待ち伏せ
「こ、こ、こここんにちは!!」
俺は今、魔法都市の隣町であるエルピスのとある料理屋で待ち合わせをしていた。というのも、魔法学院で生徒の一人が凄い迫力で食事に誘ってきからだ。
「なんでよ?」と思ったが、気がついたら迫力に負けて頷いてしまっていたのだから仕方がない。
ただ、面倒くさいとは思っていない。代表になってから、腹に一物あるか、下心がある人間ばかり寄ってきて、何も含みのない言葉でメシに誘われることなんてなかったのが理由だろうな。
でだ、その待ち人が到着するなり、汗を額から滝のように流しつつ息を切らして吃りながら挨拶をしてくれた。
正直、怖いです。
「ちょっと、エミリー!元気な挨拶は良いけれど、まずは自分の名前ぐらい言いなさい!あと、息も整えて、落ち着いて!」
おっと、友達連れか。この娘は落ち着いているな。だが、注意してほしいのはそこじゃない。
「は、は、はひ。ふー、ふぅ」
「都市の代表と話す機会なんざぁあるわけないけどよ、なんでそんなに緊張するのかわからないな」
それも男連れ。こうなると胸がときめくお誘いではないのはわかるけど、いよいよ何故食事に誘われたのか不明だ。
まあ、それはそれで気が楽だからいいか。
「とりあえず、三人とも立ってないで座ってくれ」
「「「あ、はい」」」
彼女らを見ていると面白いな。彼女らも冒険者のようだが息がぴったりだ。俺と仲間たちとは、また違う中の良さだ。
彼女らが椅子に座るのを待ってから、俺は自己紹介をした。
「どうも。一応、魔法都市代表ってことになっているギルです。今日は誘ってくれてありがとう」
俺が挨拶をすると、エミリーと呼ばれていた少女が背筋をピーンと伸ばし、首を激しく何度も横に振る。
「こ、こちらこそ、私のような得体の知れない者の誘いに乗ってくれてありがとうございます!エミリーと言います。よ、よろしくです!」
やっぱりこの子がエミリーであってるな。自分を得体の知れない者って言っちゃうし、誘いに乗ったって言葉がおかしいが、緊張しているだけだろう。たぶんな。
「私はエレナと申します。すみません、この子少し緊張しているみたいで……」
エレナは見た目どおり、エミリーより年上なのもあって面倒見が良いみたいだ。
「俺はテッド……です。ま、彼女らの護衛だとでも思ってほしい」
ふーん。どうやら俺のことがそれほど好きではないらしい。まあ、ゴリゴリの冒険者って感じだし、あの殺意で警戒したんだろうな。
「それで………、どうして俺は食事に誘われたのだろうか?」
質問すると、三人は顔をみかわして首をひねる。
三人とも理由がわからないのか。っていうか、誘った張本人のエミリーが首をひねるな。
「ま、いいや。とりあえず、折角食事に誘ってくれたんだから、メシを食おう。店主!」
俺が店長を呼ぶと猛ダッシュで注文を取りに来た。店長本人が。
「だ、旦那お久しぶりです!注文を聞きますぜ!………あ、失礼しました。代表、お客様、お越しいただきありがとうございます。ご注文をお聞きします」
俺との会話だからかつい昔の口調が出てしまうが、俺の仲間たちではない同席者を見た途端に丁寧な口調になる店長。
