製薬会社編5
そのあとコンノ支社長から色々な事を聞かされた。
携帯やスマホ、ネットが使用できない理由などが言われていたがよくわからなかった。
今は特殊な方法でアメリカの本社等と連絡を取り合っているらしい。
どんな状況でも人が生き残ってきたのはこういった適応力があったからだろう。
そしてアイが言っていた様にやはり俺がここにきて1か月が過ぎていた。
今になって怖く思う。
俺にとってはここに来たのは昨日でしかない。
コンノ支社長と握手した瞬間に痛みが走って意識が遠のいた。
夢の中で何か見たような気がするが思い出せない。
何か重要な事だったのだが、思い出そうとすると頭に痛みが走る。
コンノ支社長「大丈夫かね?」
ヒカル「はい。」
コンノ支社長「あまり無理をしないでほしい。君は今や世界の希望だからね。」
ヒカル「大袈裟ですよ。俺以外にもいるかもしれないじゃないですか。」
コンノ支社長「確かに君以外にも石を破壊した者がいるんだ。これを見てほしい。」
ディスプレイに映し出されたのは写真だった。
コンノ支社長「警察に届けられ、説明も受けたらしいのだが、重要性に気が付かずそのまま帰してしまったらしい。」
この写真はどう見ても俺が撮った写真である。
店長が警察に届けてくれていたものだ。
俺が撮ったものだと言うべきだろうか?
なぜだか分からないが言うべきではない気がする。
何も言わず、ただ写真を見続けた。
写真を見ていて気付いてしまった。
どうしてここに警察に渡した情報があるのだろうか?
いやそもそもどうして警察や自衛隊がここにいるのだろうか?
大手企業といっても他にもたくさんある中、どうしてここを守る必要があるのだろうか?
なぜこんなに早くここの会社を守る事ができたのだろうか?
聞けない疑問が頭をめぐる。
コンノ支社長「どうかしたのかい?」
ヒカル「いえ、ちょっと疲れただけです。」
コンノ支社長「そうか、少し休んだ方がいい。」
ヒカル「ありがとうございます。」
コンノ支社長「何か食べ物とか必要なものがあれば運ばせるよ。」
ヒカル「水と軽食があれば頂きたいです。」
コンノ支社長「分かった用意させるよ。」
モニターが消え、しばらくするとドアが開き、アイがパンと水を持ってきた。




