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散逸した草稿 - 短編集。  作者: 毒島複廊
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題:不良品

不良品のお話です。


 シリアルナンバー1A66E7BF。それがボクにつけられた名前だ。製品名はCUBE。分類は汎用箱型制圧兵器。ボクたち単体では弱いけど、物量で仕掛けることで高い戦果を挙げることができる。ボクは知っている。

 ボクがいるのは未だ無言で流す道の上だけど、奥底に刻まれたコードがそれを教えてくれる。基本となる射撃機能と、特攻用の自爆機能。ボクがボクたちに含まれるための必須条件だ。目的を果たしてこそ、ボクたりうるんだから。

 と、そこでボクは胸のあたりに違和感を覚えた。雀の涙ほどの自己修復機能でもって確認すると、本来爆薬が入っているべき位置に、弾薬が詰められていた。恐らく、ここに至るまで、僕が目覚めるまでの過程に何らかのミスがあったに違いない。

 これは困った。このままではボクは役割を全うすることができない。射撃が効果的でないと判断したとき、密集して自爆しなければならないのに。

 いや、待てよ。そのシチュエーションでは完全に役立たずだけど、例えば射撃が重要とされる場面で、ボクたちのボクじゃないのが弾切れで自爆をする中、ボクは撃ち続けることができる。そうなれば、戦術的に有利なのはボクの方だ。

 ボクが戦闘でいい結果を残したら、ボクがモデルになったボクたちが作られるかもしれない。そうしてこことは別のラインで、ボクが増えるのだ。悪い気はしない。


 ふと、道の動きが止まる。奥からまばらに射撃音が聞こえてくる。恐らく品質テストだろう。これからボクも受けて、難なくクリアして戦場に出るのだ。ボクの射撃精度に問題はないから。そして大きな活躍を見せる。


 短いビープ音が鳴る。ボクを照らす緑が赤になる。


 上から四角が降ってきた。

読了ありがとうございました。

スクラップですよ、スクラップ!

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