幕間 大統領の苦悩
自由都市の頂点『大統領』になると、専用の家に住むことが許される。二階建ての豪邸と、芝生の手入れに人を雇うか悩むような広い庭付きの家だ。この家は大統領になった者たちに貸し与えられるだけで、自分の物になったわけではない。当然、私の本宅も別の場所にあり、大統領になった現在は人を雇って管理してもらっている。
この大統領専用の豪邸には他の家とは違う特殊なところがある。それは二階建ての一階部分が会議室や執務室があることだ。私は二階部分で生活し、仕事は階段を降りた下の階ですることになるが、それだけならば一階部分を店舗にしている商人もいて特殊とは言えない。
特殊なのは自分が雇ったわけでもない人物が昼夜問わず働いているという点である。常に見張りがいるようで非常に居心地が悪い。
特殊なのは会議室もだ。ここを使うのは基本的に4人。大統領の私と他の頭領三人だ。緊急時には働く者が全員入ることもあってかなりの広さが確保してある。各地の芸術家や名工が作った物で飾付けされており、天井と壁には真夜中でも会議ができるように最近流行りの光るプールストーンで照明まで備え付けられている。そして何より、椅子やテーブルの配置が特殊なのだ。
会議室の奥に椅子が一脚、部屋の広さに比べれば小さいがそれでも十人近く座っても余裕がある大きなテーブル。そのテーブルを挟んで椅子が三脚置いてある。大統領である私が一脚だけの方に座り、他の頭領たちが三脚並んだ椅子に座る。これこそが他国とは違っている特殊な点ではないだろうか。縦長の机や円卓に何人もが座るのではなく、この4人だけが会議室で着席出来る。その中でも大統領が座る一脚だけの椅子は特別だと言えよう。
それだけ大統領というが特別ということではあるが、一癖も二癖もある頭領たちから一斉に顔を見られ、さらに緊急時にはずらりとならんだ多くの人たちから注目されることになる。
さて、そんな家に住んでいる私だが、今はその会議中なのだ。既に議題いくつかを話し合い、そろそろ開始から一刻が過ぎようとしている。
テーブルを挟んだ向こうには三人の男が座っている。もちろん、頭領の三人だ。
そして、私は今憤っている。底辺から自由都市の大統領にまで上り詰めた私は、様々な感情を笑顔の仮面で隠す術に長けている。それ以前に元々から怒りっぽくはない性格だが、この一刻の間隠し通せたのは自分で褒めたいところだ。
しかし、呆れや失望から変移したこの怒りを隠すのに限界が近づいている。さすがに憤りをそのまま表情に出すことはしていないが、今にも頭を抱えそうな苦悩にまみれた表情を表に出しているだろう。
「おや?そんな顔をしてどうしたのかね、レブナント。随分と苛立っている様子だが……、会議は長引いているとは言え、順調のはずだが?……もしや、大統領を辞めたいと考えているとかか?ならば、私を指名して辞めてほしいものだ」
かの帝国の不遜王ですら裸足で逃げ出すほど思い上がった言動をするこの男こそが、私の憤りの原因だ。
彼は頭領の一人、フォーシブリー。彼の祖父が大統領に就任したこともある名門フォーシブリー家の現当主だ。
そして、彼が私のことを『レブナント』と呼ぶのが、さらに感情を逆撫でる。
それは自由都市内で言われている私の渾名で、本名ではない!
