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FORSE  作者: 巫 夏希
『人間は、人間らしく。』――レイザリー王国首都市街地戦
33/207

そのころ、ショッピングモールで遊んでいたサリドとグラムにもその雄叫び――本人たちにはそうと聞こえなかっただろうが――がはっきりと聞こえた。


「サリド。今の聞こえたか?」


「あぁ。地響きにしちゃぁ、生ぬるい、気持ち悪い音だ」


サリドは気だるそうな表情で言った。



戦闘は二人を待たせなかった。


直後。


ドバァァァン!! と上から滝のように瓦礫が落ちてきた。


瓦礫の中心には、鉄球。


この世のものとは思えないほど暗い、鉄の球。


「なんだよ……。どうやら敵は待ってくれねぇよーだな!! こちとらヒュロルフタームとの二連戦でやっと取れた休暇なのによ!!」


「あぁ。そうだ。だがグラム。ここで落ち込んでる場合じゃないとおもうぞー」


「落ち込んでるんじゃねぇ!! 怒ってるんだ!! 一体何処のどいつがこんなことしやがるんだ!!」


グラムは叫びっぱなし。


それでも、敵の猛攻は緩まない。


ドゴゴゴゴゴ!! と鉄球は何発も撃ち込まれ、その度に天井の壁材が崩れ落ちる。


「もう許さねぇ!! 行くぞ!! サリド!!」


「キャティちゃんは……妹はどうするんだ?」


「……」


しばらくそのことで二人は思考を停止していたが、


「大丈夫。キャティはここにいる。だからお兄ちゃんたちは敵を倒してきて」


強く、真っ直ぐな眼で、彼女は告げた。



「……そうか」


「うん。だから安心して世界を救ってきてね?」


キャティのその言葉を聞いて、二人は走り出した。


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