「うん、久しぶり。とりあえず、俺が持ってきた料理と飲み物、それにハンバーグを人数分頼むよ」
「かしこまりました」
店長は一礼した後、駆け足で調理場に戻っていった。
この店はエルがハンバーグの料理を教えた店だ。若い子たちだから肉料理が良いと思いこの店を指定したのだ。
「この街にあるお店って全部接客が丁寧ですよねぇ」
エミリーがぼけっと店長を見ながら独り言を漏らす。
「そうね。高級なお店かと思って、はじめは身構えたわね」
その独り言を拾って答えるエレナ。
エレナは耳がよく、気が回る。そして、世話好きなのか。
「まあ、徹底させたからな」
「え?!代表様がさせてるんですか?!」
しまった、彼女らの性格を分析していたせいか、つい話しちまった。こういう事は言わないほうがいいんだが、言っちまったものは仕方ないか。
「まあ……ね。それより、さっきの話の続きなんだけど、どうして俺は誘われたんだろうか」
「えっと、理由はないです。お話をしてみたいって思っただけで」
純粋に興味を持ってくれたのか。少しうれしいな。
「俺は逆に代表であるあんたが、なんで応じたのか興味あるね」
警戒心が強いテッドは、俺がなにか企んでいると思っているっぽいな。
「俺が何かを企んでいると思っているのか?思うのは自由だけど、君たちを利用してなんの利益があるか聞きたいな」
「………まあ、そうだな。俺たちを利用した所で得るものは少ないな」
「少しはあると、自分で言うのか」
「これでも俺とエレナはB級の冒険者だからな。利用しようとするなら少しは出来るだろう」
「へー、B級って結構がんばったんだな。俺も冒険者だからわかるよ」
俺が冒険者だと知って、テッドではなくエレナが驚く。
それで申し訳ない気持ちになる。「わかるよ」と言っておきながら、全然苦労してないからな、俺は。
「だ、代表は冒険者でもあったんですね?でも、あれだけの魔法を使えるし、冒険者ではなくてもいいと思いますが」
「宮廷魔法士とか?貴族の相手をするなんてゴメンだね」
「それは確かに」
俺が貴族の相手をするのは嫌だと言ったからか、一笑い起き場が和んだ。
「そういえば、さっきも代表様に決闘を挑んだ貴族を見ましたよ」
「へー、そうなのか。今日の出来事で魔法の勉強に力を入れてくれたら良いんだがな」
「それは大丈夫ではないでしょうか?」
「なんでだ?俺が帰ってから授業態度を改めたのか?」
「いえ、たしかに大人しくなったのですが、先程賢者様とご一緒でしたから」
「賢者?」
「ええ。賢者ラルヴァ様と一緒に居るところを先程見ましたので、魔法をご教授願っているのではないでしょうか?」
「ラルヴァ?…………あぁ、あいつか」
ある貴族が魔法都市に入国するのに、貴族の称号を出し無理矢理入ろうとしたのは報告で上がっている。随分と間抜けな奴がいるものだと思っていたが、それがラルヴァの可能性は高いな。
スパールから聞いた話だと、彼は貴族至上主義っぽいからな。確証はなくても、確信してもいいぐらいだ。
それにしてもラルヴァか。賢者試験の時あれだけのことをして、俺のことをよく思ってないのはわかっているが、何をしにこの魔法都市に来たんだ?