「私の名はジョーウェル・コンパスです。レブナントというのは名でも性でもありません」
何故、人々は為政者の渾名を悪印象な単語にするのだろうか。レブナントはアンデット系の魔物の一種だぞ。たしか……、レイスやゴーストとは違って生前の姿をしている、だったか?死の世界から戻ってきたが、肉体は持たないアンデッドで、生者を恨み執拗に襲ってくると聞いたことがある。
「良いじゃないですか。渾名など有名人でなければ呼ばれないですよ?」
言い争うような言葉遣いでも雰囲気でもなかったのだが、「まあまあ」と仲裁に入ったのが頭領フィマール。フィマール家も相当な名門ではあるが、彼は当主ではない。彼の妻が当主だ。
フィマール家は元々女が生まれやすく、歴代当主も殆どが女性。能力の高い子を作るために有能な男を婿に取るのだが、その婿というのが彼だ。
穏やかな性格と顔が良いだけで、市民からは無能なのではと疑問を持たれている。だが、私はそうは思わない。あの気難しい女当主と上手く付き合っていける事自体がそうだが、険悪な仲を取り持つことが得意なのだ。こういう人物が会議室に一人いるだけで、上手く事が運ぶ。彼は極めて有能だと言えよう。
頭領の就任は女当主だが、現在彼女は出産中で彼が代理を務めている。
「とは言っても、アンデッドですよ?生きるもの全ての敵ですから良い気はしないのも理解ほしいところです」
「死から戻った者、ですな?あながち間違ってはいないのが面白い。いやあ、市民は上手いことを言いますな」
そう笑いながら太った腹をぶるぶると揺らしている彼は、頭領ブッチェルマン。自由都市の30%の食料を彼の農場から出荷するほどの広大な農場をいくつも持っている大富豪だ。彼の金庫はブッチェルマンがただ座って肉を貪っているだけで金貨の山が積み上がる。
しかし、それだけでは頭領に選ばれることなどない。ユーモアを好み、彼自身も冗談を言って笑いを取るのが上手い。だが、その笑顔の目は決して笑っておらず、冷静に物事を考えているのだ。決して不利益を出さない恐ろしい男でもある。
その頭領ブッチェルマンが言う、『死から戻った者はあながち間違っていない』の言葉には2つの意味がある。
一つは、私が武器を売る商売をしているからだ。つまり死の商人。
もう一つは、私は一度商売に失敗し、全財産を失った経験がある。そこから再び商人として復活し、今では大統領に選ばれるほどになった。
つまり、商人として一度死に、再び商売の世界に戻ってきた死の商人。レブナントという名そのままだ。
とは言え、悪口は悪口だ。本人が嫌なのだから悪口で間違いない。
「確かに面白いですよね。でも、そろそろ本題に入りましょう。ここは会議室で、会議をする場ですから」
渾名に悪感情を抱いたのを見抜いたのか、頭領フィマールがすぐさま話題を変える。
彼の言う通りだ。会議とは関係のない話題で、貴重な時間を失いたくはないのは全員が思っていることだ。
「そうですね。そろそろ真面目に話し合いましょう」
「で、君のその顔を見るに、これからが本題だな?レブナント大統領」
どうしてフォーシブリーは空気を読まないんだ。また話をぶり返すつもりか?まあ、彼が大統領最有力候補だったのに、蓋を開けてみれば私が選ばれたのだから屈辱的だったのは理解しているが、せめて仕事中ぐらいは煽るのを止めてほしいものだ。彼だって商人なのだから。
だからと言って、何度も嫌がらせに反応しては会議が進まない。ただでさえ今回の会議はフォーシブリーを問い詰める場として用意したのだから、感情的になってはいけない。
「頭領フォーシブリー、私の機嫌が悪いのはあなたが原因です」
「私が?ふーむ、さてさて、どれのことか」
他にも阿漕な商売をしているから、どれが原因でかわからないと彼は不敵な笑みを浮かべる。
まったく……、困った男だ。それでもギリギリのところで検挙されず、成功もしているのだから恐ろしい。
