闇声
周りを見ても闇ばかり。
闇の中から声がする。
何も見えない、ここはどこ?
声は悲しく訴える。
苦しい寂しいここから出して?
声はだんだん近くなる。
私の味方は誰もいないの?
声はだんだん遠くなる。
私の周りは敵ばかり?
声がぐるぐる廻ってる。
私はなんでここにいる?
声は近づき遠ざかり、やがて小さくなっていく。
疑問と疑問と疑問と疑問が、互いにぶつかり跳ね返る。
声は小さくか細いが、止まる気配も感じない。
そうだ、私は見つけたぞ。
此処から出るのにするべき事を。
声はいきなり強まって、闇に響いて広がった。
突然お腹の上のほうで、鈍い痛みが駆け抜けた。
見えない刃物に刺されたように。
見えない刃物に斬られたように。
どろりと命が流れ出す。
黒い何かが溢れ出す。
これで私は抜け出せる。
声は近くで叫んでる。
この苦しみから抜け出せる。
声は何処かの闇から響く。
身体はすっかり冷たくなって、流れた命は温かい。
声はだんだん小さくなって、最後に一言呟いた。
これでほんとに良かったの?
声は一番近くで聞こえた。
声を出したのは、私………?
ちょっとふざけすぎましたね
ここまで適当に作るつもりはなかったんですが……