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もしかしたら俺は賢者かもしれない  作者: 0
十一章 50層攻略
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ダンジョン攻略再開

 俺たちはダンジョンを迷うことなく進んでいく。今は19階層まで降りてきたところだ。

 俺にリディアとエル。シギルにエリー、そしてティリフスの6人全員で挑んでいる。

 魔法都市の仕事で戦闘から離れる日が多く、腕が鈍るのは目に見えていた。だから、それを避けるために20階層と魔法都市を、訓練を兼ねてそれなりに往復していた。

 つまり俺たちは、17階層から20階層までならスペシャリストと言っていい。

 それもあってか、ダンジョン攻略中なのに和気藹々としている。

 ダンジョン攻略は何があるかわからない。気を緩めては危険だとわかっているが、さすがに20階層までは俺たちにとって庭に等しい。

 女性陣の楽しそうな会話が耳に入ってくる。


 「なんでウチまで……」


 「ティリフス、ずっと魔法都市でのんびりしてる。太る」


 「あー、それなー。最近気になってたわ」


 「それに、出かけられないのはつまらない、です。体にも良くない、です」


 「たしかになー。身体鈍ってたところやわ」


 ツッコミどころ満載の会話だが、こんな感じに女性陣の会話は魔法都市を出てから途切れることはなかった。

 ティリフスがダンジョン攻略に参加して、皆も嬉しいのだろう。

 ま、今日のところは俺が警戒していればいいか。

 とは言っても、彼女らもプロだ。会話しながらも気を抜いてはいないだろう。ティリフスはダンジョン攻略初心者だが、彼女は精霊だ。天性の察知能力とビビリの性格もあって、俺たちより先に魔物を発見するから心配はしていない。