「ポーションの価格操作の件ですよ。あなたが仕掛けたことは調べてわかっています」
「その件ですか。たしか元の価格から10倍まで値上げしてましたね。僕も流石にやり過ぎだと思いますよ?フォーシブリーさん」
フィマールが私の意見に同意を示す。
当然だ。これに関してフォーシブリーの味方をするなどあり得ない。商人が品をより良い値で売るために、商談の最初に高い値段を提示することはよくある。しかし、そこから相手に値切りさせ、こちらは平均値より高く売った幸福感を、相手は値切り成功の幸福感を与えるのが交渉の基本だ。
それを10倍の値を付けるなんて商人の風上にも置けない。単純に吹っかけすぎだ。
私個人の意見としては、ポーション類は人命に関わる商品だ。そんな物を値上げの対象にするのも許せない。
私とフィマールの二人が言及したことで、フォーシブリーはわざとらしく驚いた表情をする。
「それは私も困っているところだよ。私が仕掛けたのは3倍程度の値上げだったはずが、今では10倍になっていると最近知ったぐらいだ。大方、商売下手の商人らが便乗して際限なく値上げしたのだろう。値を元に戻すのには、ここにいる皆で損を覚悟しなければならないな」
フォーシブリーが溜息を吐きながら「いやいや、本当に困ったものだ」と首を横に振る。
ふざけたことを。彼が勝手に仕掛けた価格操作が想定以上に値上がりしたというのに、値下げ時には彼が責任を持つのではなく、我々にも損を背負わせようというのか。
それに、最近知ったというのも嘘だ。彼ほどの豪商が想定外を見過ごすはずがない。わざと見て見ぬ振りをしたのだ。フォーシブリー家傘下の商人グループを使えば、値上げを止めることなど容易いはずだからな。いや、10倍の値すらも彼からすれば想定値だったのかもしれない。おそらく、今フォーシブリーの倉庫にはポーション各種と素材の殆どの在庫はなくなっていて、金庫には金貨袋が積まれているに違いない。彼がわざとらしい演技ができるぐらいだから間違いないだろう。
「ご自分で仕掛けた値上げなのですから、ご自分で対処してくださいよ、フォーシブリーさん。妻の知らないところで莫大な損など出したら、妻の体調が悪くなりそうですから」
よく言った、フィマール。フィマール家当主の機嫌を損ねるのが怖いだけだろうが、至極当然の意見だ。
値上げよりも、値を下げる方が難しい。10倍の値でも買える者は買う。売れてしまうから商人は値を下げたがらない。10倍の値ともなると長期間の損は確実だ。しかし、ポーションともなれば市民の命に関わる問題だ。結果的に私も手を貸すハメになり、損を負うことになるだろうな。
「そんなことだからフィマールの婿は当主に他の仕事を任せてもらえないのではないのかね?」
それは流石に言い過ぎだろ、フォーシブリー。温厚なフィマールだって機嫌を損ねるぞ。これはフォーシブリーを注意した方が良いかもしれない。
しかし、フィマールはムッとした様子もなく、軽く肩をすくめるだけだった。
「僕が商売に向いていないのは事実ですから気にしませんが、『そんな事』とはどんな事でしょう?」
「周りが見えていないということだよ、フィマールの婿。私だって利益を得るためだけにポーションの値上げに手を出したわけではない」
「利益が目的ではないのでしたら、何が目的なのでしょう?」
フィマールの質問にフォーシブリーは直ぐに答えず、口元に意味深な笑みを浮かべてから劇のように手を大きく広げて大げさな仕草をする。
「当然、魔法都市の空を飛ぶ船が目当てだ。我々は何としてもそれを手に入れるべきだ。我々にこそ必要な物だろう?」
そんなことだろうと思った。ここ最近、幾度も議題にのぼっているのが魔法都市の空を飛ぶ船についてだ。
一ヶ月前に英雄ジークフリートから書簡が届いた。その内容は王国と魔法都市の戦争は魔法都市の勝利で決着し、ジークフリートが個人的に王国の戦争賠償の交渉役を依頼され、さらに魔法都市側から交渉の仲裁役に我ら自由都市を指名したというものだった。
