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FORSE  作者: 巫 夏希
『蝶のように舞い蜂のように刺す』――プログライト戦争
25/207

11

「なんだ?!」


ニンジャのひとりはクナイ――彼らがよく使う小刀のことらしい――を構えて言った。


「……お出ましだな」


サリドはそう呟き、ウエストポーチからなにかを取り出した。


「おまえ、なにを……!!」


「手榴弾だ。場合によってはこれを投げて目眩ましのかわりにする」


ズゥゥゥン、と地響きが、さらに大きくなっていく。


「……ヒュロルフタームか? それともグラディアで闘った生物兵器か?」


「『メタモルフォーズ』ですね」ニンジャは端的に答えた。


「メタモルフォーズ?」


「ええ。一般には、神の使い手、とも呼ばれる、巨大な獣。一説によれば、一回の砲撃で、国がひとつ消せる、とも言われるくらいらしい」


ニンジャの声はとてもまっすぐで冷たく、まるで機械のような声だった。


それは彼らに潜む恐怖を後押しするような、そんな感じでもあった。


ついにそれは、姿を見せた。


「これは……魔神?!」


サリドは思わずそう呟いた。


壁を崩して出てきたのは、人形の何か。しかし、そんな簡単に明言できるものではなく、例えば肩には大きな棘が五、六本生えていたり、顔は般若の面のような険しい顔をしていた、要するに『人のようで人でない』何かが、そこにはあった。


「おいおい…… いくらなんでもこいつらは倒せねーぞ?!」


グラムが頭を抱えながら。


だが。そう呟いて彼は何故かかけていたサングラスを外して投げ棄てた。


「やるっきゃねぇんだろうな。なんせそれが俺らの仕事であり命令だからな」



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