プロローグ1
僕の人生は君と出会い、変わった。
不幸でしかなかった僕の人生は君と共にいる間だけ、どこの誰よりも幸福であった。僕の人生最大の幸福は君と出会い共に歩めたことだ。
*
今まで僕は下ばかり向いて進んできた。僕の望んだものは手につかんだ瞬間に水のように零れ落ちていった。最初は悲しかった。
散々に泣いた。
でも、励ましてくれる人はもう傍にいなかった、、、。いつしか僕はもう諦めていた。そんな折、僕に唯一無二の親友ができた。彼は僕と違ってとても活発な人で、根暗な僕ともよく話してくれていた。
しかし、彼は家の都合でアメリカに旅立ってしまった。彼とはよく連絡を取り合うが、直接僕と話す人はいなくなった。
寂しかった。
僕はこれからもこんな感じなんだろうなと思っていた。何かを求めても手に入らず、得れたとしても泡のようにすぐ消えてなくなってしまう。物語の主人公にはなれずに脇役ですらない背景の一部としてこのまま生を遂げるんだと。
でも、僕は君と出会ったあの日にすべてが変わった。最初君の太陽のような笑みは僕には眩しすぎた。君の笑顔を見てるだけで僕の胸は締め付けられ、そして今まで以上に僕自身に嫌気がさした。でも、君はそんな僕にも構わず話しかけてきてくれた。そのうち僕も心を開いていき何年かぶりに楽しいと思えた。
ありがとう。
本当にありがとう。
君とともに歩んだ日々は長い年月で見れば短かったかもしれない。それでもこの気持ちは色褪せることはない。
僕は、君が大好きだ。
*
僕はもう幸せになることはないと思っていた。深淵の中で一人ひっそりと過ごしていく気がしていた。でも、君と出会った。僕の人生最大の幸福は君と出会ったことだ。
だけど、、、君の人生最大の不幸は僕と出会ってしまったこと。君は僕と出会わなければもっと幸せに過ごすことができただろう。
それなのにも関わらず、僕はどこか嬉しいと思ってしまっている。僕は君と出会わなければ空っぽな人間だった。君と出会えたから僕は幸せになれた。君を不幸にしてしまったことは申し訳ないと思っている。でも、君の太陽のような笑みを見れた。許してとは言わない。ただ、僕は君にずっと笑い続けてほしい。
*
これは僕のさいごのお願いだ。
どうか、どうかこれから何があってもその笑顔を忘れないでほしい。君の太陽のような笑顔は周りの人を幸せにさせるから。
さいごに一言
本当にごめんね。ずっと、ずっと大好きだったよ。・・・ううん、今までもこれからもずっと愛してる。