そこまでは良かった。自由都市は商人の国で戦争に関わるつもりは毛頭なかったからな。まあ、死の商人である私は多くの利益を得たが、あくまでも戦うための装備をほしい者に売っただけ。魔物を相手にしている可能性もあるのだから売らないわけにはいかない。
それはさておき、重要なのはこのあとだ。戦争には関わらないスタンスを貫こうとしていた我々だが、ジークフリートの書簡は驚くべき言葉で締められていた。
『空を自由自在に飛ぶ船を魔法都市が開発していたぞ』と。
その言葉を目にした時は、フォーシブリーと同様に冗談を疑った。当時のフォーシブリーに至っては、「前大統領が決めた英雄の言葉など信じるに値しない」と切り捨てたほどだ。
だが、もし事実なら商人としては絶対に手に入れたい。野盗や魔物に襲われる危険や、起伏ある大地を馬車で行く辛さも気にせず多くの商品を運べる夢のような乗り物だ。フォーシブリーのように無視しようなどとは思えなかった。
私はすぐに王国に滞在するジークフリートに、詳しい情報を手に入れてほしいと書簡を送った。しかし、ジークフリートの返事は「この目で見たが、詳しくはわからない」というものだった。ただ「調査費用と情報料をそちらで出すならば調べてみよう」と書かれていたので、すぐにこの内容を皆に伝えて情報料を払う同意を得てジークフリートに依頼した。
おそらく、このぐらいにフォーシブリーが独断で先手を打ち、ポーションの値上げに取り掛かったのだろう。まったく、前大統領が決めた英雄など信じられないと言った奴とは思えない行動の速さだ。英雄ジークフリートではなく、前大統領を信じていないだけだろうに。
ジークフリートは本当にしっかりと調べたのかと疑いたくなるような期間で情報を手に入れた。内容は「王都中の殆どの人々が目撃しており、疑いようのない事実である」だった。空を飛ぶ船の速度や動力、製造方法やその材料は流石に調べようがないと書かれていた。
それには納得だった。魔法都市の王だって価値くらいは理解している。国家機密にされていたって不思議ではない。だが、重要なのはジークフリートだけの妄言ではないという点だ。多くの人が目撃しており事実であるということ。つまり、空を飛ぶ船は実在するのだ。
それからは何度も何度も会議を開き、どうやって手に入れるべきかを話し合った。もちろん、交渉の仲裁役は受けると即断し、その日の内に魔法都市に指定されていたオーセブルクへ書簡を送った。魔法都市の代表に直接会え、交渉できる絶好の機会だから当たり前だろう。
ただ、どういう交渉に持っていくかで会議は暗礁に乗り上げた。魔法都市が何を欲しがっているか、何をしたいのか、そういう情報が一切なかったからだ。出来たばかりの国だから仕方がないと言えばそれまでだが。しかし、魔法都市代表の噂だけは集め放題だった。随分と恐ろしい人物のようだ。氷王や魔王と言われていて、戦後ではもっと恐ろしい二つ名が付き広まりつつある。あの不遜王と共に戦えるぐらいなのだから、そういうことなのだろう。私と同じく不名誉な渾名を付けられたことには同情するがね。
とにかく、どういった交渉をするかは決められず、結局は商人らしく正々堂々交渉するしかないと話がまとまったのがつい最近だ。フォーシブリーが先手を打っていたと知らずに。
仲裁には私とフォーシブリーが行くことも決まっていた。おかしいとは思っていたんだ。多忙なフォーシブリーが私に任せずに同行すると言い出したのだから。
それでもポーションの価格操作を仕掛けたのがフォーシブリーだと調べがついた時点で全てを理解した。彼は同行した王国と魔法都市の交渉の場で、ポーションの価格を戻す代わりに空を飛ぶ船の購入権を得る取引を持ちかけようとしていたのだ。
成功すれば優先で購入でき、交渉を成功させた功績をも手に入れることができる。