 まあ、魔法都市から連れ出すのには苦労したが……。

 俺も無理矢理連れて行くのは嫌だったが、考えがあったのだ。

 ティリフスには体がなく、精神だけの存在だ。その精神を現在の体である鎧に移された状態なのだ。その状態ではいつ精神が消えてしまうかわからない。

 ティリフスから頼まれたわけではないが、俺はなんとかしてティリフスを助けたいと思っている。しかし、賢人に聞いても体を戻す方法はわからなかった。

 ティリフスが精神を移されたのは、約千年前のことだ。今の賢人が知らないのも仕方がない。

 なら、それぐらい長生きしていて、知識もあるものに聞けばいい。

 このダンジョンの25階層にはホワイトドラゴンがいる。あの竜に聞けば、なんらかの情報を得ることができるかもしれない。

 これが危険なダンジョン攻略に、ティリフスを連れてきた理由だ。

 ティリフスを連れてくる必要があったかはわからないが、実際に見てもらったほうが良いのは間違いない。

 少しでも助ける方法が見つかればいいが……。

 そんなことを考えていると、リディアが近寄って来て俺に声を掛ける。


 「ギル様?いかがされましたか?」


 「ん?いや、何でもないよ」


 仲間たちも俺がティリフスを助けようとしていることは知っている。だが、わざわざ今話す必要はない。

 今回はあくまでダンジョン攻略がメインだ。ホワイトドラゴンに聞くことも目的だと教えて、何も得られなかった場合にがっかりされても困る。


 「そうなのですか?」


 リディアは誰よりも長く俺と一緒にいる。だから、なんとなく俺が悩んでいるのがわかったのだろう。少しだけ心配そうに俺を見ている。


 「ああ」


 「でしたら、いいのですが」


 「ありがとう」


 「はい。……それと、あの、新しい刀、ありがとうございました」


 ダンジョン攻略前にミスリルの刀をリディアに渡していた。

 リディアは腰に佩く刀を撫でながら、何度目かわからない礼をまた言う。


 「リディア、もう礼はいいから。何度目だよ」


 「ですが、あんな言い方した私に……」


 そう言いながら、リディアはもじもじしている。

 あー、あれか。

 ミスリルの刀を完成させた日。俺とシギルは疲れ切ってしまい、鍛冶場でそのまま寝てしまった。

 その時、炉に火を入れっぱなしのままだったからか熱くて寝苦しく、気がついたら二人して服を脱ぎ半裸状態になっていたのだ。

 その後、当然火が消えて寒くなる。すると、近くにある温かい物を手繰り寄せていた。

 まあ、それがシギルで、半裸状態の男女が抱き合って寝ている状態になっていたのだ。

 それをリディアが発見し、叩き起こされて説教さ。厳しくも優しいリディアは、俺とシギルの体調を心配したに違いない。

 そりゃそうだ。仲間が二人倒れていたんだからな。

 普段は冷静なリディアだが、あの時ばかりは混乱していた。『私も混ぜてくだされば!』なんて意味不明なことを言っていたが、それだけ慌てていたってことだろう。

 混ぜろと言っても、鍛冶経験のないリディアでは何時間も見ているだけだ。それはさすがに無駄なことだとリディアも知っているはずなんだがなぁ。

 まあとにかく、そういう事があってしばらくリディアが不機嫌だったんだが、刀が完成し、リディアへ渡す時にあの時の理由を話して、ようやく機嫌を直して貰ったってわけだ。

 それから何度も何度も礼を言われている。


 「気にするなって。リディアが俺とシギルの体を心配してくれて怒ったのはわかっているから」


 「は、はい」


 少しだけ顔を赤くして、こう返事するのも何度目か。

 まあ、自分の武器のために倒れるぐらい頑張った俺とシギルに説教してしまったのだから、恥ずかしくもなるか。

 気にしないでいいのに。素直に心配してくれるのは嬉しいしな。


 「それで、どうだ?使い心地は」


 「はい、素晴らしいです。『劫火焦熱』でも満足でしたが、これは段違いの性能です」


 「魔法には慣れたか?」


 「まだ少し不安ですが、使いこなしてみせます」


 「ああ、期待している」


 ミスリルの刀に付与してある魔法は、癖が強い。その上、込められている魔法は一つではない。

 魔法武器を扱い慣れているリディアでも、すぐには慣れないだろう。


 「それで……ですね。この間は聞き忘れてしまったのですが、この子の()はあるのですか?」


 「ああ。そいつの(めい)『桜吹雪』だ」


 「さくらふぶき……。なんだか、寒そうですね」


 「いや、俺の故郷に咲く花が桜だ。その花が最も美しい時が散り際で、その様子が吹雪のようだから桜吹雪って言うんだ」


 「花吹雪のことですね」


 「そうだ。大事にせずに使ってやってくれ。美しくも強く、丈夫な武器に仕上がったからさ」


 「はい」


 リディアが極上の笑顔で頷く。

 うん、本当に喜んでいるみたいだ。作ってよかったな。

 それに戦力も相当強化されたはずだ。

 ミスリルの魔法武器はリディアの刀以外にも何個か作った。

