第2話
二年後……
「ユウエン!」
「サナっ!今日も勝ったよ!」
「気分は大丈夫?」
「うん、大丈夫。それが良いのか悪いのかわからないけどね……」
「……ユウエンが大丈夫なら俺は良いよ」
「うん……」
「あーあー、イチャついてる所悪いんだが」
「ふぇっ」
ニシキが間に入って来た。
「なんだ」
サナは鬱陶しそうに言った。
「なんだじゃねぇだろ、『お仕事』だ。僕は今日疲れてんの」
「はいはい。じゃあ、ユウエンまたね」
「……うん」
二人が建物の中に消えて行くのを見てユウエンは何だかモヤモヤした。
「(?なんだろうこの感じ……)」
「恋、ね」
「わっ!コハさん!」
「流石コハ!他人の心情を察知する事に長けておるのじゃー!」
ユウエンの後ろにはいつの間にか薬師のコハと『薬』の漢霊がいた。コハは20代、『薬』の漢霊は6歳くらいの見た目をしており両手に薬草を握っていた。
「これくらい誰でも解るわ。見え見えよ」
「そ、そんなに見え見えですか?」
「一般兵士の間で噂になるくらいには」
「え?」
「ま、そのくらい大丈夫でしょう。恋の前には」
「え、え?」
「じゃ、私は兵士達の治療をしなくちゃ」
「行くのじゃー!」
コハと『薬』の漢霊はユウエンの前から消えて行った。
「……恋?」
「カッ……ハッ……」
「なあ、苦しい?苦しいか?」
裸になったサナの上にニシキが乗っかり、『挿入』しながら首を絞めていた。
「カッ……げほっげほっ……」
「あーあ、やっぱ殺せねーのはつまんねぇなぁ」
「なら毎回やるんじゃ無……ガハッ」
ニシキはサナの首を絞めた。
「おいおい、僕は『お客様』だぞー。そんな口きいて良い訳ー?」
「う……ぐ……カハッ……」
「ま、今回も楽しめるだけ楽しませてもらうからな。あ、そだ。ユウエンとも楽しめそうじゃん?」
ニシキがそう言った時、サナはニシキの腕に掴みかかった。
「ユウエンに何かしたら許さない……!」
「あーあー、訓練の事な」
「は?」
「ユウエンに傷つけたらお前とは楽しめなくなりそうじゃん?」
「あ、いや……」
「お前はユウエン命じゃん?好きなんだろ?え?」
「いや……その……」
「珍しく顔赤らめやがって」