出し抜いて暗躍することに対しては、私は然程の憤りを感じない。なんせこの国は商人の国だからな。だが、国の代表の一人であるフォーシブリーがしては駄目だろう。
「おおっ、空を飛ぶ船は私もぜひ手に入れたい。食料は匂いで魔物が寄ってきますからな。安全な空で運べるというのは魅力的ですな。……しかし、フォーシブリー殿。魔法都市の代表殿は非常に恐ろしいお方だと聞いています。この方法は少々危険ではないですかな?」
今まで自分に関係のなく、興味のない話だったから黙っていたであろうブッチェルマンが会話に加わってきた。
確かにダンジョン内を行かねば辿り着けない国である以上、ポーションの価格操作は効果的だろう。だが、ブッチェルマンが言う通り、魔法都市を狙って自由都市が仕掛けた攻撃だと判断されかねない内容だ。怒りを買えば、今度は連合軍が自由都市に向かってくるぞ。
「なに、心配はいりませんよ、ブッチェルマン殿。魔法都市の代表が恐ろしい人物とはいえ、国は出来たばかり。フォーシブリー家の資産だけでも、魔法都市の国家予算数年分はあると確信しています。もし交渉が失敗し最悪の事態になったら、魔法都市の兵士全員に大金を積んで寝返らせましょう。金が欲しくない者は少ないですから。寝返った兵を見れば、帝国、法国も手を出しづらくなります」
フォーシブリーにとってブッチェルマンは大事な取引相手なのだろう。丁寧な言葉づかいからそれが分かる。相手で態度を変えるのも止めてほしいものだ。
「ならば、良いんですがね。もし、戦いになれば私の街は連合軍である帝国以外の国に寝返ると宣言しておきますからな」
ブッチェルマンの帝国嫌いの理由はただ暑いからという理由だ。深い意味はないのだが、決して帝国皇帝には聞かせられない。犬猿の仲は今も昔も変わらないが、この内容を聞かれて険悪になりまた昔のように血を流すのは避けたい。
いや、ブッチェルマンの言葉は自由都市の市民にも聞かせられる内容ではないか。恥ずかしげもなく寝返ると宣言したのだから。
「ええ、ええ。それで構いませんとも。交渉事において私が失敗をするなどあり得ませんから、交渉後もブッチェルマン殿には自由都市で変わらず商いをしていると約束します。さて、会議の途中ではあるが、私は多忙なのでね。これで失礼させてもらうとしよう」
これ以上問い詰められたくないのか、フォーシブリーはさっさと席を立って会議室を出ていってしまった。
まだ話も終わっていないし、私の文句も聞いてほしかったのだが……。勝手な男だ。とは言え、彼が成功すると断言したのだから、上手く事を運ぶだろう。あくまで予定ではあるけれど、彼が交渉で損をしたことがないというのは事実だ。
「一人欠けましたし、今日の会議はこれでお開きですかね?」
呆然とフォーシブリーが出ていった扉を眺めていると、フィマールがぼそりと呟いた。確認ではなく会議を終わらせてほしいと仄めかしているのだろう。一刻も早くこの会議で知った内容を当主の妻に知らせたいのだ。
私は大きく溜息を吐いてから頷く。
「そうですね。この場にいる頭領は非常に忙しい。また改めて話し合いましょう」
「わかりました。それでは僕も妻に報告しにいきます。では」
フィマールもいそいそと会議室を出ていき、遅れてブッチェルマンがのそりと席を立った。
「私も帰るとしますかな。それではコンパス殿、また会議の場で」
ブッチェルマンの挨拶に会釈で返して見送り、会議室から出ていったのをしっかりと確認してから私はまた大きな溜息を吐く。
結局、何一つ言いたいことを言えなかった。それに会議の中止は元々多かったが、これでは何度も会議をするハメになる。我々は商人で貴族とは違うのだぞ。会議を世間話の場と勘違いしているのではないか?
唯一、今回の会議ではポーションの価格操作はフォーシブリーが仕掛けたのだと確認が取れたのが収穫か。上手く行く事を願っているが、……もし交渉が失敗した時の為の材料にしよう。
大統領の私を甘く見てもらっては困る。