 リディアの刀、シギルの篭手、ティリフスの短剣。さらに、エリーの盾だ。刀と篭手、短剣は新しく作り、エリーの盾はミスリルメッキを施した。

 エリーやエルの武器も新しいのを作りたかったが、ミスリルが足りなかった。まあ、エルのクロスボウはミスリルでは作れないけどな。

 シギルの篭手は、シギルが作りたかった物だ。もちろん、強力な魔法を込めてある。

 ティリフスの短剣は護身用だ。魔法も込めてあるがささやかなモノ。それでもティリフスが使えば強力だが……。


 「だが、これで武器に関しては、心配なくなったな」


 「はい。後はエリーのお父君ですね」


 「ああ。攻略しよう」


 そうして俺たちはダンジョンを進んでいった。



 魔法都市を出発して2日目で、俺たちは21階層でキャンプし、ようやく25階層に辿り着いたのだ。

 前までなら、20階層以降のエリアでキャンプは出来なかった。あまりの寒さでテントを張って寝ることなど考えられなかったからだ。

 だが、今は違う。

 プールストーンが見つかり、俺が作った魔道具のおかげで吹雪の中の極寒地だろうと、快適に宿泊することができる。

 石のコテージとエアコンの魔道具だ。ぐっすりと眠り、疲れは一切残さず雪山エリアを攻略できた。

 長い階段を降りた先にある、25階層の扉をくぐる。そこには以前見た時と全く同じようにホワイトドラゴンが眠っている。

 いや、全く同じではないか。

 ホワイトドラゴンの直ぐ側に金色に輝く物が落ちているのだ。

 あれは……、金貨か?なるほど、どうやらホワイトドラゴンの試練である『全てを出せ』で、文字通り全財産を出してしまった冒険者がいるようだ。

 しかし、俺は感心している。

 俺たちの他にも25階層を突破しようって気概のある冒険者がいたからだ。

 俺たちは戦って突破した。だが、戦わずに突破できるなら、そっちのほうが良い。例え、所持金のほとんどを追い剥ぎされようとな。

 そんな事を考えながら近づくために一歩踏み出すと、ホワイトドラゴンが静かに目を開いた。


 《ほう、ギルか。久しいな》


 俺のことは覚えていたみたいだ。だが、それよりもまず聞かなければならないことがある。


 「あー、白竜。俺たちまた戦わなきゃダメか?」


 《不要だ。既に試練は済んでいる》


 よかった。来る度にホワイトドラゴンと戦ってたら、26階層に行く気失せるもんな。


 「そうか。それで、悪いが今日はここに泊めてくれるか?」


 《ふむ、それは構わない。……が、それなりの礼は期待させてもらおう》


 「礼?金でも要求するのか?そりゃぁ、随分と……」


 《なんだ?強欲とでも言うつもりか?ヒトは貨幣というものであらゆる物を買うのだろう?宿代として要求することに問題が?》


 もっともな事言いやがって。これだから知能のある動物は厄介だ。それが正論だから尚更だ。


 「……わかった。どうすりゃいい?金でも払えばいいか?」


 《金貨は良い。しかし、それはそなたからではなくとも手に入る》


 ホワイトドラゴンはそう言いながら、傍らに置いてある金貨に視線を移す。

 たしかにたった数日であれだけの金を集められるのだから、別に俺から取らなくてもすぐに大金を積むことができるだろう。

 なら、俺に何を望む気だ?流れから、命をよこせなんて言うことはないだろう。


 「じゃあ何だ?何が欲しい?」


 《ふむ。それはそなた自信が考えることではないか?》


 また厄介なことを。相手に商品の金額を先に決めさせ、自分が優位に商談を進める商人のよく使う手と同じだ。

 金貨よりも高価なものを俺に期待しているということだ。十分強欲じゃねーか。

 だがそんなことを言っている場合じゃねーな。部屋の全てが氷だが魔物はおらず、ホワイトドラゴンの力で暖かくしてもらって、さらに一日休ませてもらうというのに何の礼もしないのはさすがにな。

 膝まで積もる雪の中を歩いてきて、仲間たちも疲れている。石のコテージのプールストーンを使えば、どのエリアの環境でも比較的安全に寝泊まりできると思うが、次のエリアに石のコテージを展開できる場所が確保できるとは限らない。それに新エリアに行くというのに、朝起きて使用したプールストーンに魔力を込める作業は避けたい。

 どんなエリアかもわからないのだから、魔力を無駄にしたくない。

 ホワイトドラゴンの要求に応えるしかないな。だが、どんな物が良いのか……。


 「そう言えば、白竜は飯とかどうしてんだ?」


 《飯?食事のことか?ダンジョン内にいる限り必要ではないな。食物からマナを補充する必要はないからな。食せないこともないが》


 ドラゴンはマナが栄養だから飯を食う必要がないのか。そしてこのダンジョンには、マナが充満している。

 でも食事を摂ることはできるか。ま、地上にもドラゴンはいるわけだからな。あいつらは食事でマナを補充しているということだろう。

 しかし、食べることができるなら問題ないな。マナの補充には問題なくとも、胃袋は空ってことだろ?