貴族の問題児と一緒にいたって言っていたが、今回の件に一枚噛んでいる?……どうだかな。
いつもの事だが、情報が足りないのに考えても意味がない。頭の隅にいれておくだけにしよう。
「?代表様?」
俺が急に黙ったからか、エミリーが俺の顔を心配そうに覗き込んでいた。
「おっと、すまない。お、料理が出来上がったようだ。とりあえず楽しく食べよう」
タイミング良く、変な空気になる前にウェイターが料理を運んできてくれた。
次々と料理がテーブルに並べられていくと、興味は話から料理へと移っていった。
俺が持ち込んだのは、ピザとフライドポテト。この店のハンバーグと合わせて、洋食の三種の神器と言ったところだろう。
といっても、ピザもポテトもなんちゃって料理なんだけどね。この世界に地球と全く同じ材料はないから仕方ない。
「ん?」
目の前の三人は料理に手を付けず俺を凝視していた。
何だ……?ああ、俺が先に食べるのを待っていたのか。律儀だな。
「遠慮しないで食べてくれ。熱いうちに食べるのがこの料理は美味しいんだ」
俺がこう言うと、目を輝かせた後それぞれ目の前にある料理を口に放り込んだ。
珍しいな。見たこともない料理のはずなのに、臆せず口に入れるなんてな。
「あっつ!!うっま!!」
こいつは確かテッドだったな。テッドはフライドポテトを選んだか。
俺が魔法を使った際に、その破壊力で地面がえぐれ、たまたま見つけた植物の根がじゃがいもぽかったから、それを試しに揚げてみたら上手くいった料理だ。
味は地球のフライドポテトとかなり似ている。美味しさもエルとエリーのお墨付きだ。
「んん!!やっぱり、この料理美味しい!このタレはどうやって作っているのかしら?」
エレナはハンバーグか。どうやらこの店に来ていて何度か食べているみたいだ。
残念ながらタレに関しては俺にもわからない。俺が教えたタレは簡単な物だったが、それを改良していきオリジナルのタレを作り上げたからな。
「んー?!なんか、伸びます!!そして、熱い!!美味しい!」
エミリーはピザか。
チーズはこの世界にもあり、それを使っているから珍しいものでもない。しかし、チーズをこのようにトマトソースの上にバラまいて焼き上げると言った料理はまだない。
まぁつまり、俺の仲間以外に食べたのは初めてということになるな。
もちろん、味はエルとエリーの……、もうこれは良いか。
さて、俺も食べてみるか。
「……うん、美味い」
調味料や食材が充実してきたから、色々な料理が作れるのが嬉しいな。半魔が料理人をしてくれているから俺がわざわざ作らなくても良くなったしね。
「これって代表様が考案した料理だって本当ですか?」
「あー……、いや、俺の故郷に伝わる料理だよ。秘伝と言われている料理だから、あまり詳しいことは聞かないでくれ」
俺が考えたなんて、嘘でも言えないよ。発明した人たちに申し訳ないしね。
「あぁ、だからレシピは絶対教えてくれないんですね」
「そうだね。味を自分の舌で盗んで似た物を作るのはいいけど、レシピをそのまま使うのは駄目だ。料理が進化しないし、どこでも同じものを食べられるのでは、この店の価値がさがってしまうからな」
「確かに、料理を食べにわざわざこの階層まで来る商人もいるらしいですからねぇ」
「詳しいな」
「あ、私の父は商人なんですよ」
「なるほど、だから商人の事情に詳しいんだな」
「父の商人仲間の人が、味が盗めないって嘆いていました」
だろうね。同じ物を作るのも後数年は必要だろうな。
俺が頷いていると、これ見よがしにテッドが溜息を吐いた。
「どうした、テッド?」
「いや、盗めないといやぁ、アレもさっぱりわかんねーんだ。原材料は毎日通って教えてもらったんだが、作り方は分からなかったな」
あぁ、気に入った料理の味を盗もうとしたけど、わからなかったってことか。エルピスの珍しい料理は俺が教えていると聞いて、俺の目の前でため息を吐いたってわけだ。
「その料理ってなんだ?」
「さきいかって料理だが」
さきいかかよ。ハンバーグかシーフードフライかと思ったが、意外と通だな。
「アレを噛んで味が出た所でビールをやるのが最近の楽しみなんだ。だが、クラーケンを倒して剥ぎ取っても、アレを再現できそうにない」
