の母親は、迫三郎の産みの母親で、蒼二郎からすると継母に当たる。
本来のストーリーにおいて、一言で表すならば究極のくずったれ。
パーティー非加入キャラで、主人公より二年先に卒業しているにも関わらず、主人公の成功を奪ったり、主人公の邪魔ばかりしており、何回かバトルすることになる。
蒼二郎自身が恭家きっての神童と呼ばれるぐらいに優秀なので、当主の座はほぼ蒼二郎と思われている。そのため、酷く図に乗っており、腹違いの迫三郎に対して「俺の奴隷になるなら殺さないでおいてやる」と言うほど。
最終的に、欲に飲まれた蒼二郎が地獄とこの世界を繋げる『インフェルノゲート』を開けようとして、それを止めようと主人公に掛け合った迫三郎を殺害してまで開放するが、飛び出してきたケルベロスに踏み潰されて絶命する。
ちなみに、このイベント前の蒼二郎との最終戦闘において、蒼二郎は主人公と一番友好度が高いキャラを優先的に攻撃するようにプログラミングされているため、更にヘイトを買っている。
キャラクター人気投票では、ぶっちぎりの最下位を取っており、雑魚モンスターより下という始末。
だが、キャラクター人気投票から後で、公式設定資料集にて、くずったれになると至った理由が書かれている。蒼二郎3歳のときに、兄・賢一郎が川に流されてしまったのに何も出来ず(そもそも3歳児に助けを呼べる訳が無い)、父親が「もう兄弟殺しか!」と褒めたことにより、母親が発狂。蒼二郎を「くずったれ」と罵りながら病死し、それを聞いていた蒼二郎は「己はクズなのだ」と自認してしまい、クズであるように振る舞うようになってしまった。
今回のストーリーでは、チート野郎が迫三郎に転生したことにより、迫三郎が3歳、蒼二郎が5歳のときに毒殺されそうになり、その時に迫三郎から下記の勝利宣言を聞いている。
「あはははーっ!! 不様だなぁ、蒼二郎! 未来に殺す予定だった弟に毒殺される気分はどうだ? ゲームである『GUILTY GUILD』、通称ギルギルにパラメーターMAXで、異世界チート転生した俺様にお前のようなクズが適う訳ねぇだろうがよ!! バーカ!! あははっ、お前さえいなければ俺は安泰だ! 愛しの天使ことリボーシャちゃんと共にこの世界を満喫してやんぜ!! 俺がかわいい女の子とラブラブするためにも、お前は死ぬんだよ、今ここで!!!」
毒殺は免れたものの、身体が弱ってしまった蒼二郎は叔父の館へ預けられる。其処で、蒼二郎は人身売買から逃げてきたメニールの子供リボーシャを拾う。迫三郎の言葉を覚えていた蒼二郎は、この子こそが迫三郎の求めていたものと知り、復讐(嫌がらせ)の道具にすることに決める。鳴一郎と名付けたぁとは迫三郎にバレないように男として育て上げ、しっかり上下関係を叩き込む。
しかし、ギムナジウム入学して一年後、蒼二郎のために決闘し、左目を失ってまで蒼二郎を心配する鳴一郎を見て「本当のクズなのは俺だった」と改心し、鳴一郎と対等な友人になる。
得意武器は折り畳み式の鎌。鳴一郎がレイピア苦手なので、全く違う形状の武器を使うようになった。
(本来のストーリーでの武器はレイピア)
卒業してからも迫三郎から逃げ切れるように、迫三郎の台詞からアイツが何処まで知って何を知らないか推測しながら、鳴一郎を連れて逃げ回っている。
鳴一郎への感情は友情と庇護欲。
くずったれな自分は鳴一郎の人生に不要なので、鳴一郎が男になったのを見届けてから離れる予定である。
最も、その前に迫三郎に見付かって八つ裂きにされるだろう、と蒼二郎は考えている。
とりあえず、卒業してから一年半は逃げることに成功している。
名前の由来は
競争→恭 蒼二郎