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FORSE  作者: 巫 夏希
外伝 とある世界の四月一日
207/207

後編

そして、FORSEはこれで終わりです。


第二部は2013年秋から再開です。よろしくお願いします。

「……さて、みんな集まってくれて、助かるよ」


そのあと、リーフガットから全員に集合命令がかかったので、リーフガットのいた場所へ集まった。


リーフガットがいた場所は軽食店であった。茅葺き屋根が新鮮である。


「という訳で……まあ何故サリドの頬が膨らんでいるのか、フランシスカが顰め顔であるのか、それは聴かない方がいいな」団子を一つ頬張りながら、「ひとまず、私がこの数日世界を調査した結果を報告する。なに、世界事情ってやつだ」


「まず世界全体について。世界は6つに分割されていた。大小はあるものの、6つに、だ。私たちがいる場所はここ」そう言ってリーフガットは机に広げた世界地図のある場所――たしかとある島国の真ん中あたりだったように思える――を指さした。


「なるほど。それで分割されたのはどこまでですか?」サリドはそう言って尋ねる。


「そうだな。北はレイザリーとグラディアの国境であるウゴール川だ。ジャパニアは南西に位置している。今、シャルーニュもレイザリーに統合しているためにほとんどがレイザリー領と化している。レイザリーは近く国号を帝政レイザリーへと変えるらしい。ジャパニア、アポロン、フェイナー、サン・モンテカルロ、そしてプログライトの6国はレイザリーと友好関係を持っていたからか、統合されることはなかったらしい」


「……世界の殆どが宇宙に放り出された、と」


「そういうことになる」リーフガットは小さく頷いた。


「そういえば、私が世界を調査して気になったことが一個だけある」


リーフガットは地図から指を放し、再び団子の棒を握るとまた団子を一つ頬張った。


「……なんですか?」


「レイザリーの北にはアルカパード山というのがある。それは知ってるな?」


リーフガットの言葉にサリドは小さくうなずいた。


「えぇ、確か神殿協会から聖山と呼ばれていた場所でしたっけ。だからレイザリーはしつこく神殿協会に領土の譲渡を要請され続けたとか」


「そうだ。……そして神殿協会は先の戦いにより解体されたはずだった。だが……そう簡単に話は進まないものだ」


「どういうことですか?」


「簡単に言えば済む話だ。あの“聖山”には未だ神殿協会の信者が大勢いる。やつら、まだ目的があるらしい」


そう言った頃にはリーフガットは団子串を一本食べ終えていた。


「……あのオリジナルフォーズを動かし、世界をほぼ壊滅させたというのに、まだ何か……あると?」


「簡単に言えば、そういう話だ。サリドとグラムにゃその調査を頼もうかと思うよ」


「何勝手に決めてるんですか!」


今度は今まで会話に参入して来なかったグラムが口を開いた。


が、


「なんだ?」


「いえ……なんでもないです!!」


リーフガットの言わずとも解る圧力で、グラムはすぐに口を封じられた。


「……で、話を戻すけど、なんでアルカパード山で神殿協会の信者が屯してるかといえば……」


リーフガットは勿体ぶるかのように、顔を少し近付けて、


「……やつらは“終末計画”なるものを実行するつもりらしいぞ」


そう、言った。







FORSE第二部 -かげろいの歌姫-へつづく。

第一部、完です。


ありがとうございました。

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