「本当に美味しいのかしら?どうしてもクラーケンって聞くだけで、二の足を踏んでしまうわ」
「まぁ、好みだろうな。珍味ってやつで、俺の舌には最高の一品だ」
へぇ、日本のおっさんみたいだ。偏見ではなく、俺もそうだからな。さきいかは俺も大好きだ。テッドが言うのもわかる……、いや、まったく同じ意見だ。
そんなに好物なのか。……お、そうだ。
「そんなに気に入ってくれてたのか。なら、テッドにこれをやるよ」
俺は腰にあるマジックバッグから少し大きめな革袋を取り出してテッドに渡す。
「これは?」
「香りでわかるだろ?」
「スンスン、む?!この漢らしい匂いは!」
なんか……、なんか、言い方が嫌だな。なんでとは言わないが……。
革袋を開くと、中に入っている物と俺を交互に見る。
「やるよ」
「い、いいのか?!こんな貴重なものを」
「俺にとっては貴重じゃない」
貴重どころか、在庫処分品と言ってもいい。
毎回オーセブルクとここを行き来し、その度にクラーケンを倒していれば材料も大量に手に入る。その上、あの大きさの魔物だ。まとめて料理すると一人で食べきれない程になってしまう。
ならばと、店に卸したり、自分と仲間で食べたりしている。が、それでもまだまだある。
一袋譲るぐらいならどうということはない。
「そ、そうか。じゃあ、遠慮なく」
「ああ、余り物だから気にしないでくれ。ただ、これを出している店にも顔を出してやってほしい」
「もちろんだ。冷えたビールがあってこそだからな。これは寝酒用のエールと一緒に食べることにするさ」
「それならいい」
二人で笑い合う。少しだけ、気を許してもらえたかな?やはり警戒しているやつにはプレゼント攻撃が一番だ。
それからは楽しく会話しながら食事をした。俺の立場もあって、友人にはなってもらえそうもないが、気のいい都市代表として頼りにしてはくれそうだ。
夜もふけそろそろ帰らないと明日が辛くなる時間になっていた。
「じゃあ、そろそろ出るか」
「そうだな。明日も授業があるし」
「そうね。色々な魔法のお話が聞けて、より一層真面目に学ばないといけないわね」
「でも、少し寂しいです」
エミリーが本当に残念そうな表情をする。
俺としてはこの顔が見れて良かったと思う。本当に楽しんでくれていたってことだしな。
「じゃあ、また時間が空いたら一緒に食事でもするか」
「い、いいんですか?!」
「都市代表が一般人と食事してはいけないなんて法は作った覚えはない」
「あ、ありがとうございます!あ……、あの!」
「ん?」
「どうせ帰りも同じ方向ですし……、その」
一緒に帰りたいってことか。彼女らは寮暮らしらしいし、俺の城のすぐ近くだし別にいいか。
「いいよ。ただ、支払いとかするから先に行っててくれ」
「あ、私たちもお支払いします」
「都市代表に恥をかかせるのが目的だったか、エレナ」
「あ、いえ……、よろしいのですか?」
「ああ、気にするな」
「ごっそうさん、都市代表どの?」
「テッドは払わせるぞ?年上」
「おっと、さっさと出ようぜ」
テッドが笑いながら外へ駆け出していくと、エレナがテッドを叱りつけようと後を追う。
だが、エミリーはまだ申し訳無さそうにしていた。
「ほ、本当にごちそうさまです。でも、そんなつもりじゃ」
ごちそうしてもらうつもりじゃなかった、と言いたいのだろう。
「わかってるよ。少しの間だが、君たちの人柄はわかったつもりだ。だけど、エミリーは無駄遣いできないんだろ?」
エミリーたち三人は、学院が提案したアルバイトをするつもりのようだ。だったら、こんなことで無駄遣いはできないはずだ。
それにエレナに言った、俺に恥をかかせるというのもあながち間違いではない。
学生に食事代を出してもらったとなっては、何を言われるか。ここは俺が出すのが正解だ。
エミリーは商人の娘だけあって、そういう事情もわかっている。申し訳ない気持ちはあるが、渋々頷いた。
「わかりました。今日はごちそうになります。ありがとうございます、代表様」
「気にするな」
「あ、代表様!」
俺が席を立ち、支払いのために店長のもとへ向かうが、エミリーに呼び止められる。
なんだ?まだなんかあるのか?
