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FORSE  作者: 巫 夏希
『人は何故平等を嫌う?』――リフディラ反乱軍弾圧戦
61/207

16

「ちょっと、ライズ、聞いてる?」


リーフガットの声に、ライズウェルトははっと我に返った。


「どうした? 眠いなら他の人間に頼むが……」


「いや、大丈夫。心配させてごめんなさい」


そう言ってライズウェルトは気を取り直し、再びレーダーを見据えた。


そして、そのときだった。



レーダーに突如ノイズが走り、その正確な情報を映し出さなくなったのだ。そのノイズは徐々にひどくなっていき、最終的にはそれのみを映すようになった。


それを見てリーフガットは目を疑った。


そして、


「何してるの!! いったいなにが?!」


ライズウェルトに叩きつけるように叫んだ。


「その原因が解ったら苦労しない!」


そうライズウェルトは叫んで即座にパソコンを用いて修正を試みる。


大体外からダメージを受けていないとすれば、その正体はプログラムのハッキングによるものだろう。


通信機器を取り扱っている人間は二種類の技能を学ぶ必要がある。


ひとつはレーダーから読み取り、その結果を正確に反映する技能。


もうひとつは外部からの攻撃に際しそれを出来るだけ最小限の被害で食い止め、あわよくば敵側に逆に攻撃を仕掛けることに関しての技能だ。


前者はアウトプットされた電磁波等の見えないデータが可視化され、それを読み取る。一方後者はインプットしたプログラムコードの、即ち見えるデータが0と1に不可視化されそれを攻撃に用いる。即ち通信士とは『見えない世界』のセクションを務める存在であるのだ。


「出たわ!! 発信源はunknown……。探知不能?!」


それを聴いたリーフガットも思わず顔を強張らせた。例えそういう道に精通していなくとも、その言葉の意味は理解出来る。


つまり“ハッキングした人間が見つからない”のだ。その人間は、もしいるとするならば、パソコンや携帯端末を経由せずにそのセクションを成し遂げたことと同じ意味を持つ。


「……たぶんそんなことはあり得ない。妨害電波を出しているに決まってる」


ライズウェルトはまるでリーフガットの心を読んだかのように呟いた。

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