 「じゃあ、食事を饗応してやる」


 《それが答えか?ふむ、少々失望している》


 「良いのか?今日は究極の調味料を使う予定なんだよ。究極」


 《究極……。ふむ、あいも変わらず悪知恵が働く。言葉で釣るか。良いだろう、馳走してもらうとする》


 ふん、どこの世界でもドラゴンはドラゴン。プライドが高い爬虫類と変わらん。


 《失礼なことを考えているな?》


 やっべ。心読んでやがる。実際は読んでないと思うけど、勘が鋭いんだよな。


 「と、とにかく、支度するよ。まあ、白竜には食べ難いし、満腹にはならないと思うけど」


 ドラゴンは体がデカイ。人間の食器では食べ難いし、当然量も足りない。

 俺の言いたいことがわかったのか、ホワイトドラゴンは上半身を起こし自分の体を見る。


 《なるほど。これでは確かに食べづらい。では、姿を変えよう》


 そうホワイトドラゴンが言った途端、体から光が溢れ出し、部屋を埋め尽くす。

 その光が再びドラゴンの体へと収束していき、それが収まるとそこにドラゴンの巨体はなくなっていた。

 その代わり、今までホワイトドラゴンがいた場所には、人間が座り込んでいる。

 その姿は白髪のかっこいいお兄さん。真っ白なローブを着ていて、キオルとかが着ていた賢人のローブみたいだ。

 指の関節に鱗があるから、他にも鱗が残っている部分があるのだろう。それ以外は人間に見える。まあ、尻尾がローブからはみ出しているが。


 「マジか。人化したのか?」


 《ほう?驚かないのか。やはりそなたは面白い》


 まあ、変身したのは驚いたけど、地球の物語の中にはドラゴンが人に化ける話もある。


 「まあ、何が起きても不思議ではないな。とりあえず、支度するから仲間を呼んでいいか?」


 仲間たちは近寄らず、遠くから俺たちのやり取りを眺めている。これは魔法都市を出る時に決めていたことだ。

 もし戦闘になった場合や、交渉が決裂した場合はすぐに前の階層に戻れるように。俺一人なら、なんとでもなるしな。


 《よかろう》


 ホワイトドラゴンがゆっくりと頷いた。



 仲間を呼ぶとキャンプの準備を始める。

 リディアとエリーがイソイソとテントを張り、シギルが道具を運ぶ。エルが料理の下準備をしている俺を手伝っている。

 ティリフスはというと、鎧をカチャカチャと鳴らし、静かな氷の広間に音楽を提供。……ではなく、ドラゴンにビビって震えている。

 ホワイトドラゴンがその音に反応し、ティリフスに顔を向ける。すると、ティリフスの震えがピタリと止まった。


 《ほう?精霊か。何故、そのような物に憑依しておるのだ?》


 「あわ、あわ、あわわ」


 ダメだ、あいつビビって唯一の人間性である言葉すら忘れてしまったようだ。

 俺はエルに下準備を任せてから、ティリフスを助けるために駆け寄る。


 《どうした?物に憑依して言葉すら失ったか?》


 「あー、白竜。そいつ臆病なんだ」


 「はわ、はわ」


 《む?ふむ、それは悪いことをした、精霊よ》


 「はひ」


 返事をしたせいか、またティリフスがガタガタと震えだす。

 おいおい、そんなに怯えなくても……。鎧の留め金が壊れちまう。


 「ティリフス、ちょっとエルの手伝いしててくれるか?」


 「せ、せやね!一人やと可愛そうやし」


 「おう、料理に錆入れるなよ」


 「錆てへんわ!」


 ティリフスがプンスカと悪態づきながらこの場から離れていく。

 

 「それで白竜。さっき聞こえたんだが、ティリフスが憑依したと何でわかったんだ?」


 《この龍眼は生命すら見る》


 生命?マナのことか。マナ自体を見たから、精霊だとわかったのか。やはり、この竜に相談するのが良さそうだ。

 俺は、ティリフスが法国の聖王に精神を鎧へ移されたことをホワイトドラゴンに説明した。何としても、ティリフスを元に戻す方法を知るために。

 ホワイトドラゴンは目を閉じ静かに聞いていた。俺が全てを話し終わると、小さく頷き目を開いた。


 《ヒトとは愚かよな。無意味な事に意味を見出す。いや、創るか》


 「ま、知能があれば誰でもそうだろ。それで、ティリフスを元に戻すことは可能か?それにあのままで大丈夫なのか?」


 《ふむ。憑依状態に関しては問題ない。憑依物が破壊されない限りな》


 つまり鎧が壊されない限り、ティリフスの精神は消滅しないってことか。


 「それは安心した。なら元にもど――」


 《元に戻すことは不可能だ》


 「………無理か」


 エルと楽しそうに話しているティリフスを見る。

 性格はアレだが、皆を笑顔にする良いヤツなんだよ。自分勝手な人間の実験道具にされただけなんだ。決して、俺の責任ではないが元に戻すことができるなら、せめて人間である俺がしてあげたかった。


 《道理よ。元の体は既に消滅しているであろう?消滅したものは元に戻らない》


 ……ん?たしかに消滅しちまった体をそっくりそのまま元に戻すことはできない。つまり、無くなってしまったものを再生なんてできないってこと。

 別の体なら?


 「なあ、白竜。仮にだが、鎧から別の体に移すことはできるのか?いや、聞くまでもない。可能なはずだ」


 鎧に移すことができたんだ。他の体にも移すことも当然……。


 《精霊の殆どはマナで成り立っている。体は精霊自身が作り上げた器に過ぎん》


 つまり、鎧に憑依しているティリフスの精神が、精霊としての殆どであるということか。

 体はティリフスが生まれた時に作り出したもの。だったら、もう一度作りだすことが出来れば、そしてその作り出した体に精神を移すことが出来れば、限りなく元通りに近い状態?


 「ちなみに、精神移動の魔法とか、器を作り出す知識は?」


 俺の質問に、ホワイトドラゴンは首を横に振った。

 まあ、はるか昔からこのダンジョンにいるのだから当然か。精霊の体は本人が作り出したものという知識が限界だろう。

 精神を移す方法はホワイトドラゴンがダンジョンに入ってから人間によって作り出され、新しい体を作る方法なんてのは未知の技術。古代の魔法に詳しくとも、これは専門外ということだろう。

 だが、良い情報を教えてくれた。

 精霊の体は自分で作り出したということだ。まだ詳しいことは全然わかっていないが、新しい体も作り出すことができるかもしれない。これは近いうちにティリフスと話し合わなければいけないな。

 精神を移す技術に関しては、法国に問い合わせてみるしかないか。前聖王の研究室を漁ってみれば、もしかしたら研究資料が見つかるかもしれない。

 ふむ。まだまだ不安要素はあるが、望みは出てきた。今はこれで十分だ。


 「白龍、ありがとう。十分だよ」


 《ならば良い。では、究極の調味料を使用した料理というもので礼をしてもらおうか》


 「わかったわかった。もう下準備も終わっている頃だろうから、料理しに戻るよ。もう少し待っててくれ」


 ホワイトドラゴンが頷くのを見てから、俺は調理するために戻るのだった。

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