「代表様の外套がまだ席にありますよ」
おっと、そうだった。暑かったから脱いだんだった。
仲間からもらった大事なものだが、さすがに今は着る気にならないな。それに席から離れちまったから、わざわざ戻るのもな。
「エミリー、悪いがそれ持って先に行っててくれるか?すぐ追いかけるからさ」
「は、はい!」
エミリーがそういうと、外套を持ってテッドとエレナを追いかけて店を出ていった。
ふぅ、ようやく行ったか。
皆いい子たちで楽しく話が出来たが、会社の部下たちとはまた違う畏まられ方で疲れるな。でも、こういうことにも慣れていかないとな。
さて、支払いを済ませて、店長に挨拶したらあいつらを追いかけるか。
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「あ、ようやく来たわ」
「遅いぞ、エミリー」
エミリーが追いかけて店を出ると二人が待っていた。
「ご、ごめんなさい」
「どうせ、代表に全部払ってもらうのが嫌だったんだろ?」
「う、うん」
「エミリー。商人の娘だからわかるとは思うけれど――」
「わかってますよぅ。恥をかかすなって言いたいんですよね?」
「だったら、お言葉に甘えましょう。それで、代表はなんて?」
「うん、すぐに追いつくから先に行ってていいって」
「だったら、そうしよう」
三人で人が少なくなったエルピスの街を歩いていく。するとテッドが目ざとくエミリーが持っているものを見つける。
「お?それは代表の?」
「あ、はい。珍しいデザインですよね」
「ちょっとだけ見せてくれ」
テッドに言われてエミリーは微かに顔をしかめながらも、ギルの外套をテッドに手渡す。
「え、良いですけど汚さないで下さいね」
「エミリーが俺のことをどう思っているか不安になるが、まあそれはいいさ」
テッドは受け取った外套を注意深く見る。
「へぇ、アラクネの糸で作った布か。やっぱ代表ともなると高価な物持ってんなぁ。鎧並の強度と魔法防御力、その上布だから軽い。……………いいなぁ。ちょっとだけ……」
エミリーとエレナが見てない隙に、テッドが外套を羽織る。
「ちょっと!!テッド、流石にそれは失礼よ!」
「テッドさん!怒られますよ!!」
見つけた二人がテッドを嗜める。が、テッドはやめるどころか目をキラキラさせている。
「いいなぁ。デザインは好みじゃないけど、素材も着心地も最高だ。見てくれ、似合うだろ?」
「明かりが少ないこんな裏路地じゃ何も見えないわよ!」
「いいから、早く脱いで下さい!それは代表様が着るから似合うんですよ!」
三人は歩いているうちに人気のない裏路地にいた。
ちょうど建物には窓がなく、中から漏れ出る灯りが一切ない。そのせいで裏路地は真っ暗で、テッドが着ているギルの黒い外套が全く見えない。
正確には三人の姿がシルエットにしか見えないほど暗いのだ。ダンジョンが仄かに発する明かりが建物に防がれているのも理由のひとつだ。
「んだよ。いや、もう少し先に行けば大きい通りに出るから早く行こうぜ。そこなら明るいだろ」
「それより早く脱いで下さい!」
「本当よ。あの殺気をあなたに向けられるわよ!」
「はいはい、わかったよ。まったく、冗談が通じない……。ん……」
テッドが何かに気付き辺りを見渡し、ある方向を睨む。
テッドの気配が変わったことに気付いたエレナも、テッドと同じ方向を見る。
そこにはローブを着てフードで顔を隠した人間が三人立っていた。
「誰だ?」
「……気配が穏やかじゃないわね」
「え、え?なんですか?」
エレナとテッドは立ちふさがる三人を睨み、エミリーは意味がわからず慌てた。
そして、立ちふさがった三人の一人が口を開く。
「ギル魔法都市代表殿ですね。お命をいただきます」
直後、エミリーたちの足元に魔法陣が浮かび上がったのだった。